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可及的速やかに

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可及的速やかに | #26 息して生きてる

可及的速やかに | #26 息して生きてる

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『息して生きてる』

ただ息をする
あたりまえの
ただそれだけのことが
どうしてこんなにも苦しいのか
息をするだけでもつらい

「もうじゅうぶんだ、ありがとう」

息ができない
あたりまえのことが
あたりまえじゃなくなる
そのことを痛感したその人の言葉

未だに忘れられない光景

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可及的速やかに | #27 空を飾る

可及的速やかに | #27 空を飾る

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『空を飾る』

悲しまないで
そこに私はもういない
そこにあるのは
ぬけがら
そこに私はもういない

魂のないぬけがら

そのぬけがらを目に焼き付けるよりも
空を見上げていた方が
ずっといい

その時の空を心にとめて

遺影は飾らないで
その時の空を飾ってほしい

同じ空は二度と

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可及的速やかに | #21 おきのどく

可及的速やかに | #21 おきのどく

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの』

『おきのどく』

イルミネーションは夜に映える
黄昏時もわるくない
そう思って撮ってみたものの
何かちがう
なぜだろう
これはまるで
何かに侵された木のようだ
何かに取り憑かれた木のようだ
そりゃそうだろう
木にしてみたら 甚だ迷惑
ぐるぐるまきにされて
ピカピカ チカチカ 落

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可及的速やかに | #22 まるい世界

可及的速やかに | #22 まるい世界

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『まるい世界』

なぜ写真は丸くないのか
カメラのレンズは丸い
球体だ
ならば丸く写るはずではないか
丸く写し出された世界は
写真として四角に切り取られる

私たちの目も丸い
球体だ
その目に写る世界は丸いはず

世界が丸く見えないのは
切り取り方を間違えたからか

ゆがんだ世界

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可及的速やかに | #25 救世主

可及的速やかに | #25 救世主

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『救世主』

あなたがいないと
不安でしょうがない
何はなくとも
あなたがいないと
私の頭はどうにかなりそうだ
いや、もうどうにかなりかけている

あなたを忘れて出かけた
忘れたことに気づいた途端
不安に苛まれる
もしも、もしも、万が一…

快晴の空と裏腹に
心の片隅に発生した小

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可及的速やかに | #24 要か不要か

可及的速やかに | #24 要か不要か

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『要か不要か』

体が欲しているときは
甘く感じる

体が欲していないときは
苦く感じる

漢方ってそういうものらしい

体が受け付けない
体に合わない

それは体にとって 必要ではないもの

体は正直だ

これは必要?
これは不要?

これは好きだけど 不要
これは嫌いだけど 

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可及的速やかに | #23 結露の足跡

可及的速やかに | #23 結露の足跡

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『結露の足跡』

縦横無尽に
空を翔ける
結露の足跡を残し
彼方へと
きっと
もっと
ずっと
たくさんの足跡が
あるのだろう

見えないだけで
実はある

ほうき星のような足跡は
今という時間の儚さを残し
空へ吸い込まれていった
その糸の端をいつまでも
いつまでも
掴んでいたい

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可及的速やかに | #20 嵐の前、中、後

可及的速やかに | #20 嵐の前、中、後

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『嵐の前、中、後』

嵐が来る前に 思いっきり遊ぼう
嵐が来る前に 帰ろう 家へ
嵐が来る前に 窓を閉めよう
嵐が来る前に とりあえず落ち着こう
嵐が来る前に 先に謝ろう

嵐が来たら  外へ出よう
嵐が来たら  思いっきり叫ぼう
嵐が来たら  逆らってみよう
嵐が来たら  向か

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可及的速やかに | #11 ありふれた

可及的速やかに | #11 ありふれた

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『ありふれた』

ありふれた ありの行列 ありありと思い出す

ありふれた 有田焼きは ありがためいわく

ありふれた アリエール ありえる

ありふれた アリバイは ありえない

ありふれた ありきたりな 言い訳

ありふれた ありがちな 失敗

ありふれた ありあわせの もり

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可及的速やかに| # 13 双子

可及的速やかに| # 13 双子

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『双子』

もしも双子であったなら
何から何までそっくりの双子であったなら

わたしは笑って あなたは泣いて
わたしは歩いて あなたは走って
わたしは右へ  あなたは左へ
わたしは眠って あなたは起きて
わたしは信じて あなたは騙して
わたしは死んで あなたは生きて

どちらがわ

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可及的速やかに | #14 数え方

可及的速やかに | #14 数え方

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『数え方』



ころ



解体していくと
同じものでも
数え方が変わっていく

マグロ 1本
マグロ 1丁
マグロ 4ころ
マグロ 3柵 (マグロの赤身)
マグロ 8切 (マグロの刺し身)

体・人
基・架




人間も変わっていく
何人とか何名で数えるのは

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可及的速やかに | #15 色いろイロ色

可及的速やかに | #15 色いろイロ色

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『色いろイロ色』

好きな色は青
藍色
紺色
天色
瑠璃色
群青色
名前も好きだ

名前も大事だ

おいしそうな色も好きだ
もも色
みかん色
ぶどう色
くり色
あめ色
あずき色

からし色とわさび色は
鼻がツーンとしてきそう

色になった動物たち
ねずみ色
キツネ色
ラクダ色

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可及的速やかに | #12 君の名は

可及的速やかに | #12 君の名は

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『君の名は』

コロナコロナと
忌み嫌われて
まるで悪者

いつからこんなに
虐げられてしまったのか

こんなはずじゃなかった

太陽コロナ
コロナビール
ファンヒーターはコロナ製
美容室コロナ(家の近所にある) 

太陽みたいに明るく照らす
希望と情熱を込めたはずの名前

今度

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可及的速やかに | #10 図書館のきまり

可及的速やかに | #10 図書館のきまり

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『図書館のきまり』

問)図書館のきまりを3つ書きましょう

①大声でさわいだり、走ったりしないこと
②食べたり飲んだりしないこと
③本は大切にあつかうこと

問)図書館でしてはいけないことを思いつく限り書きましょう

①怖い本の読み聞かせをして小さい子を泣かせる
②自作の紙芝居

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