かみぽこぽこ(上久保誠人)

通称かみぽこちゃん。立命館大学政策科学部教授。愛媛県立大洲高等学校、早稲田大学第一文学…

かみぽこぽこ(上久保誠人)

通称かみぽこちゃん。立命館大学政策科学部教授。愛媛県立大洲高等学校、早稲田大学第一文学部卒業。伊藤忠商事(株)を経て、2008年、英国University of Warwickで博士号(政治学・国際学)取得。2016年より現職。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

マガジン

  • 大学教育

    上久保の大学教育の実践や、考えることを書いていきます。

  • 学者として

    学者として、常日頃考えることを書いていきます。

  • 現代日本政治・社会

    現代日本政治についての論考です。

  • 反転授業 比較制度(2024年度)

    授業は予習として「動画」、教室では「質疑応答ライブ」。復習中心主義の日本の教育方法を「反転」させた「反転授業」を行います。 授業概要: この授業の目的は、さまざまな政治・社会制度の体系的な比較を通じて、世界の国家・地域の「共通性」「多様性」を理論的に理解する視座を獲得することである。同時に、各国・地域との比較の中に1つの国・地域を位置づけて、その「特殊性」を理解することも目指す。

  • 国際政治経済・地政学

    国際政治経済・地政学についての論考。

最近の記事

  • 固定された記事

医師・看護師はもう限界!デルタ株で高まる「自衛隊野戦病院」の必要性

私は、本連載で以前(連載275回)から、野戦病院を新型コロナ対策の「切り札」として提案してきた。デルタ株が猛威を振るっている今になって、野戦病院が現実的なコロナ対策案として浮上している。

    • 上久保の言葉(2)「なぜ最初にゼミ長を決めないか」

      3回生ゼミ・第2週(4月18日え、2限)の冒頭の言葉です。 上久保ゼミでは、4月に新入生が入ってすぐに、その代のゼミ長を決めません。他のほとんどのゼミでは、第1週にゼミ長を決めて運営を始めると思いますが、うちはそれはしません。 最初にゼミ長というリーダーを決めてしまうと、もうその他の全員が、リーダーの言うことに何も考えずに従ってしまうことになります。全員が、思考停止に陥るのです。そういう癖が組織全体についてしまう。 一方、自ら手を挙げてゼミ長になった人物も、ほんとはどん

      • 上久保の言葉「すべての研究はつながっている」

        3回生ゼミ第一回(2024年4月4日)の言葉。今回は3回生の研究計画と春休み中に取り組んだことの発表会です。上久保ゼミでは新人第一回でいきなり研究発表会から入ります。当然です。そのスピード感でやらないと、現代社会にはついていけません。   すべての研究発表が終わったと、3回生に話した言葉です。 全員の研究テーマはバラバラだ。でも、実はすべての研究テーマがつながっていて、1つの現代社会の縮図となっていることを認識しないといけない。 例えば、「デジタル教科書」や「インターネッ

        • 小池百合子が絶たれた「日本初の女性首相」への道。東京15区補選に“女帝”が出馬を断念した深刻なウラ事情

          前任者の辞職に伴い28日投開票が行われる衆院東京15区補選。小池百合子東京都知事の出馬が噂され注目されていましたが、小池氏サイドは同氏が顧問を務める「都民ファーストの会」が母体である「ファーストの会」副代表の乙武洋匡氏を擁立、結局小池氏は不出馬となりました。その「裏側」を考察しているのは、政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さん。上久保さんは今回、「史上初の女性首相」をキーワードに、小池氏が出馬を見送った経緯をめぐる「2つの可能性」について解説しています。 小池百

        • 固定された記事

        医師・看護師はもう限界!デルタ株で高まる「自衛隊野戦病院」の必要性

        マガジン

        • 学者として
          59本
        • 大学教育
          121本
        • 現代日本政治・社会
          129本
        • 反転授業 比較制度(2024年度)
          1本
        • 国際政治経済・地政学
          80本
        • 「反転授業」実施記録
          12本

        記事

          反転授業動画(1)「比較制度第一週:イントロダクション」

          反転授業の予習としての動画を公開します。比較制度の第一週「イントロダクション」です。ただし、第一週は予習ではなく、授業時間中にこの授業全体の概略を話しました。

          有料
          300

          反転授業動画(1)「比較制度第一週:イントロダクション…

          「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ

          政治資金パーティーを巡る「裏金問題」を受けて、安倍派と二階派の議員に処分が下された。その中には、小池百合子東京都知事の「国政復帰の後ろ盾」と目された大物議員も含まれる。これによって、小池知事の自民党復帰や総裁選出馬は先送りになったと見る向きは多い。だが、本当にそうなのか――。政治学者が大胆な説を展開する。 (立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

          「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ

          香港の民主化と人権(オンライン討論会)

          4月4日(木)20時(日本時間)に、ロンドンの大和日英基金主催の討論会「Democracy and Human Rights in Hong Kong」に討論者として出ます。ZOOMで行われます。 司会者は、The Economist誌のビル・エモット。編集長で「日はまた沈む」等の日本関連の著書で有名な方。スピーカーは英国亡命中の香港民主化活動家、ノーベル平和賞候補でもあるネイサン・ロー。人権活動家で、アムネスティインターナショナルの関係だと聞いていますが、ロンドン大キング

          香港の民主化と人権(オンライン討論会)

          進むも地獄、引くも地獄。有利な状況でウクライナ戦争「停戦」が困難な状況に立たされた西側

          開戦から2年以上が経過するも、依然膠着状態が続くウクライナ戦争。しかし政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さんは、広い意味で「NATOは既にロシアに勝利している」として、そう判断できる根拠を解説。その上で、たとえウクライナ戦争の「停戦」が実現したとしても、プーチンに「勝利宣言」をさせてはいけない理由について詳述しています。

          進むも地獄、引くも地獄。有利な状況でウクライナ戦争「停戦」が困難な状況に立たされた西側

          ウクライナ停戦のカギは「旧日本軍の構想」にある!ロシアの勝利宣言も核戦争も避ける案とは?

          2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻だが、約2年が経過した今も収束する気配はない。ウクライナを支援する側のNATOも、いまだに一枚岩になり切れていない印象だ。なぜウクライナ紛争は延々と続いているのか。NATOには今後、どんな立ち回りが求められるのか。政治学者が考察する。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

          ウクライナ停戦のカギは「旧日本軍の構想」にある!ロシアの勝利宣言も核戦争も避ける案とは?

          2023年度「上久保ゼミ卒業論文集」コメント

          2024年3月20日(水)の立命館大学の卒業式が行われ、上久保ゼミ12代目が無事に卒業しました。毎年恒例ですが、その卒業論文集に書いた私のコメントを掲載します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 4回生が卒業論文作成に入る時、私は「この時期は、人生にとって最も価値のある時になる。天下国家を語りなさい。思い切り楽しみなさい」と言うことにしている。 しかし、残念なことに、卒業論文の準備に入る時期は「就職活動」と重なってしまう。そこでは、同じような黒髪のヘ

          2023年度「上久保ゼミ卒業論文集」コメント

          岸田首相、支持率低迷なのに「無敵」なのはなぜ?今後の“最悪シナリオ”とは…

          岸田文雄首相の支持率低下が止まらない。本来であれば党内で「岸田降ろし」の動きが起きてもおかしくない状況だ。にもかかわらず、岸田首相は「政治倫理審査会」への出席とフルオープン化や、異例の「土曜国会」を強行できるほど権力を強めている。その背景には何があるのか。今後想定される“最悪シナリオ”とは――。政治学者が考察する。 (立命館大学政策科学部教授 上久保誠人) https://diamond.jp/articles/-/340296

          岸田首相、支持率低迷なのに「無敵」なのはなぜ?今後の“最悪シナリオ”とは…

          自民党に勝てる「シン・野党連合」を政治学者が大胆提言!政策“三本の矢”と意外なリーダーとは?

          自民党の支持率低下が著しいが、野党もパッとしない。立憲民主党の泉健太代表が、他の野党に共闘を呼び掛けたものの、否定的な態度を取られている。そこで本稿では、実現可能性を度外視して、政権交代を勝ち取るポテンシャルを秘めた「野党連合」の体制・政策・リーダーを大胆に提言してみたい。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

          自民党に勝てる「シン・野党連合」を政治学者が大胆提言!政策“三本の矢”と意外なリーダーとは?

          週刊誌に嘘のコメントを求められたこと

          サッカー日本代表・伊東純也選手の女性スキャンダルを週刊新潮が報道したことが波紋を広げています。アジアカップという大きな大会中の報道で、伊東選手が代表を離脱することになったことで、週刊新潮に対するバッシングがネット上で広がっています。 箕輪厚介氏のXでは、過去、週刊誌に嘘を書かれた人たちが、それを暴露する動きが広がっているといいます。 また、古市憲寿氏によれば、文春記者のスキャンダルを探しだして暴露しようという動きもあるというのです。 これまで、やりたい放題だった週刊誌に

          週刊誌に嘘のコメントを求められたこと

          現実味を帯びてきた「トランプ再選」米の同盟国日本に問われる“大きな覚悟”

          アメリカ大統領選に向けた共和党の予備選挙で初戦から2連勝を果たし、同党候補として指名されることが確実視されるトランプ前大統領。一部調査では支持率でバイデン大統領を上回るなど、「再選」が現実味を帯びてきました。毀誉褒貶激しいトランプ氏が再び大統領の座に返り咲いた場合、世界はどのような事態に見舞われることになるのでしょうか。政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さんは今回、「トランプ以前のアメリカ」を振り返るとともに、彼らが世界をいかに変えたかを解説。その上で、トランプ再

          現実味を帯びてきた「トランプ再選」米の同盟国日本に問われる“大きな覚悟”

          政治家を「縁もゆかりもない選挙区」から出馬させよう、政治学者が本気で提案する理由

          世間を揺るがす「自民党派閥の政治資金パーティー問題」をはじめ、日本では「政治とカネ」を巡る問題が後を絶たない。筆者の見立てでは、その理由は「地元での集票活動」にカネがかかりすぎることである。悪癖を断ち切るためにも、日本の政治家は全員が「落下傘候補」となり、「地縁・血縁なき選挙区」から立候補すべきだという大胆な説を提唱したい。 (立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

          政治家を「縁もゆかりもない選挙区」から出馬させよう、政治学者が本気で提案する理由

          ホリエモン案で「政権交代できる第三勢力が突如誕生!」に現実味がある理由

          「政治資金パーティー」を巡る事件によって、自民党の信頼性が大きく低下している。野党にとっては政権交代を狙う好機だといえるが、各野党にも覇気がない。もはや野党は自民党の「対抗勢力」ではなく「補完勢力」に成り下がっている。その状況下で、自民党の対抗馬になり得る“第三勢力”が台頭の兆しを見せている。一体どのような集団なのか――。政治学者が独自の見立てを展開する。実業家・堀江貴文氏が昨年述べていた、政権交代についての興味深い「新説」も合わせて解説する。

          ホリエモン案で「政権交代できる第三勢力が突如誕生!」に現実味がある理由