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『エヌビディアと株価上昇の関係』~エヌビディアはなぜ注目されているのか?~

こんにちは、お金が入るでかねいりです。

2月23日、日経新聞の一面を大きく飾ったのは「日経平均株価 最高値」というニュースでした。34年ぶりの最高値の更新となりました。

日本の株価が最高値をつけた要因はいくつか挙げられますが、その要因のひとつとなったのが、米企業エヌビディア(NVIDIA)の好業績です。

エヌビディアが2月21日に発表した2024年1月期通期決算は、売上高が前期比2.3倍の609億2200万ドル(約9兆1400億円)という結果に。

これは市場予測を大きく超えるもので、それに市場が反応し、株価が上昇しました。日本だけではなく、米ダウ工業株30種平均も上昇し、初めて3万9000ドル台に乗りました

今日は、エヌビディアってどんな会社なのかをひも解きながら、エヌビディアと株価上昇の関係について整理してみたことをお伝えできればと思います。


■エヌビディアはなぜ注目されているのか?

エヌビディアの時価総額は、約1兆6700億ドルとなり、マイクロソフト(約3兆ドル)、アップル(約2兆8400億ドル)、サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコ(約2兆1000億ドル)に次ぐ4位となりました。時価総額は1年前に比べて3倍超に増えています。

なぜここまで注目をされているのでしょうか?
その前に、そもそもエヌビディアはなにをやっている会社なのかというと、エヌビディアは、「AI半導体」を「設計している」会社になります。

AI半導体とは何か?
AI半導体は、AIの処理に特化した半導体の総称で、AIの頭脳の役割を果たします。また、AI半導体は、「EV化シフトに欠かせないパワー半導体」や「チップを重ねて処理速度を上げる3D半導体」と合わせて、次世代半導体と呼ばれています

■AI半導体の大きな特徴「GPU」

近年、注目されている「ChatGPT」などの生成AI。生成AIの開発が可能になった背景には、AI半導体の存在があります。AI半導体が得意なことは、大量のデータを高速で処理をすること1秒間に2000兆回の計算が可能と言われています。その特徴を活かし、大量のデータを瞬時に読み込ませることで生成AIの開発が可能となりました。

上記の性能を可能にしているのが、GPUというパーツの存在です。「Graphics Processing Unit」の略称で、パソコンで処理した画像などを画面へ描写するために使われる画像処理装置のパーツのこと。より速く、よりきれいに画像・映像を映すには、GPUが欠かせません。

もともとエヌビディアは、ゲームやCGを動かすための技術に特徴を持った企業で、それを支えていたのがこのGPU。現在は、多くのスーパーコンピューターやデータセンターにGPUが搭載されています。

2023年のデータセンター向けGPU市場におけるNVIDIAのシェアは9割に達していると言われています。

■AI半導体は影響の裾の根が広い

GPUが搭載されたAI半導体。注目を浴びる大きな理由は、その影響の範囲

まずは上記でも挙げた生成AIの開発で使用され、生成AIの開発に投資するグーグルやメタ(Facebook)などへ好影響を与える。

また、AI半導体はクルマの自動運転にも使われています。そのため、その開発に力を入れる自動車メーカーやその関連メーカーへも好影響を与える。

そして、台湾積体電路製造(TSMC)やオランダASMLホールディングなどの半導体受託製造企業。さらには、半導体製造装置を手掛ける東京エレクトロンやアドバンテストなどの日本企業にも好影響を与えます。

AI半導体は、影響の裾の根が広く、その多くの分野は、成長が期待され、ビジネスチャンスが大きく広がっていることが特徴です。

それらの分野に欠かせない企業が、エヌビディアということなんです。

2024年の第一四半期の決算発表が5月に実施される予定となっており、その結果がどうなるかで、株価の動向も大きく変わることが予想されます。今後も目が離せない注目の企業ですね。

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