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青森編

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青森県に関連する記事やつぶやきまとめ
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記事一覧

【青森県横浜町】横浜観光も青森で

【青森県横浜町】横浜観光も青森で

 青森で横浜といえば世界に誇る神奈川県の県庁所在地、横浜市ではない。
 下北半島と本州の中間部に位置する、上北郡に属する小さな町、横浜町だ。

 横浜町の人口は約4千人。横浜市の人口376万人と比べるとあまりにも小さな町だ。
 というかそもそも青森県の人口は120万人、岩手県の人口は116万人、秋田県の人口は91万人なので、実は横浜市の人口だけで北東北3県の人口を合わせたよりも多い。
 とはいえこ

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【青森県青森市】なぜ悲劇は起きたのか 「八甲田山雪中行軍遭難資料館」

【青森県青森市】なぜ悲劇は起きたのか 「八甲田山雪中行軍遭難資料館」

 1904年1月23日、青森歩兵第五連隊の210名が青森連隊駐屯地を出発した。
 予定は1泊2日。行軍距離は片道20km。行き先は田代新湯。
 後に「八甲田雪中行軍遭難事故」として知られることになるこの行軍は、現代でも悲劇として語り継がれている。

 恐らく周辺地域に住んでいる人以外や山に詳しくない人でも、1971年に出版された新田次郎の『八甲田山死の彷徨』 やそれを原作に制作され1977年に公開

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花見といえば団子より桜餅よりカニ。そんな文化が青森にある。

花見といえば団子より桜餅よりカニ。そんな文化が青森にある。

 2024年。4月も半ばの今、北東北は桜の盛りを迎えている。
 花見の定番といえば、間違いなく団子と桜餅だろう。桜の名所と名高い青森県の弘前公園でも、桜祭りの季節には有名な花より焼き団子などが売られ、コンビニやスーパーでも関東風・関西風問わず様々な桜餅が売られている。

 しかし青森では、団子や桜餅と並んで一風変わったものが花見の定番としてこの時期にもてはやされている。
 それがタイトルにもある通

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【青森県八戸市】ウミネコの街の小さな水族館 水産科学館マリエント

【青森県八戸市】ウミネコの街の小さな水族館 水産科学館マリエント

 北東北にある水族館といえば、大きいものであれば青森県青森市の浅虫水族館や、記事にもした秋田県男鹿市の男鹿水族館GAO。比較的小さなものであればこちらも以前記事にした岩手県久慈市にあるもぐらんぴあなどがある。

 もぐらんぴあの記事でも触れたが、もぐらんぴあとよりも更に小さな水族館が青森県の 八戸市に存在する。
 その名も水産科学館マリエント。
 ウミネコの繁殖地として有名な蕪島と目と鼻の先にある

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ビジュアルの吸引力が強すぎるにごり酒「白うさぎ」は合法だけど危険なやつ

ビジュアルの吸引力が強すぎるにごり酒「白うさぎ」は合法だけど危険なやつ

 ジャケ買いという言葉がある。

 元はレコードやCDなどに使う言葉で、魅力的なデザインのパッケージに惹かれ試聴せずに購入することを指す言葉だ。

 さて、昨今は情勢により数年前と比べて店頭での試飲・試食自体かなり減った。
 しかも基本的に自家用車で移動する北東北‪在住の現在、飲んだことのない酒の購入となるとネット上の評判などを参考に購入することが殆んどだ。
 しかしそんな中でも自分も店頭で見かけ

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「八戸ブイヤベース」が美味しすぎたので、直売所を回って集めた食材で自作した

「八戸ブイヤベース」が美味しすぎたので、直売所を回って集めた食材で自作した

 青森県の八戸市では、毎年2月1日から3月の終わりまで八戸ブイヤベースフェスタというイベントを開催している。
 ちょうどえんぶりの期間と重なることもあり、えんぶりを見に来た際にポスターなどを見かけた方も少なくないと思う。

 このイベントの期間中、八戸市内の様々なレストランでは八戸港で水揚げされた魚介類を用いた各店舗オリジナルの八戸ブイヤベースが提供される。
 ブイヤベースはフランス南部などで見ら

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【青森県八戸市】えんぶり展を見に行ってきた

【青森県八戸市】えんぶり展を見に行ってきた

 毎年2月17日から2月20日にかけて、青森県の八戸 (はちのへ)市内の各地ではえんぶりという伝統芸能が行われる。コロナ禍による中止や縮小を乗り越え、2024年は久々の通常開催となる予定だ。
 煌びやかに装飾された烏帽子を被り、えんぶりを
「摺 (す)る」姿は、青森県の南部地方を代表する芸能として紹介されることが多い。

 なお、えんぶりの存在は別に八戸市に限ったものではない。
 青森県内では南部

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【青森県八戸市】今はなき百貨店で愛された味と、インドネシアの家庭料理のお弁当店「エナック」

【青森県八戸市】今はなき百貨店で愛された味と、インドネシアの家庭料理のお弁当店「エナック」

 青森県八戸市の中心街には、かつて三春屋という百貨店があった。

 2019年に閉館したが建物は現存しており、日中は風除室がバスの待合室代わりに開放されている。
 一応は今年の4月からインドア型テーマパークがであるAEM (アエマ)がオープンするという話はあるようだ。
(3/8追記 :地元新聞社のニュースによると半年ほど延期になったとのこと)

 地元の人たちの間ではかなり愛された店だったらしく、

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【青森県外ヶ浜町】お台場観光も青森で

【青森県外ヶ浜町】お台場観光も青森で

 以前、青森県内に「代官山」があるという記事を公開した。

 実は似たようなスポットは他にもある。津軽半島の北端である外ヶ浜町には「お台場」があるのだ。

 一般的に「お台場」といえば、東京湾にある人工島だ。当然青森の「お台場」にはフジテレビもアクアシティお台場もない。
 とはいえ「代官山」の時と同様に青森県の「お台場」の名の由来も、東京の「お台場」と同じくかつて砲台が設置されていた場所というとこ

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【青森県五戸町】青森の古民家でメキシコの家庭料理を食べてきた「VIVA LA VIDA」

【青森県五戸町】青森の古民家でメキシコの家庭料理を食べてきた「VIVA LA VIDA」

 昨年青森県新郷 (しんごう)村で行われた月刊ムー主催のミステリーキャンプ。
 こちらを体験した際の中で「VIVA LA VIDA」というメキシコ料理の屋台が非常に美味しかったという話を以前に紹介した。

 あれから3ヶ月、ついに先日このお店にお邪魔する機会があった。
 屋台が美味しいのだから店舗も当然、いや屋台で上がったハードルを楽々飛び越すほどに美味しかったので紹介したい。

 VIVA LA

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【北東北の龍神伝説「三湖伝説」】第1回 十和田湖・南祖坊編

【北東北の龍神伝説「三湖伝説」】第1回 十和田湖・南祖坊編

「昔、鹿角の草木という場所に八郎という力が強く心優しいマタギが住んでいた。

 ある日、仲間と共に3人で八郎が山に猟へ出かけた時のこと。その日の炊事当番だった八郎は3匹のイワナを捕まえて焼いていたが、あまりにも仲間の帰りが遅いので、つい仲間の分までイワナを3匹とも食べてしまった。
 すると八郎は異様に喉が渇き、近くの川の水を飲んでいるうちに8つの頭を持つ龍へと変身してしまった。

 龍となり水から

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【青森県五戸町】ごのへ郷土館と帰ってきたディーゼル機関車

【青森県五戸町】ごのへ郷土館と帰ってきたディーゼル機関車

 青森県の五戸 (ごのへ)町には、ごのへ郷土館という郷土館がある。

 五戸町でも八戸 (はちのへ)市にほど近いここは、2014年に廃校になった豊間内 (とよまない) 小学校を利用した郷土館だ。

 五戸町には1929年から1968年までの間、南部鉄道という鉄道が通っていたのだが、1968年の十勝沖地震で壊滅的な被害を受けたことにより廃線となってしまった。
 それでも南部鉄道の痕跡は今でも五戸町の

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【青森県むつ市】霊場恐山 火山と信仰が綴る奇景の地

【青森県むつ市】霊場恐山 火山と信仰が綴る奇景の地

 青森県むつ市の郊外、恐山 (おそれざん)。
 小説、映画、漫画とその様々な作品にそのまま、あるいはモチーフとして登場するこの霊場は、独特の響きを持つその名と共に多くの人が知っているだろう。
 下北半島国定公園にも指定されているここは、常に噴出する硫黄ガスのために草木のほとんどが枯れ真っ白く変色した岩が広がる異様ながらも神秘的な光景が広がっている。

※恐山の開山期間は5月1日〜10月31日となっ

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【青森県田子町】「にんにくとべごまつり」で牛の丸焼きに惹かれ、田子牛に心を奪われた

【青森県田子町】「にんにくとべごまつり」で牛の丸焼きに惹かれ、田子牛に心を奪われた

 青森県田子町 (たっこまち) では「にんにくとべごまつり」というイベントが毎年開催されている。
 べごとは牛のことであり、すなわち「にんにくと牛肉のまつり」だ。

「にんにく」「牛肉」「まつり」
 ハレのワードが並んでいる。なんと素敵な響きだろう。

 先日バーチャルYouTuberの今酒ハクノ氏とコラボしたことでご存じの方も多いと思うが、青森県田子町は古くからにんにく生産に取り組んでおり、町と

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