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一度読んだら忘れない『小さなチーム、大きな仕事』

今日は『小さなチーム、大きな仕事』という本を紹介したいと思います。

忘れない著者紹介

アメリカのシカゴにあるソフトウェア開発会社「37シグナルズ」の経営者二人、ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンが書いた本です。

この会社の何が凄いって、300万人以上のお客さんがいるにも関わらず、従業員はわずか16人しかいないんです。しかもその16人のうちの半分以上は、スペインやカナダ、アイダホ州などシカゴからは遠く離れた場所に散らばっているんです。だからメンバー同士が連絡を取り合うのも一日2時間程度だし、直接会うのは年3回あるかどうかなんだだそうな。さっき言った300万人以上のお客もセールスマンを雇ったり広告を打ったりは一切せずに獲得したんだとか。だからその昔からの常識とか「こうでなきゃいけない」ってのを全部覆しつつ成功した二人が書いた本なんですね。そんな二人が書いた本ですから内容も

「会社はドンドン大きくしなきゃいけない」なんてことはない!
「従業員が辞めたから新しい人を雇わなきゃいけない」ほんとに?
「他社が機能を追加したから我が社も追加しなきゃ」それは必要なこと?

なんていう風に必要のないもの、無駄なものをばっさばっさと切り捨てていき、「本当に必要なものを見つけましょう。私達はそうやって成功してきました」といった内容の本になっています。

ジェイソン・フリード
世界中が注目するソフトウェア開発会社「37シグナルズ」の創業者兼CEO。1999年にウェブデザイン会社として始まった同社は、2004年以降、ウェブベースのビジネスソフトの開発・運営で成功。アプリケーション群は現在数百万の企業で採用されている。同社は先鋭的な経営方針でも知られ、その考え方は本書の前身とも言える書籍Getting Realにもまとめられた。同社のブログSignal vs.Noiseも公表を博し、テクノロジー系ジャーナリストたちの情報源となっている。

デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
デンマーク出身のプログラマーで、37シグナルズの共同経営者。オープンソースのウェブ開発フレームワーク「ルビー・オン・レイルズ」の開発者として知られている。2003年に37シグナルズに参加して以来、同社のソフトウェア開発に技術面で貢献しているほか、いわゆるアジャイル・ソフトウェア開発の推進者として、大企業の開発手法を批判し、それが同社の論調に方向性と勢いを与えている。講演者としても絶大な人気がある。

こんな人は忘れにくい

・これから副業、起業をしたい考えている人
・会社の経営に関わっているが、これからどうすればいいか悩んでいる人
・好きなことはあるけど、それでビジネスなんてできないと思っている人

忘れない要約

今は昔と比べると本当に便利な時代です。昔は工場で人が組み立てていたモノを今はロボットが組み立ててくれるようになったし、年賀状を郵便で送らなくてもメールで年始の挨拶ができます。昔は部署全体で行っていたような作業も今は一人とパソコン一台があれば可能でしょう。要するに昔は必要とされていた仕事が現代では必要なくなってきたんですね。そんな現代だからこそ、

「私にとって本当に必要なものってなんだろうか」
「何が一番大切なんだろうか」

という本質を見極めていくことが大切になってきます。

じゃあ本質ではないこととはなんでしょうか?
著者らが考えるビジネスでありがちな誤解6つを紹介しますと

①「そんなこと現実にはうまくいくわけない」という言い訳をする
②成功体験をないがしろにし「失敗から学ぶこと」を過大評価する
③目の前に集中せず今の状況に合わない長期計画に縛られる
④必要以上に会社の規模を大きくする
⑤効率的な方法を考えず時間を消費しただけで仕事をした気になる
⑥「起業家」でなくても、少しのアイデアと自信と勇気があれば誰でも自分のビジネスを始められる

ではいざビジネスを始めようと思った時に、「何から手を付ければいいんだ」「どうやってはじめればいいんだろう」と思いませんか?

すごいサービスを生み出す最も単純な方法、それは「あなたが使いたいモノ、かゆいところをかけるモノ」を作ることです。あなたが使いたいモノを作るアプローチではどれが正しい答えかすぐに分かります。同人作家が「原作にこんな話が欲しい、このキャラ達の絡みがほしい」と妄想を炸裂させているところを考えると分かりやすいのでは?

ビジネスを始めるポイントを筆者らはあと9個あります。

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