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【エッセイ】私の塩対応。

「おっと、またやっちゃったー」

いつもそうである。なかなか決まらない。
理想の手首スナップ、その距離感。


ゆでたまごに塩。

シンプルなたまご料理のひとつ。

究極のシンプルは、
映画ロッキーでの朝食?ドリンク?的な
10個ぐらいの生卵を割ってからの
ジョッキいっき飲み。
さすがにそのシンプルさは万人向けでない。
ちなみに、
生卵かけご飯もシンプルではあるが、 
白米との組み合わせが伴う上で、
ゆでたまごの方が単体での料理として、
スタローン的な食べ方、いや飲み方についで
そのものを味わう食べ方かもしれない。

シンプルなゆでたまご。
私は塩かける派である。
塩分が気になる年齢ではあるが、食べる際、
味塩が欠かせない。
塩をかけずに、
たまごの白身と黄身の味を堪能するのが、
スタローン的にワイルドで健康な
食べ方かもしれない。
また生産者の皆様、
産んでくれたニワトリへの礼儀かもしれない。

でも私は、塩をかける。

白身に塩。
黄身に塩。
白身と黄身に塩。
3通りの美味しさが堪能出来るからである。

ただし、
かける塩の量により味の勝敗は決まる。

特に最初のむきたての白身に塩。
これは一番の勝負どころ。

味塩の容器の持ち方。
容器の塩の入り具合。
容器とゆでたまごの距離感。
振り加減。

そろり、そろりと容器を傾けながら、
塩が出る穴にゆっくりと近づける。

全ての穴を使うとゆでたまごの味が
ジエンドとなる為、
2つの穴から微量の塩が出ることを
目指す。

これがなかなか難しい!

容器の中で固まり気味の塩。
事前に横振りシェイクで準備するも、
その日の保管環境下での湿度や乾燥状況で
バラけがあまい時が多い。

塩のかけ具合が決まった時、
本当に美味しい。

日々、その美味しさを目指し
そのひと振りにカケル。

これが、私の塩対応である。

by カツなう

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