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現代詩【高校生】

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だいたい高3くらいから現代詩を書き始めました。中高はまさしく暗黒時代ですね。だけど内輪ではかなりのお調子者だったり…。 もし中学時代から現代詩を書いていたらまた違ったものが見えて… もっと読む
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記事一覧

なし (自分が苦しんで凄く凄く痛い思いをして…)

自分が苦しんで凄く凄く痛い思いをして、それでもがむしゃらに耐えて従って頼って委ねたってそれはただの先例にしかならないんだ。
だったらあっけなく誰からも手を施されることもなく実験道具になんかされずに死んだほうがマシなんだ。
自分だけが苦しんで、後の連中はやすやすとこの苦悩を乗り超えて、のうのうと安全に生き延び、ゆうゆうとのこのことへらへらと凡庸に平和に命を繋いでいく……なんて。
同じ苦しみは平等に与

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私は犬を飼っている。

犬種はミニチュアダックスフンド。
一応室内犬ではあるのだが、私が6歳の誕生日を迎える年に生まれた彼を、かれこれ11年間は外で鎖につないで飼っている。
私は雨のやんだ曇り空のなか学校から帰宅し、今朝使用したレインコートを干そうと、ウッドデッキに出た。
犬は何故か黒い小さなケースの中に自ら入り、その中でキツキツの状態でくるまって寝ていた。
私はまずその犬には名前はあるはずなのに、まず初めに「犬だ。」と

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なし(後から読んでなんか悲しくなった詩)

夢が夢でありそのまた本物の方の夢である。
それが正夢になれば良いのになんて人々は日々願ってやまない。
「私はいじめを受けました。
その時のいじめというものは実に壮絶で私はこの世の森羅万象誰よりも不幸者で可哀想な人間で、日本各地で数いるいじめられっ子のうちで一番残酷な階級に位置しているのだと思っていました。
しかし何故でしょう。 それから数ヵ月が過ぎた今では世の中で一番ちっぽけでそれをいじめと呼

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なし(よければ僕の心臓に…)

よければ僕の心臓になってくれ。
前もって言っておくと、これが要するに君に対するプロポーズというものだ。
僕は君無しでは生きられない。
でも君は僕が居なくなろうと、他人の身体で脈を打ち、生き延びることが可能だ。
君が心配しなくていいよう僕はあえて君専用のドナーカードを作ろう。
また、君が僕の身体から離れても僕は生きられない。当たり前だ。
つまりは君が僕の前から離れる時。
それでも僕は心臓を傷つけるこ

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ヒト身知り(高校生創作コンテスト受賞作品)

私の仕事。
それは街にある信号機を建てること。

私と同業者の人達は通行人、そして自動車とが事故を起こさずに済むよう、等間隔にうまいこと計算しながら建設していっている。
しかし、私にはそれがどうしても出来ないのだ。

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(大学生になった時の)[自分に向けて]

大学生になったら明るい自分を内輪だけでなく、周囲の不特定多数の仲間にも見せらるように励もう。
周囲の仲間達と何の違和感もなく、無駄な気を遣うこともなく自分の本来の姿を見せれるようになろう。 楽になろう。

そんな考えでは〝絶対に〟駄目だ。

大事なのは、大学に入った時に相対する人物に対しているまさにその瞬間に自分自身がどういう感情を抱くのかである。
「明るい自分を見せよう」という完全なまでに相手の

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天と地がひっくり返る。

天と地がひっくり返る。
それはいわゆるラッキーの象徴だ。
私達は大地で日々生活をしている。
であるはずなのに私達は地球どころか、地球以外のすべての宇宙、大気、天空を支配できるようになるのだ。
こんな小さな規模と引き換えにかなり巨大なの力を手に入れることが出来るのだ。
それはまさにラッキーの賜物なのであった。

なし (それは奥ゆかしさとは…)

それは奥ゆかしさとは裏腹のあまりに浅はか過ぎて、もしその場に第三者が居合わせていたとしたら嘲笑が込み上げてくるくらいのちっぽけな出来事だった。
一口サイズにして一緒になって笑ってしまえばいいはずなのに何故この心臓と心臓をつなぐ周辺の管は大きく脈を打っているのだろう。
明らかにその解き放たれた言葉の使い方は間違っていた。
騒動らしくなった頭蓋骨でいくら考えてもその場に不適合だったようにしか思えない。

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罪悪感

故意に忘れてしまった。
取り戻せないほんの30分という時間をわざと遅らせてしまった。
罪人が小動物を殺した時のようだ。
うさぎは6羽。
うさぎの耳はぜんぶで9枚。
私の胃の底で全ての器官の呼吸運動を塞き止めてくれている。

失恋

自分の意図していた相手の言葉の返答は夏に太陽の光が90度に南中しきったときのように人影ひとつたりとも存在していなかった。

それとは裏腹にまるでこちらに失望しきったようなカラカラとしたそのこころない言の葉の刺を向けられ、バクバクと高鳴り嘘みたいに急ぎ足な俺の心臓音と同様の速度で心には軽傷を負ってしまった。

それを拭える方法はいとも容易く、粗雑な場所に丸見えの状態で隠されているのに実際のところはこ

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彼は「おはよう」と言った

彼は「おはよう」と言った
私が目の前に来た丁度のタイミングで「おはよう」と言った
私は俯いたまま彼の目の前を通り過ぎた
しかし彼のした「おはよう」には誰も復唱しなかった
すれ違っただけで挨拶をするほど話したことがない
もしかするとその挨拶は自分に向けて投げかけられたものだったのだろうか
一度右側に向きなおって目を合わせてみていれば良かった

なし (本来は頭を良くするための教材が…)

本来は頭を良くするための教材が私の真横に置かれていく。
私の真横は完全に塞がれてしまった。
無造作に置かれたそれはもはや私の瞳にはゴミとしか受け取れない。
もしかすると周りにはそのゴミは私が出しているものだと思われているのかもしれない。
授業中にも私の頭の中までもがゴミみたいになって、真横のことしか気に映らない。
私はゴミ収集車にはなれない。

なし (車のテールランプは…)

車のテールランプは何故こんなに眩しいのだろう
昼間は周りが明るいせいで何も眩しいものなんてないのに
幼い頃、後部座席の真ん中でまぶたが涙で濡れていたときに前を見ると、車のテールランプや信号機はとても乱れていて綺麗な光線を描いていた

月の跡が残っている。

月の跡が残っている。
6時半。白くて薄らだが綺麗な真ん丸で。
正確には下の方がぼけていて本当に昨夜は満月だったのかはあまり定かではない。
時間が経てば月だって消える。
だが実際はこのように一度貼られた自分のレッテルという捺印は残っていて、
いくら時間が経っても消えなくて、
どうやら時が全てを解決してくれるわけではなさそうだった。

補足
あと自分の名を呼ぶ呼び方は時間経っても解決してくれない。自分

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