見出し画像

AIに「働くこと」の問題を尋ね、その使い方を考えてみる。

 AIという類まれなる技術があっても、働くことが改善される兆しはまだ見えない。この、人々が自由に己の人生を生きてもいい時代に、様々な物事は確かに解放され、自由になっている。そのような流れの中で、AIという技術も発展している。
 しかしそれでも「働く」ことだけは、頑なに昔のままから動かないし、動けない。かつてのやり方にこだわり、仮にわかっていたとしても、より自由な方向には進んでいかない。画一的で堅苦しく、そのせいでチャンスを逃す。得るものと言えば旧態依然とした安心感。警鐘を鳴らす者は蹴り出され、改革の取り組みはやがて、それをする前に戻される。大なり小なり、働くとはそういうところがある。

 働くということの問題は、その環境が改善されないこと、そして会社の規模が大きくなるほど、どんな企業でも官僚主義に陥ってしまうことが深刻である。それらの点について、AIに判断を仰いでみることにした。

  1. 労働環境が改善されないのは、社員が低賃金で働かざるを得ない体制が定着しているため。

  2. 企業が官僚主義に陥るのは、サイズの異なる部門間で連携が取れない状況が生じ、場合によっては、お互いに軋轢を起こしてしまうから。

  3. 社員が取り組めるのは、チーム間の協調性の向上に励み、チームの全体の目標を見失わないよう意識すること。

  4. 具体例としては、例えば環境を整えてチーム間の連携を円滑にし、官僚主義の避けるため「議論+実験」における取り組みが挙げられる。

上記のような答えが出てきたため、1つずつについてさらに、AIに詳細を聞いてみる。

1.低賃金で働かざるをえないこと

 賃金を低く設定し、コストを安く抑えて企業の経営を成功させるためとされており、セーフティネットを設けることなどはあまり行われておらず、社員は弱い立場にあると言える。また、社内での待遇格差やサービス残業など、改善されるべき労働環境は残念ながら多数存在します。

2.官僚主義に陥ってしまうこと

 企業が官僚主義の兆候を示した時、基本的な原因としては、コミュニケーションの不足がある。そして部門ごとにメンバーが異なることで、業務間の連携が取れず、局所的な利益を追求してしまうことも挙げられる。
 結果、成果よりも権力を志向することとなり、他部門の仕事を阻害する行為をすることも考えられる。このため、本来は全社で一致した取り組みを行うべきなのに、お互いに軋轢を起こしてしまう状況が起こる。

 低賃金や官僚主義について、AIはこのように理解していることがわかった。そしてこれらを改善するためにAIが挙げている解決策(3と4)をさらに深掘りしてもらった。

3ー4.協調性とチームの連携を目指すこと

「議論+実験」など、協調性の向上と目標を持続する取り組みを社員全員が実践することで、有効なコミュニケーションを図り、適切な仕事をすることができるようになる。これによって社員が個々の仕事だけでなく、チーム全体の状況を意識できるようになれば、チーム力が上がりより効率よく問題を解決でき、最初から最後まで統一感のある仕事をすることができるようになる。
 また、ソーシャルスキルの向上とチーム力の向上は、 業務の効率化だけでなく、仕事をより早く終わらせることが可能になる。 環境を整え、コミュニケーションを円滑にすることで、社員間の理解を深め、実行力向上、プロジェクトの進捗を促進させることが期待され、かつ、未知の解決策を見つけることができるようになる。

 つまるところAIは、働く人々の協調性を説いている。しかもこれは、官僚主義の前提となる部門内などの狭い関係での協調ではなく、少なくとも「全社」というレベルでの協力やコミュニケーション、チーム力が必要なものと読み取れそうである。
 そう考えると、働くことがいかに改善されにくいかがよくわかる。AIを信じるならば、人間はもっと協調すべきなのである。それも、ちょっとした隣人とか知り合いとか同僚ではなく、もっと広く交流し、改善したいコミュニティ単位での大きな連携だ。
 普通に考えて、それは無理な話である。人間がいかに派閥を作りやすいか、そしてその中で物事を完結させやすいかは、もはや遺伝子に刻まれている。内輪もめや、党利、足の引っ張り合い、勝手な線引きなど、多くの諍いや不幸、社会的荒廃はそれらから生まれている。

 AIがいくら協調性を説いても、それは人間には想像だにしない、大きな協調なのである。この意識の違いは、すぐには埋まらないし、気づけないだろう。AIには忖度も遠慮もなく、常に最短ルートを示す。いわば理想だ。私達はそれを踏まえ、その理想に向けてまずは1歩、どうすればいいのか考えることが求められる。AIを使うとはそういうことである。
 せっかくAIという技術を使うのならば、私達もそれ相応になることが必要なのだ。そうでなければAIのこのような提言も、正しく解釈されず、ただの絵空事になってしまう。

※このテーマに関する、ご意見・ご感想はなんなりとどうぞ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?