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「考えないことをする」とは?

双極性障害と睡眠障害を抱えている院生のかぐらです。

今回は、「考えないこと」について書いていこうと思います。「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である。」『パンセ』—とパスカルが述べたように、人間が考えないというのは難しいことなのかもしれません。

私としても、研究を本業とする院生ですから、考えることは大好きです。双極性障害になるまでは、考えない時間なんてないといっても過言ではないほどだったと思います。

しかし、双極性障害にとって、この障害を治すために必要なことは、「休むこと」「しないことをすること」。一日中頭フル回転している私が考えないことをするなんてどうすればいいのか悩みました。それについてまた考えてしまって、まるで意味のない状況でした。

そんなある日、週1ほどで通っているポールダンスレッスンに行ったときのことです。自分ができるようになりたい技をひたすら練習し、1分ほど踊る時間のときには振付を覚えました。その日の帰り、ふと気づきました。

「私、ポールに夢中になっているときは考えていない!」

もちろん、体の動かし方や振付を覚えている時は思考はします。しかし、動いてしまえば頭で色々考えることをやめて、体を自分の望んだように動かすことで必死になります。

ポールダンスをしているときは、研究のこと、将来の不安や心配事、障害のこと、生活のこと、、、その他の自分の中でモヤモヤしたものをスッパリ忘れることができます。踊ることや技を極めることに全力になれるのです。

「私にとって、考えないとはポールダンスをすることだったんだ!」

運動不足が心配で始めたポールダンス。院生生活をより忙しくしてしまい、自分を疲れてさせてしまっていたのかと不安になったこともありました。しかし、それは勘違いで、むしろ心を休める時間となっていたと分かり安心しました。また、自分が心から楽しいと思えていたことが、双極性障害を持った体にも良い効果をもたらしていたことが嬉しかったです。

考えないことをする方法は、人それぞれ色んなやり方があるのだと思います。そして、一つだけではないと思います。休みが必要な今の私にとってポールダンスという一つの方法を見つけられて本当に良かったと思います。健康な人間の生活に”適度な運動”というのも運動不足だけの理由ではなく、心の健康の面でも必須の要素なのかもしれませんね。

双極性障害と向き合って生活していくためにも、これから「考える時間」と「考えない時間」のバランスをとりながら生きていきたいと思います。

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