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原体験とつながり、ブレない軸を見つけて未来を歩む方法とは?〜マネプロ#31

こんにちは!
DeNAでHRビジネスパートナーをしている坪井(@tsubot0905)です。

マネジメントの進化を探求するnote
『マネプロ』は今回が第31回目です。

このマネプロnoteのシリーズでは、5分で分かりやすく学べるシンプルな構成と、相手とのコミュニケーションで使えるようなシンクロしやすい問いを意識した内容を心がけています。

さて、今回のマネプロの
テーマは「目標の熱量」です。

前回のマネプロでは、意味や目的のある目標をつくる上で、3つの原体験が影響を与えることについてお伝えしました。今回はこの「原体験」について、さらに深掘りしています。

告知通り、その道のプロに4つの切り口から聞いてみました!(聞いてみたシリーズの第2弾)

世の中のプロフェッショナルな方々と対話をしながら、学びと刺激を得ていくこのシリーズ、毎回とても刺激的です。

今回の探求で用意した問い/テーマはこちら!

この4つのテーマについて対話させていただいたその道のプロは『原体験ドリブン 人生の答えの9割がここにある!』の著者チカイケ秀夫さんです。

チケイケさんのことを紹介すると

パーソナル・ベンチャーキャピタル合同会社CEO。東京ブランディング大学校を主宰。GMOのグループ会社から、ブランディングを通してスタートアップを支援する日本初のベンチャーキャピタル代表として独立。CBO(最高ブランディング責任者)として、計100社近くのブランディングに関わる。『原体験ドリブン―人生の答えの9割がここにある!』が初の著作。

数多くのCEOの原体験を発掘し、そこからブランディングにつなげる支援をしてる方に話を聞けるということで、ワクワクしないはずありません!

さっそく、興味深い中身の話へ参りましょう!

目次はこちら!

<不屈の意志、その理由は?>

原体験を理解し、原体験とつながることの価値とはなんでしょう?

世の中には、どんな困難にもへし折られることのない不屈の意志をもっているように見える人がいます。

そんな人のストーリーに触れるとき、
「なぜそこまでできるの?」
「私には到底無理だ・・・」
と心の中でつぶやきたくなる人もいるでしょう。

そして、こんな疑問も浮かびます。
いったい、この人は自分と何が違うのだろうか?

チカイケさんいわく、

つらく苦しいことがあっても簡単に諦めないのは、原体験に紐づいた自分の軸があるからなんですよね。

とのこと。

原体験を理解し、原体験とつながることができたなら、あなたも、不屈の意志を持ってやり通すことができるようになるかもしれません。


チカイケさんは続けて、
にこやかにこう話してくれました。

坪井さんが多忙な中でもマネプロの100話連載にむけて続けられるのも、きっと原体験と繋がっているからだと思います。

それをはっきり認識できれば、きっとマネプロはもっと多くの人に響くものになりますよ。

というわけで、光栄なことにも『原体験ドリブン』の著者に原体験ジャーニー(原体験を深掘る旅)をしていただけることになったのでした。

原体験とは何か?原体験にどう迫るのか?
一緒に理解を深めていく旅に出かけましょう!

<自然と原体験に向き合う対話を>

原体験を掘り起こすには何を話せると良いのか。
まずはそこから聞いてみました。

アイデンティティとなる思いや体験ですね。
自分の言葉で熱量高くしゃべれる話題って、ありますよね。

あなたがする過去の話の中で、情感たっぷりに、声が大きくハリのあるものになってしまうものはなんでしょう?

原体験は、そういった出来事を探した先に見つかるものだそうです。

原体験とは、今の自分を決定づける強い体験のこと。
自分の言葉で熱量高く話している過去の体験に注目します。

チカイケさんは、マネプロ・HRBP・コーチという私の今の活動を起点に、原体験を探ってくれました。

今している活動について「なぜこれをしているんです?」「それはどうして?」「いつから?」「その時どう思いました?」と聞いて、心が動いた体験の解像度を上げていくんです。

こうして言葉だけ見ると、質問自体は特殊ではないと感じるかもしれません。しかし、感情の大きく動いた過去の記憶にアクセスするのは、時に辛かったり、億劫だったりするものもあります。

ですが、目の前の相手から「あなたのどんな話にも価値がある」「あなたのことを知りたい」と伝わってくることで、自分のアイデンティティを自然と探索する気持ちになっていきます。

<原体験に出会うための問い>

熱量高く話せる話題といっても、
なかなか見つからない。
そうはいっても、何をとっかかりとすれば…

と感じたのでさらに質問しました。

原体験ジャーニーでは、
どんなことを問いかけて
原体験を探していくのでしょう?

チカイケさんは5つの観点を紹介してくれました。

好きなこと:良い脳内ホルモンが出ることを知る
苦手なこと:苦手である原因や思い込みを知る
将来やりたいこと:未来の源泉を知る
時間を忘れてやっちゃうこと:熱中の源泉を知る
親から言われてきたこと:強い影響を知る

これらについて、中でもこだわりが強く出ていることについて、前章のように「なぜ?」「どうして?」「いつから?」と体験を聞いていきます。

個人的に珍しいなと感じたのは、
「親から言われてきたこと」を聞くことでした。

幼い頃にした家族とのやり取りで、感情が動いた体験は影響が残りやすく、よく尋ねるのだそうです。「お母様に言われて嬉しかった言葉は?」「どんな言葉で叱られました?」などの質問が印象的でした。滅多にされない質問ですよね。

こうして掘り下げて聞いてもらうと、自分のしてきたことについて意外な一貫性を発見したりします。実はこういうことを昔から求めていたんだなと。

ソレがわかると、自分が熱量を持ってできることをより高い確度で選べるようになります。原体験ジャーニーのこうした問いかけによって、自身の熱量の源に迫ることができるのだと感じました。


<原体験に出会えた「アハ体験」>

チカイケさんからの一連の質問で、私(坪井)の現在の活動につながる原体験を整理できました。以下で私の思考の旅を体感してみてください。

まず、自分の軸はいつ生まれたのだろうか?

大学は合格した中から偏差値の高い大学を選び、
専攻はやりたいことがなく消去法で選びました。

きっと、仕事も何となく決まっていくだろう。

自分の軸なんてカッコいいものはありません。

坪井家には、父親の存在がありませんでした。そのため私は「働くとは何か」具体的なイメージがわかない学生時代を過ごしていました。

そんな私に転機が訪れたのは就職活動の時。

さまざまなインターンや就活イベントに参加したことで、魅力的な社会人と出会い、仕事に対しての期待感が生まれます。

「自分の軸を持って、自分の道を、自分の意思で決める」ことができた体験は間違いなく就職活動が初めてでした。

そして、ちょうどその時期にNHKで放送していた『プロフェッショナルの流儀』の影響も大きかった。番組のテーマソングは、スガシカオさんの『プログレス』。この歌の「あと一歩だけ、前に 進もう」という最後の1行が私の中では特に心に残っています。

プロの哲学、プロの影響力には憧れましたね。

これからも自分らしさと向き合い続けて
人や社会に影響を与える存在に進化したい。


そんな価値観を学生の自分に刻んでくれました。


あ、そうだ!
マネプロのプロは「プログレス」の略。

そう、スガシカオさんの歌であり、そこに浮かぶのはプロフェッショナルな人達の姿です。いま、私がマネプロを不屈の意志?で更新し続けられているのは、この原体験とつながっていました。

私にとっての「マネプロ」の意味は
マネジメントの進化を探求するnoteであり、
価値観と専門性を磨き記録する4年間の旅。

つまり、私のマネプロの活動は
プロフェッショナルの流儀の原体験から生まれた

これからも自分らしさと向き合い続けて
人や社会に影響を与える存在に進化したい。

という私なりの、
独自の価値観の体現であること
に気づきました。

チカイケさんがその場でまとめてくれた
坪井の原体験ジャーニー。こう見ると圧巻です。


<原体験を活かすための視点とは>

原体験から自分の価値観がだんだん見えてきた。

では、原体験から見えてくる
自分の本質や意志をどう活かせば良いのか?

私の事例で見ていきましょう。

原体験を深掘りしてもらった上で、
チカイケさんはマネプロの価値や意義を尋ねてくれました。

坪井さんは、マネプロで
誰を笑顔にしたいですか?
どんな社会になってほしいんですか?

さらに

そこにはどんな価値が生まれてる?
それによって何が変わっていくの?

これら質問に、原体験に基づいて回答できれば、それがあなた独自の価値になる可能性が高いと。反対に、市場のデータや顧客の声だけに基づき、理性的に、理屈で判断しているものだと弱い。

難しそうに思えるかもしれませんが、原体験ジャーニーをしっかりやった後だと、この質問にはすんなり答えられます。私の回答は以下でした。

「HRBPをやっている人・できる人が世の中にはまだ少ない。HRBPの仕事は、人事の中でも会社のビジネスの最前線に向き合う必要があって、1人で多くの会社のHRBPとして関わるのも難しい。

だから、マネプロを通して、これまで培ってきた経験・持論をまとめ、マネジメントの視点を広く世の中に届けたい。そしてマネプロがリーダーにとっての社外HRBPとして機能してくれたらな…と。

事を起こして事を成し遂げようとするリーダーへ新たな視点を価値提供することで、リーダーのマネジメントの進化に役立ちたい。

最初に聞かれた時とは見え方が変わって、より芯を食った言葉で自分のしていることを説明できている感覚でした。

チカイケさんにそのことを伝えると、「いいっすね」「いいじゃないっすか」とたくさん言ってもらいましたね(笑)

<もし、未来のあなたが取材をされるなら?>

さらにチカイケさんから興味深い質問が。

坪井さんが『プロフェッショナルの流儀』に出るとしたら、その時のタイトルはなんでしょう? どんな生き方をしている人として取り上げられるのでしょう?

原体験を見つけた後、
未来へ向かって視点を移動させるわけですね。

これに答えようと思うと、自分のストッパーが外れた感じがしました。未来で活躍している映像を作り、その物語の中でのキーコンセプトが何か。頭がフル回転します。

もし自分の仕事がドキュメンタリー番組で取り上げられるなら、密着取材されるなら、そのときに一体自分はどんな人物になっているのか?

みなさんもぜひ考えてみてください。

私の回答は・・・。

次の章で。

<解像度ではなく抽象度を上げる>

先ほどの質問について考える際に、
チカイケさんから

HRBPやDeNAという文脈を一回外して、
抽象度を上げてみたらいいかもしれません

とご指摘が。みなさんも、視点を未来に飛ばすときは、今の枠組みに囚われず、「社会に対して自分は何をしているか」で考えてみてください。

私の場合、人事×経営の社会的なテーマになっている「人的資本経営」という言葉が浮かびました。企業価値は無形資産である人の価値をいかに高めるかで決まる。

その時に閃いたタイトルはコレでした。

「HRBP・坪井 一樹〜人的資本経営の最前線〜」

私の自分軸や世界観とつながるものであり、「人的資本経営に最前線で取り組んで働いている人」として取り上げられたら面白そう、という思いが生まれた瞬間です。

チカイケさんが、さらに尋ねます。

何年後くらいに出演しますか?何月がいいです?

いつそれが叶うのか、を仮にでも置いてみると、未来の臨場感、リアリティが上がります。明日からこうしようとワクワクしながら考えられる。

その未来は、原体験に基づいているので、自分ならやれるという感覚(エフィカシィ)も湧きやすくなります。

さて、私坪井は、
いつ『プロフェッショナルの流儀』に出たいか。

「3年後、ですかね」

答えながら、心拍数が上がるのを感じました。

共有画面にチカイケさんが入力します。

「初回放送日: 2025年12月22日」

対話をした後、メッセンジャーでチカイケさんから送られてきたのが下の言葉です。エフィカシーが上がるのでスクショしておきました笑。


<原体験ドリブンで未来を歩もう!>

チカイケさんとの対話、いかがだったでしょう?

原体験(独自の体験)→自分軸(独自の価値観)→世界観(独自の価値)→未来像(独自の映像)
 この流れを体感していただけましたでしょうか?

原体験に基づいた今していること、これからしたいことを語れるとき。その言葉には“自分にしか重みを持って語れないことであるという、使命感にも似た確固たる自覚”が伴っています。

原体験を知ることは、過去からの自分らしいリアリティが得られ、そこから未来の目標を決めることで、やれる気のエフィカシィも得られるそうなれば、過去・現在・未来がつながり、熱量あふれる動きが可能になります。

なるほど!
これならブレない価値観で
未来を歩めると確信しました。

みなさんもぜひ、今回出てきた問いを参考に原体験を探り、未来の自分が出るドキュメンタリーの中身を想像してみてください。 

きっと目標の熱量が高まるのを体感できますよ!

<今回のQuestions>

以上が31回目のマネプロで
お届けしたかったコンテンツでした!
いかがでしたでしょうか?

ということでマネプロ恒例、最後の問いです。

今回のテーマを通じて、リーダーやマネージャーの方々に問いかけたい4つの質問を選びました。忙しい皆さんの思考の整理と、新たな行動の後押しになれますように!


<次回にむけて>

今回は、チカイケさんから原体験を聞いていただく形になったことで「原体験を深掘り、未来につなげる方法」を垣間見ることができました。

おかげさまで、マネプロを進化させたいと熱量が高まり、今回から記事の表紙を変えてみました。気づきましたか?笑

今回の内容で、ご自身の原体験にも関心を持ち、
未来に向けて明るい展望を抱けたなら幸いです。

さて、次回は「目標の測定」がテーマ。
マネプロ-目標編の最終話です。

次回は2週間後の水曜日。お楽しみに!
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最後まで読んでもらえて嬉しいです。
ありがとうございました!

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@tsubot0905

2022年から「変化をリードするコーチ」として社外のリーダーへのコーチ業も取り組んでいます。HR経験者限定のコーチコミュニティも運営中です。ご興味ある方がいたら連絡くださいね!

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