まえのシゴトのはなし。

僕の前職は水族館の飼育員。
しかし、皆さんが想像する魚やイルカのお世話をしているわけではない。

僕の担当はカエル。

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よく、何でカエルなの?会社の都合で無理矢理??
なんて聞かれることがありますが、そんなことは全くありません。

やりたいから僕はここにいる。

最初からカエルの飼育員を目指していたわけではありません。
専門学校に入学した時は、アザラシの飼育員を目指していました。

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僕の転機は入学してすぐにあったクラス実習でした。
実習では、水族館で働いている卒業生の講義を受ける機会がありました。

高校生気分が抜けない僕たちは、この実習で現状を思い知らされました。

水族館に入れるのはほんの一握り。
すでに、椅子取りゲームがはじまっていたのです。
クラスで一番生物の知識がない僕は誰からみても出遅れていました。

同級生は魚や水族館にめちゃくちゃ詳しい。
そんな中、一般的な熱帯魚しか知らない素人な僕。
話を聞くにつれて焦りが膨らみ、講義もクライマックス。

「あ、終わった。」
心の中でボソッとつぶやいた自分がいました。

そのあと、晴天の霹靂が起きました。

“人と違う強みを持て”

この言葉を聞いた時、自然と焦りがなくなっていました。
それどころか前向きになっていた。

講義が終わり、水族館の見学をしていとき、
僕の強みを“カエル“にしようと決断しました。

その日、売店で図鑑を買い漁り、帰りのバスでみんなが寝ている中、必死に吸収しました。

そのまま調べていたら、いつの間にか飼育員になっていました。笑
そして、言葉をかけてくれた卒業生は今では上司。
とても尊敬できる僕の大切な恩師です。

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月日は流れ、飼育員として働き5年目を迎えました。
今は僕が専門学生とお客様に還元する立場。

幸い、憧れていた職業に就けたからには中途半端にはしない。

この世で生きるすべての生物が幸せになるよう。

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今できることを全力で行う。
そして、学生達に今度は僕から伝える。僕の原動力になったあの言葉を。

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