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中高生向けメンタルヘルスプログラム: ココロのBBQ

こんにちは、ミアキスのケンジです! 遂にミアキスに青少年育成プログラムが完成した為、今日はそのことについて書こうと思います。今回のプログラムは青少年 (中高生を含めた12歳~18歳) にメンタルヘルス、つまり心の健康について理解をしてもらう内容になります。

ちなみにミアキスをご存知ない方は下記の記事をご覧ください。

青少年育成プログラムって?

青少年育成プログラムとは大人が準備したワークショップやアクティビティを通して、青少年の心理的 & 身体的な発達を促すものです。アメリカやカナダでは特に盛んなコンセプトで、有名なものではアメリカの青少年育成団体の4Hが提供するプログラムなどが挙げられます。下記のウェブサイトでは4Hがアメリカで展開している青少年育成プログラムが見れます。


特に私が注目を置いているのはアメリカを始めとした世界各地で青少年育成方法の哲学や実用的な手法にもなっている Positive Youth Development (PYD) というアプローチを用いた、青少年育成プログラムです。

PYD はユース (青少年) に加えて、ユースの家庭、地域社会、行政と関わりを持つことでユースの可能性を最大限に開花させます。PYDはユースのスキル、能力、資質の形成を促し、健全な人間関係構築を助長し、取り巻く環境を整備し、社会的な仕組みを改善していきます。(YouthPower Learning n.d.)

https://www.youthpower.org/positive-youth-development

一見難しいようにも聞こえますが、簡単に説明をすると、「若者に関わっている人を巻き込みながら、彼らの能力の向上に努め、彼らにとって必要なロールモデルを紹介し、若者を取り巻く社会をゆっくりと変えていこう」ということです。

どんなプログラムなの?

今回ミアキスが作成したプログラムは参加者の自己認識力 (self-awareness) と自己管理力 (self-managemt) を高めると同時に、BBQを行い同世代&異世代交流を通して地域への愛着を高めることを目的としたメンタルヘルスプログラムです。メンタルヘルスとは心の健康のことを言います。

参加者は以下のことを行い、メンタルヘルスについて触れます。


「ストレスバケツの比喩」

ストレスバケツの比喩は心理学のコンセプトで、心をバケツに例え、水をストレスに例えた、ストレスを理解するにあたってとても分かりやすい例です。

  1. ストレスを受け取れる自分の心 (バケツ) の容量の把握

  2. 心 (バケツ) に入ってくる日々のストレス (水) の把握とその種類の理解

  3. 心 (バケツ) からストレス (水) が溢れ出してしまった時の心身的なサインの把握

  4. ストレス (水) の減らし方/ストレス解消法の現状把握と将来への計画

「マインドフルネス呼吸法」

マインドフルネスとは一つのことに全ての意識を集中させることで、これを用いた呼吸法はストレス解消やリラックスに繋がると言われています。

  1. マインドフルネスについてやその効果についての理解

  2. 呼吸法やその他のアクティビティを通したマインドフルネスの実践的な理解

  3. 効果的なストレス解消法としてのマインドフルネスと呼吸法の理解

なんでこのプログラムを作ったの?

自分自身の情熱であるから

昔から心理学や人の心に関して勉強したり、人と話すことが好きでした。大学では国際関係学を専攻していましたが、心理学にも大変興味があり、心と時間に余裕がある時はカナダのトロント大学の心理学講義のYoutubeビデオを視聴していました。「自分自身のウェルビーングに限らず、私以外の人々のウェルビーングも大切にしたい」と思ったこともプログラムを作るきっかけです。

若者のウェルビーングを願っているから

現代の社会では身体的な健康の側面に注目が強くされていますが、心理的な健康の重要性ついては理解が足りていないと感じています。学校や会社で年に一度の健康診断は行われますが、メンタルヘルスのチェックと診断は行われていません。しかし、メンタルヘルスは学業成績、部活動、日常生活のパフォーマンスにある程度の影響を及ぼします。そして何より、メンタルヘルスは学校や部活動以前に、有意義で満足した人生を過ごす上で大変重要です。「若者には身体的な健康のみに限らず、心身ともに健康であってほしい」と深い願いを込めてプログラムを作りました。

若者に必要なスキルだと感じたから

競争的な受験勉強、学業成績、複雑な友人関係、些細な家族との摩擦、人生や生き方への葛藤など、若者は私たち大人と同様にストレスを日々抱えて生きています。冒険者が旅に出る時に訓練を行ったり、道具を準備すると同じように、若者も生きる上に置いてどんなストレスがあるのかを理解し、どう対処すればいいのか理解をしている必要があると感じました。険しい道を歩むことになっても、準備さえしておけば少しは自信を持って冒険を始めることができるのではないでしょうか。

どうやってこのプログラムを作ったの?

PYDツールキット


今回ミアキスで行うプログラムではアメリカ合衆国国際開発庁 (USAID) が出版した、プログラムを作る上で必要なこと (計画、実施、評価、修正) を示したツールキットを使用しました。

USAIDは世界有数の国際開発機関であり、開発の成果を促進する触媒的な役割を担っています。USAIDの活動は米国の国家安全保障と経済的繁栄を促進し、米国の寛大さを示し、受信者の自立と弾力性への道を促進します。 (USAID 2022)

https://www.usaid.gov/

USAIDは世界各国の発展途上国や、その他の国の政策立案者やユースワーカーに向けてPYDアプローチを使った青少年育成プログラムのツールキットを無償で作成し出版しました。このツールキットではPYDアプローチの考え方、計画&評価方法、評価するためのアンケートなど、プログラムに運営するにあたり必要な素材や情報がたくさん載っています。下記の画像をクリックするとツールキットをダウンロードできるウェブサイトに移動します。

USAID (2016)

青少年育成に欠かせない要素

USAID PYDツールキットでは様々な発達心理学の学術研究に基づいて、青少年育成に欠かせない4つの要素をまとめました。

  1. 資質 (スキル) … 対人スキル、自制心、上位思考スキルなど

  2. 人としての力 … 自己効力感、将来に対してのポジティブな見通しなど

  3. 実現環境 … 愛着形成、サポート、社会参画の機会

  4. 貢献する機会 … 若者を中心とした環境づくりや街づくり

若者と関わることやプログラムを作成するにあたって、これらの要素を取り込めると効果的でより有意義な結果が見込めるのではないか、ということです。

まとめ

PYDプログラムをミアキスで行うのは初めての行いであるため、試行錯誤をしながら、数ヶ月のスパンでプログラムをより良いものにしていきたいと思います。11月末~12月の頭にプログラムを実施し、それらの結果を踏まえて修正を加え、2回、3回と実施を重ね、より有意義で質の高いプログラムにするために頑張っていきます。

また1回目のプログラムの結果はnoteにて方向をする予定です。それでは!


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