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【文章術】意見を主張したいときは「私たち」を使うとベターな理由。

柄にもなく、今日は文章術について書く。
少しでもどなたかの学びになればうれしい。

すでにご存知の方は、復習がてらご覧あれ。


〈この記事はこんな方にオススメ〉
・ライティング初心者の方
・文章が自分語りになりがちなのが悩み
・営業マンなど、人とお話しすることが仕事
役に立たなかったらゴメン




さて、

私の文章には、
「私たち」というワードがよく登場する。

お気づきの方も多いだろうと勝手に推測する。
多いよね?



それはなぜか? をこの記事で解説してみたい。



「は? なんのこっちゃ?」と思う方のために、まずはちょっと、ニュース風な文章を並べて書いてみることから解説を始めたい。


以下の〈例文A〉と〈例文B〉、内容はほぼ同じ文章なのだが、そのどちらが好印象かを意識して読んでいただきたい。

いくよ?


〈例文A〉
岸田内閣が増税を閣議決定しました。
あなたの生活にどんな影響を及ぼすでしょう?
〈例文B〉
岸田内閣が増税を閣議決定しました。
私たちの生活にどんな影響を及ぼすでしょう?



どちらが好印象か? である。

念のためもう一個。


〈例文A〉
あなたは今、夢をもって生きているでしょうか?
〈例文B〉
私たちは今、夢をもって生きているでしょうか?



〈例文A〉と〈例文B〉、
どちらの印象がいいだろうか?

スッと頭に入ってくるのはどちらか?







言わずもがな〈例文B〉だろう。



…む? 意味がよく分からない? 
これから解説するね。
落ち着いてね


何かを主張するとき、または、読者さんに何かを訴えたいときに「あなた」というワードを使用すると、途端に書き手が上位に立っているかのような印象を与えてしまう。


まるで先生かのようだ。


そう、〈例文A〉はどこか上から目線で、先生のようで、つまりは他人事に聞こえる。書き手と読み手には距離感がある。



ところが「私たち」を使うと、どうなるか。


書き手と読み手の立ち位置が
フラットになるのである。

「みなさん、そうですよね。
 私もそうですよ、エヘヘ」

という、寄り添うかのようなイメージを与えることができ、話がスッと入ってくる効果がある。


要は、距離がぐっと縮まるのだ。


「You(あなた)」でも「I(私)」でもなく、

「We(私たち)」である。

この「Weメッセージ」が重要だ。



もちろん「あなた」というワードが効果的な場面もある。が、私はプロでもない三流なので、それがふさわしい場面が浮かんでこない。



たとえば、以下の記事。
私の毎日投稿1発目の記事である。

1発目から意識してますよ、という顕示欲である!

タイトルを見てみよう。


『私たちには、なぜ友だちがいないのか?』


これが「あなた」になるとどうなるか。


『あなたには、なぜ友だちがいないのか?』


「お前に言われたくない」である。


「あなた」を「私たち」に変えるだけで、
文章から伝わってくる心象がガラッと変わる。


「You」でも「I」でもなく「We」が重要だ。




この過去の記事もそう。

『私たちはなぜ一生懸命な人を応援したくなるのか?』


これを私個人の話として、自己を内省するための「Iメッセージ」にするならタイトルはきっとこう。

『私はなぜ一生懸命な人を応援したくなるのか?』


うーん、悪くはないけどなんかしっくりこない。

「お前の自分語りは読みたくない」

という声が聞こえてきそう。そこで、誰かに呼びかけるために書くなら、タイトルはこう変わる。


『あなたはなぜ一生懸命な人を応援したくなるのか?』


…うーーーん、違うなぁ。

これだとまだ「Youメッセージ」だ。「いや、別に一生懸命な人を応援してるわけじゃないし」となってしまい、記事をタップすらしてもらえなさそう。



てなわけで、こうする。


『私たちはなぜ一生懸命な人を応援したくなるのか?』


うん、これなら、ぽいぞ。


読んでいただけそうだ。


しかもこの「私たち」というワード、とかく自分語りになりがちな主観的文章を、客観的文章に変換してくれるマシーンでもあるのだ!


つまり、

「私はこうなんですけど、みなさんもそうですよね、じゃあ、話を進めますね」という共同体意識が「私たち」というワードに隠れていると言える。

自分語りを他人に委託するような効果が
「私たち」にはあるのであーる!



ちなみにこの「私たち」というワード。
恋人や夫婦でケンカをしたときにも、
使いたいワードである。


どういうことかって?

〈例文A〉
あなたって忘れっぽいところあるから直すべきよ。
これじゃダメダメ
〈例文B〉
私たちって忘れっぽいところあるから直すべきよ。
あぁ、せやな、となる?


「私たち」って、すげぇ!

全員を巻き込んで味方を作る魔法の言葉!


てなわけで、これはプロから見れば「何を今さら」な内容である気はするのだけれども、頭の整理がてら書いてみたぞ。


ついでに「私たち」はスピーチにおいてもバツグンの効果を発揮する! コミュニケーションにおける人称表現の基礎であるのだ!
めちゃ使う!


よーくご理解いただけていることを祈って!


それでは素敵な「私たち」ライフを!!



れっつ! ウィーアー!


〈あとがき〉
文章というのは本当に奥深いものです。単語をひとつ変えるだけで、こんなにも印象が変わるのですから。ニュースを注意深く聞いていると「私たち」というワードがよく使われていることに気づきます。ほんのちょっとの差が大きな差になる摩訶不思議です。なんて、先生っぽいでしょう。三流です。今日もありがとうございました。

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