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JW344 新たな名前

【桃太郎編】エピソード14 新たな名前


第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。

吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。

地図(吉備)

鎮圧の使命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。

一行は、片岡山(かたおかやま)に、石の楯を備えた、新たな陣地を構築した。

二千年後の楯築遺跡(たてつきいせき)である。

系図(タケ、たっちゃん、芹彦)
一覧(吉備の一行)
地図(鬼ノ城と楯築遺跡)
地図(楯築遺跡)
楯築遺跡

そして、ジョンの功績を讃(たた)え、新たな名前が授けられるのであった。

芹彦「では、ジョンに、名を授けようぞ。その名も、遣霊彦(やりたまひこ)じゃ!」

ジョン「おお! やったぜ!」

犬「オリジナルのキャラに、そのような名を授けて、大丈夫にござりまするか?」

タケ「心配致すな。芹彦の家来に、そのような人物がいたことは、確かじゃ。」

ジュリアン「えっ? ほんなら(それなら)、親父は、正式な登場人物に昇格したってこと?」

ショーン「良かったな! 父ちゃん!」

トメ「僕の別名とも言われてるんだけど、ジョン殿でも良いかなと・・・。」

芹彦「では、遣霊彦(やりたまひこ)よ! これからも頼むぞ!」

ジョン「任せとけって! これから、俺のことは『ジョン』と呼んでくれ!」

ヨーコ「ちょっと! 何も変わってないわよ?!」

ジョン「でも、その方が分かりやすいだろ?」

こうして、なにはともあれ、ジョンは、遣霊彦になったのであった。

芹彦「さて、石の楯で、敵の矢を防ぐこと能(あた)うようになったわけじゃが・・・。」

オーイナ「守るばかりじゃ、何も始まらん。」

芹彦「その通り! それゆえ、これより敵を攻める!」

ヤメ子「じゃったら、ここは夜討ちしかないじゃろ?」

たっちゃん「夜襲をかけると?」

ヤメ父「その通り! わしら親子は、暗闇でも昼間のように見えるけぇ、城まで案内(あない)出来ますぞ!」

芹彦「なるほど! その手があったか!」

たか「では、私は、オナゴ(女)たちを集め、握り飯を拵(こしら)えまする。」

芹彦「うむ。『たか』よ! よろしく頼むっ!」

たか「えっ? 今・・・・・・私の名を?」

芹彦「ん? 汝(いまし)の名は『たか』であろう?」

たか「さ・・・左様ではござりまするが・・・。」

芹彦「ん? 如何(いかが)致した?! 顔が真っ赤じゃぞ?!」

サモリ「なるほど・・・。そういうことですか・・・。いいんじゃないですかねぇ。」

芹彦「ん? 何がじゃ?!」

タケ「すまぬ・・・。うちの家系は、鈍感(どんかん)なのが多くてな・・・。」

芹彦「ん? どういうことじゃ?!」

とにもかくにも、夜討ちが、決定されたのであった。 

つづく

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