JW358 温羅よさらば
【桃太郎編】エピソード28 温羅よさらば
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。
鎮圧の命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
一行は、ついに、温羅を降伏させた。
そして、温羅は、芹彦に称号を贈るのであった。
温羅「では、最後に、ウリの称号、吉備冠者(きび・のかじゃ)を芹彦に贈呈するニダ。」
芹彦「そうか・・・・・・。だが、断る!」
温羅「ええぇぇ!!」
芹彦「それがしには、約束された称号が有るのじゃ! その名も・・・吉備津彦(きびつひこ)!」
ヨーコ「吉備の男って意味ね?」
芹彦「その通りじゃ。別名も有るぞ! その名も・・・大吉備津日子(おおきびつひこ)!」
ジョン「なんで、別名が有るんだ?」
芹彦「なぜなら、それがしの他に、もう一人、吉備津彦がいるからじゃ!」
オーイナ「そ・・・それは、誰なんじゃ?」
タケ「私だ。」
たっちゃん「ち・・・父上も、吉備津彦なのですか?」
タケ「そうじゃ。私の場合は、若日子建吉備津日子(わかひこたけ・きびつひこ)という別名が有る。」
ジュリアン「兄弟で、吉備津彦なんじゃな?」
芹彦「その通り! それゆえ、吉備冠者の称号は、いらん!」
温羅「そ・・・そんなぁ・・・(´;ω;`)。」
犬「ところで、皇子(みこ)。温羅の処遇(しょぐう)は、如何(いかが)なされまする?」
温羅「それは、当然、仲間にするとか、仲間にするとかハセヨ!」
芹彦「打ち首じゃ!」
温羅「ええぇぇ!!」
タケ「許せ。温羅。伝承に従い、汝(いまし)の首、刎(は)ねねばならぬ。」
温羅「ちょっと待ってほしいハセヨ!」
トメ「温羅! 観念(かんねん)するんだ!」
温羅「アイゴー(うわぁ)!」
ザシュッ!
こうして、温羅は、首を刎ねられ、串刺しにされたのであった。
サモリ「串刺しにする必要・・・あったんですかねぇ。」
ショーン「見せしめ・・・ということじゃろう。」
たか「ちなみに、首を刎ねられた地は、岡山県岡山市の北区首部(きたく・こうべ)と言われておりまする。」
温羅(首)「ウリ、ウラ、ウリ、ウラ・・・。」
芹彦「なっ! 首を刎ねたにも関わらず、唸(うな)り始めたぞ!」
衝撃の展開。
温羅の首が起こす怪奇現象に、芹彦たちは、どう立ち向かうのか?
つづく
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