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#2 学級経営の成功法則:担任の視点で見る学級経営の重要性と手法



知っ得!学級経営①

1はじめに

今回からしらばらくの間、学級経営について話をしていきたいと思います。
学級経営とはそもそも何なのでしょうか?
後ほど詳しく説明していきますが、
学級経営とは
「クラスが学びの集団として成立するよう、担任が、継続的・計画的に意思決定を実行し、クラスを運営していくこと」
と言えます。

この学級経営の理解を深めるために、ラーメン店経営と比較しながら解説していきます。
分かりにくかったらすみません…<(_ _)>

職員室にいると、学級経営という言葉をよく耳にします。
「〇〇先生の学級経営が素晴らしいので、見習いたい。」
「△△先生の学級経営のおかげで、荒れたクラスが立ち直った。」
など。

先生方の雑談から推測すると、多くの方は、
おそらく、
①子ども達一人一人の様子
②クラスの様子
という2つを総称して学級経営という言葉を使っており、
とりわけ後者の方に、重きを置いて捉えているように思います。

つまり、
子ども達一人一人が、いきいきと楽しく学校で生活し、クラスが学びの集団として成立している場合には、学級経営がうまくいっていると言われ、

逆に、
トラブルが絶えなかったり、集中して学習に取り組まず、学力が伸びなかったりすると、学級経営がうまくいっていないと言われます。

2学級経営とは?

そもそも経営とはどういう意味なのでしょう?

事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体。

goo国語辞書

つまり、学級経営とは、

「クラスが学びの集団として成立するよう、担任が、継続的・計画的に意思決定を実行し、クラスを運営していくこと」
と言えます。

3ラーメン店経営と学級経営の違い


ラーメン店を経営するのであれば、その事業目的(ゴール)は「ラーメンを売って利益を出すこと」と考えるのが一般的です。

まず、皆さんならどんなラーメンをつくりたいですか。こだわりの魚介スープラーメン、豚骨ラーメン、あっさり塩ラーメン、ボリューム満点のラーメンなどなど…迷ってしまうくらい、いろんなラーメンが考えられますよね。

ラーメン作り経験ゼロでラーメン店開業を目指す人もいるかもしれませんが、ほとんどの場合、店を出すかなり前から、ラーメン作りの修行や研究をしているはずです。


では次に、いつ開店するか考えてみてください。
自分の誕生日、大安の日、こだわりのスープが完成した日など、自分の裁量でいろいろ選ぶことができますね。

他にも開店にはたくさんの準備が必要ですが、この2つだけで考えていきます。なぜなら、本当にラーメン店を開業するのではなく、今日は、学級経営について考えていくからです。

一方、学級経営における事業目的(ゴール)を考えてみると、
ラーメンにあたるものはなんでしょう?
それは「子ども」です。
利益にあたるものは、「クラスの成長」です。
つまり、
「クラスを成長させるためにどんな子どもに育てていくのか」がゴールとなります。

果たして大学時代に、
「クラスを成長させるために、どんな子どもに育てていくか」といったことを、授業で研究しているでしょうか?

答えは「NO」です。

学級経営という科目はおそらく存在しません。
ここが一番大切なはずなのに、ほとんど考えることもなく、担任として4月を迎え、ベテランの先生と同じように仕事しなければいけないのです。恐ろしい限りです。

このように、
学級を、ラーメン店のような個人経営の店に見立てて考えていくと、学級経営の本質が見えてきます。

4学級開き

初任の先生は、だいたい3月中に、自分の受け持つ学級が知らされます。そして4月1日から配属先の学校での仕事が始まります。もちろん、何年も経験した先生方であっても、これとほぼ同じです。

そして学級開きの日、つまり「開店日」は、もうすでに決まっています。自分で決められるものではありません。それに伴い、学級開きまでの準備期間も決まります。今年度で言えば、4月6日(木)に始業式がありました。つまり、なんと!5日間しか準備期間がないのです。その内2日間は土日を挟んでいます。実質、準備期間は3日間しかありませんでした…。

こんな短い準備期間で、こだわりのラーメンスープを完成させてお店を開くことできますか?
これまでに、何年も前からスープを研究してきた人(ベテランの先生)なら、できるかもしれませんが、普通はできませんね。
教員経験のない初任の先生にとっては酷な話です。

それなら、
学生時代に時間たっぷりあるのだから、準備すればいいじゃないか?
と思う方もいるかと思います。

もちろん、準備している人もいます。しかし大半は準備していないか、もしくは準備不足のまま4月の開店を迎えます。

なぜか?

大学では、学級経営について本格的に研究することは、ほとんどありません。そもそも、学級経営という科目が履修科目にはないからです。

教育実習があるのでないかと思う人もいるかもしれませんが、教育実習では、担当教官が作り上げた学級で実習するので、参考にはなりますが、学級経営の手法が身に付くわけではありません。

5まとめ

じゃ、どうしたらいいのでしょうか。

大丈夫です、安心してください。
初任の先生でも、こだわりのスープを作り上げることはできます。ただし、すぐには無理です。

ラーメン店が、開業してから、魚介スープの研究を始めていたら、当然ですが、すぐにつぶれてしまいます。しかし、学級経営においては、一年間を見通してゴールを設定し、あきらめずに努力していけば、いつか必ずこだわりのスープが完成できます。

もちろん、豚骨ラーメン、煮干しラーメン、ボリューム満点ラーメン、どんなラーメンスープもできます。

学級経営について理解できたでしょうか?

では、どんなことを考え、実践していけば、自分の思い描く学級経営ができるのか、次回以降考えていきたいと思います。

参考になる方がいたら、幸いです。

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