異動三年目、管理職への登用辞令

幾つかの業界に跨って、何度か転職し
20代後半で入社したファッション業界の会社。


中途組で編成された、新規事業の立ち上げや
新販路の開拓など、古い体質の会社の既存社員では
出来ないことを経験しながら、

30代に入って、会社の主力事業の根幹となる
営業部門に異動となった。

根幹を担う主力部門となると、
所属人数も多いし、予算も大きいし、
社内での他部署への影響力も大きくなった。

それまで、商品企画系や主力販路以外の部門で
いわばスタートアップ的な社内ベンチャーみたいな
事をしていたので、

まともに取り合ってくれない部署もあったし、
営業事務のスタッフもつけてもらえていなかった。

そんな環境の変化に、
いちいち、感動した。

配属されたのは、
全国に取引先がある営業部門。

当時、東日本で地域や業態別に3部門に分かれているうちの、
最も花形である首都圏担当部署に配属となり、

都心店舗の担当として、
幾つかのお取引き先の窓口を
担うことになった。


上司、年齢も社歴も先輩、
年齢も社歴も後輩だけど部署歴は先輩、
という方々に囲まれ、

部署歴が一番浅いわたしが、
悪戦苦闘する日々が続いた。

極端な表現をすると、
部署が違えば営業系であっても

社内のシステムは使用メニューが違うし、

仕事の仕方も、
1日のスケジュールも、
仕事への向かい方も、考え方も

転職したと思うほど、違った。


だからこそ、

いわゆる後輩にも、三か月間は
「謙虚に教えてもらわなければいけない」、
そう決めて臨んだ。

異動後、半年。
後輩については、ほぼキャリアは逆転する。

ふるーい会社で、
かつ大幅な人事異動や人材の入替が
行われていなかった弊害が
そこかしこに見えてきた。


だけど、たった半年程度の経験で
意見したり、「変えるべきだ!」という
提案をするのはおこがましい。

「何もわかってないのに、知ったような口をきくな!」
と言われるのがオチである。


そこで、
先ず最初に取り組んだのは、
自分の業務や、
自分が担当するお取引き先における、

『業務改善』

に取り組んだ。
自分の担当範囲であれば、
他者に迷惑をかけることは少ない。

文字通り、自己責任である。

そして、
自分の担当領域の中で
実務の業務改善を積み重ね、

30代も中盤に差し掛かったところで、
別の地域の営業を担当する部署への異動と共に、
その部署の責任者への辞令を拝命。


うれしい反面、
どれだけ大変になるか、
不安でもあった。

そしてここで、
多くの「年上の部下」の方々に囲まれて
共に働くことなる。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。

マネジメントでお悩みの方、
管理職になって日が浅い方、
上司の考えに「?」と思っている方、
カッチカチに古い体制の会社に疑問を持たれている方、
などなど。

お仕事でそんなお悩みを持たれている方に向けて
発信していきたいと思います。

 きのした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?