見出し画像

人のお陰、じぶんのエゴ 思索メモ #10

よく言われる話だが、インタビューで、取材相手の話を「引き出す」という言い方がよくされる。

それも間違いじゃないかもしれない。しかしあたかも、取材対象者の心の奥底に秘めていたものを、“インタビュアーの巧みな話術によって” 獲得したかのように聞こえてしまう。そこにはインタビュアーの傲慢さが垣間見える。

*   *   *

取材対象者が自分によく話をしてくれるとき、それはインタビュアーの話術がそうさせているのではなく、相手が心を遣ってくれているから。真摯に心を砕いてくれているから。

上手な話の聞き方はたしかにある。だが、聞き手は “信用されるために” どう振る舞うかが重要なのであって、それは話を引き出すテクニック的なことではない。

*   *   *

技法ばかり重視すると結局 “ボロ” が出て信用を失う。対話にはその人の心を熱源として、表情や声のトーン、口調、テンポや言葉の選び方など、醸し出される情報から自然に本音が出てしまうもの。小手先で話しているか、心で対話しているか、相手にはすぐにわかってしまうものだと思う。下手に「仲良くなろう」とする必要さえない。


当たり前のことだけど、インタビューはインタビュアーの “腕” なんかで決まるものではない。取材者と対象者の信用でともにつくるもの。



ライター 金藤良秀(かねふじ よしひで)


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

いつも読んでいただき本当にありがとうございます。

大当たりです!強運ですね!
6

金藤 良秀 ライター

フリーライター。取材、WEB、雑誌、ライティング代行、文章ゼミ。お仕事はDMかyk.2030.sgi@gmail.comへ。ミスチルをこよなく愛し、素材研究、建築、インテリアが好きな甘党です。note ☞ note.mu/kinto2030

言葉と文章

言葉と文章について考えたことを載せていきます。
1つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。