koki_hoshi

学び表現作家

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マガジン

  • 佐藤先生に教わったこと

    このnoteは、星功基が2003年〜2007年に慶應義塾大学佐藤雅彦研究室に在籍していたころに佐藤先生に教わったことを思い出しながら書いているものです。

  • 見方日記

  • 面白数学

最近の記事

新宿ジャックドウ

歌舞伎町の裏路地で新宿ジャックドウとふちに書かれた茶封筒を拾った。 中に入っていたA4の黒ずんだ紙切れ。 そこにこんなことが書かれていた。 * 喜怒楽は風 哀だけは澱 「錆」 綿あめをちぎっては食べちぎっては食べ カップ麺のフチ割り箸虚ろに残る己みたいだ 早寝して早起きできず頭痛てぇ 冬の露窓に横線ひくもなんもならない ボッコリとあいた穴だけただある日 千切れたしおりだけが残されている本はない 虫の音より遠く大きい工事音 蛍光灯が高速で過ぎていくワー

    • 見方日記 7/1〜8/31 2022

      7月1日 出会い系アプリに登録してる医者の人数が全国の医者の人数を超えたって話聞いてわろたw Twitterより。 7月2日 最大限の厳しい言葉で非難する。 最大限の厳しい言葉とは具体的にはなんだろう? 7月3日 バックトゥザフューチャー2は、ラストから撮った。 1とのつなぎもあるが、何よりそれにより出演者、スタッフたちの安心感、ビジョンがはっきりしたらしい。 編集的な創作物は、なにも前から作らなくてもいい。 7月4日 「帰り道、4歳がふざけて足にしがみつ

      • 【面白数学】12  -朝の階段ベクトル

        コロナ前。 満員電車で通勤が当たり前だったころの小田急新百合ヶ丘駅、朝。 いつも頭の隅で気になっていたことがあった。 乗り換えのためには、階段を上り下りしてホームを変えなければいけない。そのときに、階段のところで渋滞して進まなくなるのだ。気持ちの急いている感じと反比例するかのような“進まなさ”にイライラしてしまっていた。 いつにも増して進まないある日の朝、いい機会なので、これなんで渋滞するのか考えてみた。 するとこんなモデルが浮かんできた。 気持ちがせいている階段

        • 【面白数学】11 -フジロックの帰り

          とある年のフジロックの帰り。 越後湯沢駅までの帰りのバスに乗るための列が、長く長く続いていた。 時刻はお昼過ぎ。7月下旬の猛暑だ。 フジロック恒例の雨に見舞われた三日間が嘘のように晴れ渡っている。 いったいいつになったら乗れるのだろうか? 牛歩でしか進まない列の中、タオルを頭にのっけて気休め程度の日除けをしながら考えていた。 バスは巡回しており定期的にやってくる。何やらほぼ等間隔くらいのタイミングでバスが来ているように思われた。 今自分がいる位置から、バスへの乗

        新宿ジャックドウ

        マガジン

        • 佐藤先生に教わったこと
          44本
        • 見方日記
          22本
        • 面白数学
          12本

        記事

          見方日記 6/16〜 2022

          6月16日長細い木材で、足元をたたいた。 自分の感覚的には木材の運動は直交方向だったのだが、できた影をみると水平方向に揺れ動いていた。 自分の身体に向かうものは、直交の感覚になるのかもしれない。 * カップルストローの使い方 6月17日どなたの呟きか見忘れたけど、 「可愛いね」って言われるよりも「可愛いくなったね」って言われたい。 ってツイートが素敵だなと思った。 あたいも「強いな……」って言われるよりも「強くなったな……」って言われたい。 Twitterよ

          見方日記 6/16〜 2022

          佐藤先生に教わったこと-#43

          トーン(ある独特な世界観→効用:想像のおもむき→∴余韻が残り印象に残る)考察。 今回は、色調について、です。 事例その① 以前、バザールでござーるは、あえて映像をコピーして劣化させていたという話を書きました。目がパキッとしてしまうのを避け、トーンを整えるためということでとどめましたが、改めてこの整えたトーン、想像のおもむきの効用について考えたいと思います。 バザールでござーるは、その名前の質感からどこかヨーロッパの香りがします。家系図をみると、やはりという感じです。

          佐藤先生に教わったこと-#43

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          ゆるスケッチ

          ゆるスケッチ

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          見方日記 6/1〜 2022

          雑然とした日常のメモのうち「見方」とも言えるようなかすかな断片たちが居場所を求めている。 6月1日上司「おかっぱさんVBAできる?」 私「できません」 上司「あのねおかっぱさん。普通の人はここでVBAって何ですか?って返すんだよ。VBAが何かを理解してる時点でそれなりにExcelを使えるって事だ」 って鎌かけてきた上司に、詳しい話は言えないがオタクも暴かれた事がある Twitterより。 * 進学校の息子が「肉持参の焼肉が今度ある」と言っていたので 米と野菜と焼肉の

          見方日記 6/1〜 2022

          見方日記 5/16〜 2022

          5月16日アムロ・レイの顔には、同時に4つか5つの顔が含まれているシーンが多い。 * 本当ではないけれど、これは映画だから、演技だから、そんなことはわかっているんだけれども、それでも何かそこに真(まこと)が見える。そう見えるようにするのが演出。 大林監督 * 木の枝についているたくさんの木の葉を描くときは、目を細めて、なるべく見ないようにして、なすがままに描く。 そして木漏れ日は丸の集合体。 浦沢さん 5月17日明石家さんまの「イラっとくる事言う奴ってアホだし

          見方日記 5/16〜 2022

          見方日記 5/1〜 2022

          雑然とした日常のメモのうち「見方」とも言えるようなかすかな断片たちが居場所を求めている。 5月1日こけるとギャグだという証拠になる。 5月2日『レジ袋、何枚ご必要ですか』 って、すごくない? 要はこの量を大きい袋1枚か、中くらいの袋2枚に分けるのかを聞いてきたのよ。レジ袋必要ですか?じゃなくて。 レジ袋必要なのは見たらわかるから、その次の質問を第一声に持ってきたのよね。 マツコさん 5月3日ジャカード織機が花や葉の模様を織るように、解析機関は代数的なパターンを織る

          見方日記 5/1〜 2022

          佐藤先生に教わったこと-#42

          少し間が空いてしまいましたが、前回の続きのトーンについてです。 #40#41で考えてきたようにトーンとは「枠外への想像のおもむき」の効用がある(ゆえに心に残る)という前提のもと、今回は「時間の切り取り」「編集」について考えたいと思います。 時間の切り取りを考えるにあたって、事例をば。 1つ目は、先生の「スコーン」。 スコーンスコーンコイケヤスコーン スコーンスコーンコイケヤスコーン カリッとサクッとおいしいスコーン と、さもあたりまえかのように、謎のかけ声でステップ

          佐藤先生に教わったこと-#42

          ゲームの学び(仮原稿)

          「ゲームしてて、何か将来の役に立つの? そんなことより勉強しなさい。」※以下、ゲームとは、Switch、PS5、PC・スマホゲームなどのゲームを想定しています。 経験上、ここがもっともいろんな意見・論点が出やすいところです。 「自分の人生肯定したいよバイアス」もかかります。かくいうわたくしも、自身(今39ですが)、小学生のときはゲームが大好きで夢中にやっておりました。 それらを俯瞰して学びや将来にひきつけますと、 「スーパーロボット対戦」や「フロントミッション」、「サ

          ゲームの学び(仮原稿)

          佐藤先生に教わったこと-#41

          前回に引き続き、トーンについて。 今回はトーンのつくり方について考察していきたいと思います。 前回考察したように、トーン(ある独特な世界観)をつくることの効用は「画面の枠外への想像」を促すことなんだという前提で、いくつかの項目に分けて「じゃあその作り方は?」という話を進めていきます。まずは空間の切り取りについて。 空間の切り取り 画面外に想像がおもむくためには、そもそも画面をどのようにつくり込み、切り取るか、が大事になってきます。 まずはセットについて。 3つの事

          佐藤先生に教わったこと-#41

          見方日記 4/16〜 2022

          雑然とした日常のメモのうち「見方」とも言えるようなかすかな断片たちが居場所を求めている。 4月16日鳥が選んだ枝 枝が待っていた鳥 河井寛次郎 4月17日「わからない」って言葉を発する人がいてもいい。だけど僕は「難しい」って言葉はあん まり好きじゃなくて──「難しいですね、これ」って言うと止まっちゃうんですよね。でも「わからない」っていうのは「じゃあどうしようか」っていうことの始まりになる気がして。 箭内さん 4月18日外装って、街からすれば街のインテリアなんです。

          見方日記 4/16〜 2022

          見方日記 4/1〜

          雑然とした日常のメモのうち「見方」とも言えるようなかすかな断片たちが居場所を求めている。 4月1日アメリカではダース単位が多く使われるんだけど「12進法分かり辛いから10進法の方がいい」と同僚のアメリカ人に言ったら「分かってないな…ダースは優しい単位なんだ。ドーナツ12個なら3人でも4人でも6人でも分けられるが、ドーナツ10個だと3人でも4人でも喧嘩になるだろ?」と言われ納得してしまった… Twitterより。 4月2日プライドっていうのは能力の高い人が自分を律するため

          見方日記 4/1〜

          見方日記 3/16〜 2022

          雑然とした日常のメモのうち「見方」とも言えるようなかすかな断片たちが居場所を求めている。 3月16日杉本博司さんは、「海景」シリーズの撮影で外国の僻地に1カ月ほど行くとき、白米に梅干しと海苔をもっていくという、江戸時代のような旅行スタイルだったそうです。そして、そこには、とらやの羊羹「夜の梅」もありました。しかも、これは一粒で二度おいしい。というのも、「海景」シリーズで夜の海を撮影するとき、露出計の役割を果たしたのです。「小豆の粒のある切り口が見えなくなる寸前が撮影のタイミ

          見方日記 3/16〜 2022