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【煩悩ピンポン】4/19〜4/25

第57打~sideM
《57/108:色界道締疑( しきかいどうたいぎ)=真実を疑う》

ミスターH、どうしよう!あなたの言う通り、誰かがわたしの秘密を嗅ぎつけたみたい‼︎こんなこと考えたくないけど、わたしの側にはあなたみたいな猟犬もどきがいるってことかしら⁉︎内緒で仮装パーティに行ったことが夫にバレてたの…ううん夫だけじゃない、口うるさい義理の叔母たちにまで知られてた。いったい誰がこんなこと…わざわざ告げ口するなんてひどい、そんなにわたしを嫌ってる人が近くにいるなんてイヤすぎる!

第58打~sideH
《58/108:色界道締邪見(しきかいどうたいじゃけん)=善悪の果報は無いとする心》

秘密を嗅ぎつけれた時には、①しらばっくれる②堂々と笑い飛ばす
このどちらかで切り抜けるしかないね。謝罪して許しを請うなんてあなたのキャラだったらしないだろ?いけないのは、「秘密を見逃せないなんて男らしくない!」と逆ギレすること。これは破滅にしか向かわない。僕は嘘はつきとおせば嘘じゃなくなると思ってるから、②がおすすめだね。それか「気晴らしに遊ぶくらいいいでしょ♡」って言えばいいんじゃないか?

第59打~sideM
《59/108:色界道締見取見(しきかいどうたいけんしゅけん)=自分が正しく他が間違っている》

今回ばかりはあなたに感謝するわ、ミスターH!しらばっくれて笑い飛ばしてやったら夫もホッとして信じたみたい。確かに下手に謝るなんてわたしのキャラじゃないし。むしろ夫を安心させてあげたんだもの、こんなの嘘のうちに入らないわよね?だいたい夫の叔母たちったら言うことが古すぎ!今時の若者ならこれくらいの遊び普通なのに、やんなっちゃう。

第60打~sideH 《60/108:色界道締戒禁取見(しきかいどうたいかいごんしゅけん)=間違った教えに執着する》

古代ローマの時代にすでに「今の若者はけしからん」と書き記されているくらいだから、古い人間が新しい人間に説教したがるのは伝統芸みたいなものだ。僕は若くないが、ルールを守らないからってグダグダ言われると腹が立つ。
道を踏み外した人間を捕まえるのに、道から外れずにはいられない。マダムM、我々は自分のルールで生きればいいんだ。誰かに迷惑をかけないかぎりね。

第61打~sideM
《61/108:無色界苦締貪(むしきかいくたいとん)=精神的な欲望》

自分のルール…うーん、例えばこんな感じ?夫がいても、誰かを好きになってしまうのはしょうがない、でも実際に行動したりしないで心の中で想うだけにする。これなら誰にも迷惑かけないでしょ?ただし相手からぐいぐい来られちゃう場合は別。実は、この前のパーティーで声かけてきた人がいるの。仮装してたけどイケメンっぽかった〜!どこの誰かもわからないしもう会うこともないだろうけど。
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第62打~sideH 《62/108:無色界苦締癡 (むしきかいくたいち)=怒りからの憎しみ》**

マダムM、もしかしたらあなたよりも僕のほうがあなたの行動様式をわかっているんじゃないか?あなたが『こころの中で思っておくだけ』にできるはずがないじゃないか!
自分を控えめに演出する人間ほど大胆なんだ。何を隠そう僕がそうだ。最初から「僕に叶う敵はいない」と言えばいいのに、わずかばかりの社会性がそう言わせない。僕は僕の社会性が憎いね。あなただって社会性なんて屁だと思っているだろう?

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取材、執筆のためにつかわせていただきます。