「ものづくりを日常に」こっぺ工房

長野県の片隅で草木染めを中心としたものづくりをしています。「ものづくりを日常に」をテー…

「ものづくりを日常に」こっぺ工房

長野県の片隅で草木染めを中心としたものづくりをしています。「ものづくりを日常に」をテーマにものづくりを特別なことではなく、日常の何気ない時間にできるか、模索しています。 日々の暮らしの中で感じたこと考えたこと、ものづくりについてや生き方についていろいろなことを書き記しています。

最近の記事

ワークショップを終えて

こだわりの強さ故に人と生きることが難しい。 自分自身の弱さ故に1人で生きることも難しい。 「強さと弱さ」「孤立と共存」 そんな狭間での揺らぎがこれまであり、そしてこれからも続いていくのだろう。 そんな狭間に差す光の筋が「ものづくり」なのだと思う。 ものづくりを通して僕は人と繋がり、ものづくりを支えに1人でも歩いていくことができる。 去年度末から準備をしてきたワークショップ。 初めて取り組んだ出展型のワークショップ。 何もかもが未知で、不安と期待と自由と可能性が渦巻いてい

    • 無事に終わりました。

      無事終わりました。

      • 「優しい」のではなく「優しくしかできない」のだということ

        先日、川崎市ゆめパークを舞台にした映画「ゆめパのじかん」という映画を見てきた。映画の感想についてはなんとも表現しがたいのだけれども、「あぁいいなぁ」という気持ちと「大丈夫かな」という気持ちさらに言えば「この先を見たい」と思い映画が終わった。とてもいい映画だったと思う。 この「大丈夫かな」というのが今回のポイントである。 改めてなんとも表現しづらいのだけれども、安心ができる世界、優しい世界には「不安」が付きまとうと思っている。それはその世界の外が優しくなかったり、理不尽なこと

        • 「あったら便利はなくても平気」と「なくてもいいけどあったら嬉しいもの」

          便利グッズの購入を提案する主人公・源に対し、知恩さんがたしなめる言葉。我が家には遺物となった便利グッズが各所に隠されているからとても耳が痛い。自分のことは棚に上げて考えてみれば大概のものはなくても平気だ。キッチンの便利グッズから始まり、運動器具や多機能なお掃除グッズ。なかったらなかったで他でうまくやりくりできるものばかりが頭に浮かぶ。 “便利”とは少し違うけれども「なくてもいい」とされるものは多い。コロナ禍で見かけた「こんな時に“芸術”より大切なものがあるだろう」という発言

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          [北海道への道]3つ揃えば願いが叶う

          衝動性が高いので、とりあえず始めてみるということが得意な方ではあるけれども、なんとなく億劫で、腰が重いことも多々ある。そのブレーキは“手間”であったり“金銭面”だったり、いろいろとあるが、なんとなくやれていないということは頭の中にずーっとたまり続けるので精神衛生上あまりよくない。だから僕はマイルールを設けている。 ”理由が3つ揃ったらやる” いつからこのルールを組み込んだかは覚えていないが、これが結構有効だと思っている。 「情報発信をしたい」「ものづくりを伝える」「活動を

          [北海道への道]3つ揃えば願いが叶う

          【自己紹介】八十三億年かかるとしても この道がそこに通じているならば 歩み続けるしかない

          はじめに 「自己紹介はした方がいいぞ」と最近youtubeを頑張っている父親に言いながらその言葉は父を貫き、後ろにいる自分に刺さっている。 ということで自己紹介動画を作ってyoutubeにと思っているときっとやらないことは身に染みて分かっているので、とりあえずNoteにまとめておきたい。 まずは経歴から話始めたが、書いていたら結構長くなってしまった。大切なことは後半の本題にあるので、ここから一気に本題まで飛んで読んでもらえるだけでもうれしい。 これまで 大学では天狗の

          【自己紹介】八十三億年かかるとしても この道がそこに通じているならば 歩み続けるしかない

          『やりたいことをやりたいようにやりたい』というわがままさと『みんなで一緒にいいものを作りたい』という理想を抱えて

          現状と理想の狭間で揺れる僕はどこにたどり着くんだろうなぁと漠然と思うことが多々ある。今回のテーマもここにたどり着きたいという確固たる意志がないから、漂って漂っていい具合の場所に着地できたらいいなと思いながら歩み続けている。 さてさて僕がわがままなことは自他ともに認める事実としてあって。僕が僕のテリトリーからあまり出たがらないのは、わがままが許される場所で惰眠をむさぼるように生きていたいからで、このわがままさは「やりたいことをやりたいようにやりたい」という一言に尽きるわけで。

          『やりたいことをやりたいようにやりたい』というわがままさと『みんなで一緒にいいものを作りたい』という理想を抱えて

          『栗のイガで毛糸を染める』キッチンでできる簡単草木染め第十一段

          こんにちは。「ものづくりを日常に」こっぺ工房です。 こちらはまだ雪が降っています。皆さんのお住いの地域はいかがですか。 はじまり youtubeで更新したものをさかのぼって投稿しているので、季節外れではあるけれど、栗のイガで毛糸を染めます。 採取 近所で栗のイガを拾い集める。だいたい15個くらい。栗のイガがあえばいいので断られることも基本的にはないと思う。ただ許可とりのときは仮面は外しておいた方がいい。 道具紹介 【▪️染液づくり】 ⚪︎栗のイガ 150g〜200

          『栗のイガで毛糸を染める』キッチンでできる簡単草木染め第十一段

          久しぶりに寝違えて

          寝不足で雪山へ行く。 雪が降った後の快晴はとても綺麗。 この景色を気軽に見られるだけで、冬の寒さを耐える意味があると言うのは過言である。 仕事の終わりが伸びて、予定より1時間遅く16時に帰宅し、そのまま布団に飛び込む。 ちゃんとパジャマに着替えたのは本当に偉いと思う。 深夜2時に目が覚めて、また眠る。 8時過ぎに目が覚める。 目覚めと同時に目の腫れぼったさと違和感を右肩に感じる。 久しぶりに寝違える。 起き上がれば首から右肩にかけて痛みが走る。 寝違える度にちっちゃい頃

          自分の顔の99.9%は妄想でしかない

          自分の顔は自分では見られない。 見えても鼻の先くらい。それは顔の0.01%程度。 残りの99.9%は鏡や写真という虚像をもとに作り出した妄想でしかない。 それは顔だけかと考えてみれば、実は顔だけではなくて、自分すべてがそうなんじゃないか。自分の思う自分なんて99.9%は妄想。そうかそうなのか。そういう前提で思ってみればいろいろとしっくりくるし、楽にもなる気もする。 「他人は自分を映す鏡ですよ」と使い古されたような言葉を持ち出しても、噛めばまだ味がするから、そうなんだろう。

          自分の顔の99.9%は妄想でしかない

          『ニンジンの乾燥葉で冬も染めを楽しもう』キッチンでできる簡単草木染め第十二弾

          こんにちは 『ものづくりを日常に』こっぺ工房です。 草木が眠る冬真っ盛り。「冬って何をしているんですか」という質問が多々ある。 ということで今回はグリーンシーズンに収穫して乾燥させておいたニンジンの葉っぱで草木染めをします。乾燥葉を支度しておけば、冬でも草木染めが楽しめます。 ■収穫 まだ半袖を着ていた9月、畑で育てているニンジンの間引きをします。根っこも食べられますが、あくまで副産物。大切なのはこの葉っぱです。 ■乾燥 収穫したニンジンを洗い、根と葉を分け、葉の部分

          『ニンジンの乾燥葉で冬も染めを楽しもう』キッチンでできる簡単草木染め第十二弾

          ストレスを非日常で発散するのではなく日常の豊かさで溶かしていくために

          「創造」と「消費」そんなベタベタな対立の話はしたいわけではない。 僕が思う「日常」という言葉の中には創造も消費も内包している。では僕は「日常」という言葉になにを見出しているのだろうか。 「ものづくりを日常に」することで何が生まれるのか。今回はそんな話。 「日常」の対義語として「非日常」がある。 日常には日常の楽しさがあり、非日常には非日常の楽しさがある。 「非日常」、イベントや行事、行楽、旅行、ワークショップやフェスなどなど少し背伸びをするような、日常とは離れた経験をするこ

          ストレスを非日常で発散するのではなく日常の豊かさで溶かしていくために

          滲み出る強さと隠しきれない弱さを抱えて

          自分が思っているよりも、自分が弱いことを知っていて 自分が思っているより、自分が強いことはわかっている。 せめても自分の弱さから滲み出た強さが相手を傷つけないよう慎重に線を引きたいと思う。

          滲み出る強さと隠しきれない弱さを抱えて

          エナジードリンクから動物柄を経て、草木染めに至るまでの私的なエネルギー移行

          「草木染めってなんだか嬉しいなぁ」 そんなことを思いながら腕に巻いた組紐を太陽の光にあてる。 母から黒豆が大量に送られてきたのは2月の頭。「草木染めに使える言うてたから買っといたで」とのこと。黒豆は高いのでありがたい。1月に近所のコープで買った黒豆を野菜置き場の奥に追いやる。 そうこうして我が家に大量の黒豆がある。大量にあるので絹糸を染めた。仕事終わりにテキトーに染めたのにこんなに綺麗に染まってくれるなんてありがたい。 そんなこんなでありがたい糸で何か作ろうと思い、組紐に

          エナジードリンクから動物柄を経て、草木染めに至るまでの私的なエネルギー移行

          『コーヒーの出涸らしで草木染めをしよう』キッチンでできる簡単草木染め第十三弾

          こんにちは 『ものづくりを日常に』こっぺ工房です コーヒーとものづくりどちらも好きならぜひ試してほしい。 今回はコーヒーの出涸らしで染める草木染めです。 コーヒー飲むと必然的に溜まっていくコーヒーの残りカス、出涸らし。今回はキッチンでできる草木染めの名にふさわしく、コーヒーの出涸らしで草木染めをします。 ◾️道具紹介 ⚪︎コーヒーの出涸らし 200g (出涸らしがなければ100g) ⚪︎綿のハンカチ ⚪︎菜箸 ⚪︎ステンレス製の片手鍋 ⚪︎ザルとボウル ⚪︎ゴミクズネッ

          『コーヒーの出涸らしで草木染めをしよう』キッチンでできる簡単草木染め第十三弾

          社会から、自分から、逃げるようにたどり着いた海外にいつの間にか救われていた話

          写真というのは強烈なもので、前回の記事を書くために、過去に撮った写真を見返していたら、あの時感じていた期待感や孤独感、興奮や不安、喜び、辛さといろいろな記憶が蘇ってくる。僕の海外は2010年の高校のインドから始まり、2017年のインドまでで、それ以降、僕の赤いパスポートは机の引き出しの中で眠っている。長野に引っ越してきたことやコロナの大流行の影響もあるが、海外に行く必要がなくなったという要因が大きい。あの頃の僕が何をもって海外を必要としていたのか。おいしい食べ物や貴重な体験、

          社会から、自分から、逃げるようにたどり着いた海外にいつの間にか救われていた話