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3.11に思う、アートの価値

今日は3.11。
原発がとか命がどうとか話す気はないが、森美術館『Chim↑Pom展』にあまりに感動したので書きたい。

インスタ
https://www.instagram.com/p/Ca6qFJbLQ8a/
YouTube
https://youtu.be/clWPUmf81HY

Chim↑Pom、名前もやってることも、一見ふざけたチャラい奴らに思えるが、熱い思いと行動力を持った天才集団だ。
人が気づかないこと・見て見ぬ振りをしていることに一石投じ、議論を生む。

今までも、渋谷駅にある岡本太郎の原爆モチーフの作品に、3.11後に勝手に福島原発の絵を付け足したり、


広島・原爆ドームの上空に、飛行機雲で「ピカッ」という文字を描き、ゆっくり消えゆく様子に記憶の風化を重ねた《ヒロシマの空をピカッとさせる》など発想がぶっ飛んでて素晴らしいが、いずれも批判対象となった。


今回特に感動したのは、あいちトリエンナーレで炎上した《気合い100連発》。

東日本大震災から2カ月後、ボランティアしていたChim↑Pomメンバーと地元の若者で円陣を組み、気合を入れるために100の思いを叫ぶ、一発撮り・アドリブの映像作品だ。

街がなくなり、周りの人が死に、不安と絶望の中でも、自分や仲間を鼓舞するように叫ぶ彼らの姿に、私は感動した。

「復興がんばるぞ!」
「放射能に負けないよ!」

など各々の思いを叫ぶが、途中の

「放射能最高!」

などの叫びが切り取られてSNSで拡散し、大炎上した。

冷静に考えれば、想像するよね?
「なぜこの人はそんなこと言ったんだろう?」と。

そして疑問を持てば、どんな映像?と調べるだろう。
調べたらすぐ、被災者が自ら言ってると分かる。そうなるとますます「なぜ被災したのに、放射能最高?」と想像が広がる。

私ももちろんドキッとしたが、「そうでも言わなきゃ、思わなきゃ、やってられない状況なのだ」と、彼らの最上級の苦しみを表す言葉だと想像し、胸が締め付けられた。
批判した人は、想像力が欠落しているのだろうか?

悪意ある切り取りを投稿して情報操作する人も怖いが、自分の頭で考えることなく、想像もせず、得た情報を鵜呑みにして拡散する人も怖い。


あたかも「正しい」ように見えることに「そうだそうだ」というのは誰でもできる。

会議でも、みんながAと言う中で「私もA」というのは簡単だ。BやCを想像すること、あるいはそれを発言する方がはるかに難しいし、それに価値がある。

我々はプログラム通りに動くコンピュータではない。自分の頭で考える人間だ。想像力もある。
それでも考えが凝り固まったり、視野が狭くなることがある。

そこへChim↑Pomのような現代アーティストが、アートを通して違う視点を見せてくれる。
アーティストは、私の視野を明るくしてくれるヒーローだ。

そして私はPoints of You®︎やマインドマップを通して、他人の言いなりじゃなく、自分の頭で考える人を増やしたいのだ。

自分の頭の使い方が分からないあなたへ
https://horano.jp/event

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