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やさしさに包まれた 穏やかな日々を

今日は、朝から雨が降ったり止んだり、
グレーの曇り空です。

こざる達は、今日は いつもよりも少し早めに夕飯の仕度をしています。
夕方の5時から、天皇陛下が退位する儀式があって、
お言葉をのべられるからです。

「後から録画で何度でも見られると思うけれど、
ぼく達、やっぱり生で聴きたいんだ。」
「うん、在位中最後のお言葉だからね。」
テレビで生中継をするので、りこちゃんも一緒に 皆で見て、
そして夕飯を食べる予定です。

「もう30年以上、毎日ずっと天皇、皇后として、働いていたんだよね。」
「うん、国内も海外もあっちこっちに出かけたり、
皇居にいても、訪ねてくる人たちに会ったり、行事があったり」
「行事の前には、事前に勉強もしないとならなかったし」
「体力も、気力も、毎日使ってたのに、いつもあんなに穏やかで笑顔で」
それを30年以上、続けてこられたのです。

「自分がしたいことを自由にできなかったんだよね。」
「特に天皇陛下は、生まれた時から今までずっとだよ。」
今、陛下は85歳です。

「美智子様も、皇室に嫁がれてから、同じように毎日ずっとだよね。」
美智子様は84歳です。

「明日から、やっと のんびりできるんだね。」
「うん。お二人とも、毎日のんびり、自由に好きなことをして、
元気に長生きして、穏やかに過ごしてほしいよね。」
こざる達は、うんうん頷きます。

「うんと、これこれ。」
こざるちゃんが、本を持ってきます。
「これ、今、読んでいるんだけど」
そう言って、みんなに見せます。
『角野栄子の毎日いろいろ』というタイトル、
表紙は赤い壁を背景に チューリップ柄の服を着て、
にっこりしている角野栄子さんです。

「わぁ、魔女の宅急便だね!」
「いいねー。」
サブタイトルに"『魔女の宅急便』が生まれた魔法のくらし"とあります。

こざるちゃんが、ページをめくります。
角野さんの鎌倉の自宅の写真、たくさんの本、食器、
たくさんの置物、庭仕事の様子、美味しそうな料理、
お洒落なメガネや、ワンピース、飴玉みたいなアクセサリー、
この中から『魔女の宅急便』が生まれたのだと納得するようなモノたちが
いっぱい詰まった一冊です。

「ぼくね、お二人とも、こういう楽しい暮らしが
出来るといいなぁって思うんだ。」
「うん、本当にそうだね。」
こざる達は、心からそう願っています。

夕飯の仕度が もうすぐできるようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、鼻歌を歌いながら りこちゃんの部屋に向かいます。

「りこちゃーん、もうすぐ 夕飯できるよー。
今日は、お祝いのちらし寿司作ったよ。皆で、一緒に食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり、
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
今日から明日へ、いつもの同じようで、でもどこか違うのかもしれません。
よい毎日でありますように (^_^)

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