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幸せになりたいなら、カニの勉強

カニってめっちゃ高いですよね
僕はカニを一切食べませんが
産まれが石川県なので
日本海ってのはやはりカニは有名
が、めっちゃ高い!('ω')

「カニ」と聞くと
いつも思い出す事があります

小林多喜二氏の
「蟹工船(かにこうせん)」
を読んだ事ってありますか?

北洋の蟹漁の船内の過酷な労働と
その労働者たちが団結に目覚める過程が
生き生きとした描写で描かれてる作品です

東北の農家の次男、三男(若い男)を中心に
北日本の<食い詰め者>たちが
目先の賃金に吸い寄せられるように集められ
北の海の地獄へと送り出されるって内容になってます

あっ
食い詰め者ってわかりますか?
貧乏や不品行で生活のできなくなった人の事です
食い詰めた人って意味です
最近は社会保障として生活保護等も盤石なので
貧乏やからって漁船に乗らないと
食うもんなくて餓死してまう
みたいな世の中じゃなくなったので
昭和や平成初期を知らない若い人は
蟹工船を読んでも
あんまりピンとこないかもしれません

ほんま
いい時代になった ;∀;)
貧乏で食べていけない
そんなのは昭和後期でもありましたしね

さて
蟹工船みたいな事が起きたのはなぜか
気になりません?

日露戦争後の勝利で
政府は沿海州漁業権を獲得しましたよね
つまり日本海でめちゃめちゃ漁業で穫れるようになったんです

で、
カニをめっちゃ獲る方向へと向かいます
そのためには<人件>が多く必要です
しかもただの人件じゃなく
長時間+過酷な労働に耐えうる人間が必須でした
しかも低賃金で働かせる為に
食い詰め者が抜擢されたって事です

それだけ
よほどの事がある人間にしか<できない>レベルの話なんです

政府がそれを黙認するしかできなかったという背景には
英国やユダヤ人に多額の借金を返済する必要があったからです

しかし当時の日本には
有力な輸出品が存在してませんからね
あるとしたらギリギリ
絹の原料である生糸くらいなもんで
それ以外に借金返済の目処がない状態やったんです

しかも日露戦争はめっちゃ金使って勝利したのに
「賠償金」をほぼとってないんですから(;'∀')
経済的には大ピンチです

そんな状況下で沿海州漁業権を得た日本は
カニを有力な輸出品にしようと考え
工場法[今で言う労働基準法]に反した<超超ブラック労働>でも
黙認するしかなかったわけです

工場法
工場労働者の保護を図るため、年少者の就業制限、年少者・女子の労働時間制限、業務上の事故に対する雇用者の扶助義務などを定めています

今で言う労働基準法

日露戦争で勝利した!
東郷平八郎が素晴らしい!
英雄や!

ってのは非常に分かりやすい
エンターテイメントで
教科書ではそういう視点でプロパガンダしてますね

実際は結局
戦争は戦争なのです

超多額の借金をして
酒税を無理に取り上げて
なんとか勝利してるんですよ

しかもその莫大な借金返済の裏では
蟹工船に乗って
長時間+過酷+低賃金で
その借金を返済する事に貢献した
無名で教科書にも載らない
幾人もの人間がいたってことを

我々は知っててもいいんじゃないですかね

全部政府のお陰やぞ
みたいに洗脳してる教科書は
やはり恐ろしいです(;^_^

蟹工船は
カニ獲って
加工までやらされ
だいたい16時間労働
風呂はなく掃き溜めの中で
寝床は虱(シラミ(虫))まみれ
無理して休めば海へと放り投げられる
幾度もスト決行しても軍艦で連行

この<地獄>と戦い
日露戦争後の借金返済に貢献した者達の事は
教科書には載ってない

政府にとって
不都合な事実ってのはいくらでもある

カニを見たり
食べる時には
時々でいいので
彼らの貢献を思い出してあげてください

例えばこの事実1つとっても
今というのがどれだけ恵まれているか
痛いほどに分かるでしょ??

幸せとは何か?
を知りたいのなら
1番効果があるのが
勉強なのです




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