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【「読書」の本当の価値を知った、大学生活6年間。】

図書だよりの寄稿をお願いされたので、書いてみました。


未熟な文章だとは思いますが、こういう寄稿も教師の考えを伝える大切な場かなと思うので、積極的に頑張って書きたいなと思います。

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「大学」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?サークル、アルバイト、長い夏休み、旅行、楽しいことがたくさんある場所、人生の夏休み!(笑)、、。

こんなイメージが漠然と皆さんの頭の中にあるのではないでしょうか?
 

 
でも、それらは木で例えると枝葉の部分に過ぎません。では、木を支えている幹や根っこは何が当てはまるのか。

簡潔に言うと、「真理の探究」です。倫理を選択している生徒には授業中に伝えましたが、九州一の学力を誇る九州大学の学術憲章にも「真理探究」の4文字が入っています。

「真理探究」とは何か。
様々な定義があると思いますが、私はこう考えます。

**「正解のない答えを探し求め続け、社会を少しでも良い方向に導く法則を発見すること」。 **

私は、大学で「社会科教育学」という学問に出会いました。

それまで社会科が大好きだったのですが、「なぜ社会科をやる必要があるのか?」という問いを大学の講義で投げかけられ、言葉に詰まりました。

社会科は好きですが、それを生徒に押し付けても、社会科が嫌いな生徒に対しては、何の得にもならないと考えたからです。

正直かなり悩み、考え込みました。その時、教育学部の教授がこう語りました。

民主主義の担い手を育てるため。」

この一言が心に響き、感動したのを今でも新鮮に覚えています。人生で初めて勉強をしていて感動しました。

**「少子高齢化や安全保障問題など、あらゆる問題が山積みになる現代において、その解決の糸口を見いだし、新しい日本や世界を作っていくような担い手を育てるために社会科が必要である」。 **

そう思い、教師への道を改めて決意しました。

それから、18歳選挙権を迎える高校生に対して、どんな授業をすれば公益性を高めることができるのか、その1点を握りしめて研究に励み、たくさんの本を読みました。

おそらく100冊以上読みあさったと思います。そこではじめて読書の大切さ、もっといえば本の価値を実感しました。
 
 
それまで読書は娯楽でしかない、と思っていたのですが、これまで生きてきた先人たちが頭をひねって考え、考えに考えて、悩みに悩みぬいてたどり着いた答えを書き記し、残したものが本であることに気付きました。
 
 
もちろん、そうでない本もあるかもしれませんが、本を出すためには多くの苦労やお金がかかることを考えると、その作者が伝えたいメッセージが込められていることがほとんどでしょう。

 
自分より先に生きた人たちが本を通して私に語りかけてくる、そう思うと「本ってすごいな」と純粋に感じました。
 

教育における真理を追い求め、ご飯を食べるのも忘れて教授や研究室の仲間と議論を1時間、2時間、ある時は3時間以上も交わした時間は最高に幸せでした。

 
「今の教育、どう思います、先輩?」そう語りかけてきた後輩もいて、お互いの考えをぶつけあいもしました(笑)。

教育でなくてもいいから、その分野の最高峰の「知」をぜひ知ってほしい。

ワクワクして夜も眠れないほど興奮する「学問」に出会ってほしい。
そして多くの本に触れて人生を豊かにして欲しいです。

大学は本当に最高の場所ですよ(^_^)

教育のこと、授業をしている倫理や政治経済のこと、熊本の良いところ…。 記事の幅が多岐に渡りますが、それはシンプルに「多くの人の人生を豊かにしたい!」という想いから!。参考となる記事になるようコツコツ書いていきます(^^)/