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ざくろちゃん、はじめまして

こんなに幸せなのに、幸せだと気づくのはなんて大変なのだろう。
(本文、帯から抜粋)

SEKAI NO OWARIのピアノ、Saoriさんの妊娠・出産・育児のエッセイ本です。



セカオワを知ったきっかけは、15年ほど前、Perfumeが司会をしていたMUSIC JAPANという番組だった。
ある回で、自分たちでライブハウスを作り、そこで生活しながら活動をしているバンドが紹介されていた。
それが、メジャーデビュー前で当時は日本語表記だった「世界の終わり」だった。
活動背景も面白く、演奏していた『虹色の戦争』にどハマりし、ファンクラブにも入会、札幌に来た時にはほぼ全てのライブを観に行っていた。
大きな場所でライブをするようになり、だんだん客層が合わない気がしてライブからは足が遠のいていたけど、曲はずっと好きだった。
SaoriさんはよくTwitterでファンと交流しており、私もリプライを送っていた。
また、MARQUEEという雑誌に、読者と文通をするというコンセプトで連載を持っており、こちらも毎回手紙を書いて送っていた。

セカオワの中での推しであるSaoriさんが結婚、後に出産したのはファンとはいえない状態でも喜ばしいことだった。
その妊娠〜現在の育児についての本が4月27日に出版された。
今までも小説やエッセイを出していたが読んでいなかった。
今回の本は私も出産し絶賛育児中のため俄然興味が湧いて、発売前から心待ちにしていた。


本の内容は、Saoriさんの出産宣言から始まる。
メンバーの中で1番早く結婚したSaoriさん。
「結婚するということは、妊娠したら出産するということだからっ」とメンバー、スタッフの前で宣言。
一般的な会社員であれば産休・育休制度を使えるし、急な体調不良であれば他社員に迷惑はかけるかもしれないが休むことは出来る。
しかしミュージシャンは急にお休みするのは難しいはず。
そのバンドによるかもしれないが、1人いなくなるといつも通りの演奏ができなくなってしまうだろう。
スケジュールが変わる可能性があるため、そこを見越して前述の宣言をしたとのこと。


妊娠のお話では、最初は気づいておらず、仕事もバリバリ、お酒もガンガン飲んでしまって不安になるところから始まる。
まさかのタイミングでの妊娠発覚で仕事のスケジュールを急いで確認、メンバーへ打ち明ける戸惑い、つわりによる食生活・睡眠の変化が書かれている。
元々睡眠障害で、妊娠によって朝起き夜眠る生活になって喜んでいるSaoriさん。
産休はゼロ日で出産に臨んだと書いてあり驚愕。
和痛分娩での出産。
それでも陣痛の痛みはあるし充分痛そう…

育児編。
お子さんのことを、「セカオワの応援隊長」なので「隊長」と呼んでいる。
妊娠編も悩みながら生活されていたが、育児編の方が大変。
産後ハイやガルガル期、旦那さんと時間差で産後うつになったことが書かれている。
仕事を再開したこともあり、妊娠中よりも育児編は猛スピードで過ぎている様子がわかる。
1番衝撃だったのは、3歳になりトイトレ中の隊長が大をした時、汚れたパンツをトイレに手を突っ込んで洗うということ。
ワイルドすぎる。


この美人さんが、トイレの便器に手を突っ込みます


自分も妊娠・出産を経て、育児中だからか頷きたくなる表現が多い。

親は推しを愛するオタクの1人

夫婦は助け合わなくてはいけないけれど、平等を追い求めても幸せにはなれない

傷つけ合わないことは難しいので、その後に癒し合い労い合えるところを目指したい

この先一生親でいることは決まっているけれど、この先いつまでも夫婦でいられるとは限らない

(本文より抜粋)

今は子どもを育てるので手一杯だけど、夫に対する感謝を忘れずに生活していきたい。

またセカオワのライブも観に行ってみようかな。




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