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黒幕化する財政


きょうは普段あまり考える機会がにゃい「財政」について考えさせられる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 【Market Beat】円安の攻防、光明と不安

気になるのが、米国のしつこいインフレの原因として、バイデン政権の積極的な財政拡張の影響が無視できないことだ。
国際通貨基金(IMF)が4月にまとめた「財政モニター」報告によると、新型コロナウイルス禍以降の積極財政が生んだ累積的な「財政ショック」が、23年の米インフレ率を0.5ポイントほど押し上げたのだという。
(中略)
FRBにとってインフレとの闘いの本当の「敵」は財政政策というわけだ。大統領選の結果がどうあれ、二極化が深刻な米国で議会が財政健全化でまとまるとは考えにくい。インフレ鎮圧には時間がかかりそうだ。

日本経済新聞

しつこいインフレの背景に強いアメリカ経済、というのがここ最近の定説。移民の流入とか株高による資産効果などなど。けど結局のところ、本当の黒幕は積極的な財政出動だったのでは? 記事では🇺🇸財政の膨張が円安の行方に影響するという面に主眼が置かれて書かれていたけど、株式においても無縁ではにゃい、と思わされるのが次の記事⏬

② バフェット氏、鈍る株投資

アップル株売却の背景には、財政赤字が深刻な米国で今後、法人税率が上昇するとの見立てがあるとバフェット氏は言う。税率が上がる前に株式売却益を計上した方が得策と判断した可能性がある。株式を長期保有する米コカ・コーラや米アメリカン・エキスプレスは「素晴らしい事業」だが、アップルは「さらに優れた事業だ」と述べ、一部売却しても有望な銘柄との評価には変わりはないと説明した。

日本経済新聞

過去最高額にまで膨らんでいるバークシャーの待機資金💰 その背景にも、🇺🇸の財政が影響している? バフェットさん、財政赤字を穴埋めするために法人税率が引き上げられるかもしれにゃいからその前に売っておこうと考えたみたいにゃ。この考えが広く一般化したら株価も大きく下がりそう🙀 財政ってあまりに壮大で考えるのも億劫ににゃっちゃうけど、ちょっとしばらく気にしておいた方がいいかもですにゃ☝️


③ もう一つのTSMCショック 半導体補助金「成功」の死角

財務省の財政制度等審議会の資料によれば、日米独を中心に各国の半導体への補助金は総額14兆円に上る。少し古いが半導体の国際団体SEMIの22年の予測によれば、21年から23年に建設が開始される半導体工場には5000億ドル(約78兆円)以上が投じられる。
巨大な設備投資の呼び水という点で補助金政策は成功したといえる。しかし、死角がある。
(中略)
出荷の前年同月比増減率から在庫の増減率を引いた台湾の電子部品の「出荷在庫バランス」は、半導体市況が来年半ば以降、難所を迎える可能性を示唆する。QUICK・ファクトセットによれば、エヌビディアの売上高成長率(アナリスト予想、前年比)は25年1月期の82%から26年1月期は23%に急減速する見通しだ。
(中略)
世界の主な半導体関連企業30社の時価総額は4月末日時点で6兆ドル。1年半で2.5倍になった。生成AIブームと経済安全保障を旗印とした補助金ラッシュの共鳴で「シリコンサイクル」の山はより高くなった分、谷もより深くなる可能性がある。

日本経済新聞

これも財政と深く絡んでいる補助金のお話。今の半導体ブームも生成AIへの成長期待がある一方で、巨額の補助金によってかさあげされてる面も否めにゃい😾 その分、期待が外れたときのショックも大きくにゃりそうだから、十分注意しておきたいものですにゃ。

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