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第三の刺客「マテリアルズインフォマティクス」

インフォマティクス系の第三弾といったところでしょうか。

わかりやすい説明が日立のHPにありましたので、まずはご紹介。

マテリアルズ・インフォマティクスとは、データマイニングなどの情報科学を通じて新材料や代替材料を効率的に探索する取り組みです。これまでの材料探索は研究者の経験と鋭い直感に依存していましたが、物質特性をコンピュータ上で高精度に計算した材料データベースや人工知能などを活用するマテリアルズ・インフォマティクスによって、時間とコストを大幅に削減することが期待されています。同手法は2011年に米国オバマ政権が打ち出し、既に2億5,000万ドル以上を投資している科学政策Materials Genome Initiative(MGI)をきっかけに注目され、欧州でもマテリアルズ・インフォマティクスの関連コンソーシアムが立ち上がるなど、世界的な動きとして広がっています。日本でも2015年物質・材料研究機構(NIMS)を中心とする推進体制が確立され、既に具体的な成果として京都大学を中心とした研究グループによる超低熱伝導物質発見などが注目されています。

さきほど、第三弾と書きましたが、私が知っているインフォマティクスは大まかにいってこれで3つ目です。

ケモインフォマティクス(化合物・化学)

バイオインフォマティクス(生物学)

マテリアルズインフォマティクス(材料科学)

どれも計算科学(コンピュータ)と人類が蓄積した知識を融合して、
新しい知見を得たり、予測をしたりするテクノロジーになります。
今流行りのAIとかを使ったりして計算し、予測します。

ケモインフォマティクスは、
化合物の構造から活性を予測する構造活性相関というのは有名です。

以下のような経験則やら実験結果などを結びつけて毒性や薬効を予測します。

リピンスキーの法則がとは、経口バイオアベイラビリティー(経口投与された薬物が体内に吸収される程度)の優れた薬物を予測するための大まかな経験則である。リピンスキーChristopher A. Lipinskiにより提唱された[1]。5の倍数が多数登場するため、“Lipinski's rule of five”「(リピンスキーの)ルールオブファイブ」とも呼ばれる。

バイオインフォマティクスは、
生物学的な情報(主に遺伝子やタンパク質)を用いて様々な応用がされています。

バイオインフォマティクスは,各種生物情報を情報科学的手法によって整理や解析をすることで,生物学上の重要な知見を抽出したり,またそれを促進させる研究分野である。様々な生物情報がフリーで入手可能な今日,バイオインフォマティクスは分子生物学研究や創薬において重要な役割を担っている.https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/129/1/129_1_51/_pdf

そして最後の、
マテリアルズインフォマティクスは、
冒頭の引用した文にあるように、新材料や代替材料を効率的に探索する取り組みで、これまでのケモとバイオでの取り組みの上にあるだけに、成果がすでにでています。こうした流れは長年研究者たちが積み上げ的が科学的データを総合的に利活用できるような時代に本当に突入しているのを端的に表していると思います。

私は仕事柄バイオインフォマティクスを利用したプロフェッショナルサービスの提供をしています。

といっても、実行部隊はボストンにいるチームですが。。。

お客様のほとんどは製薬企業です。標的分子同定、対象疾患の優先付、患者の層別化などなど、実施案件もだんだんと増え、裾野も広がっているというのが肌感覚としてあります。
こうした取り組みによって、研究スピードが格段に上がるだけでなく、
開発費用の低減と同時に成功確率の向上にも繋がります。いいことづくめのようですが、優先付をしたらやはり実験で確かめるという過程は不可欠。

魔法の杖ではないけれど、
GPS付きコンパスって感じの素敵なインフォマティクスです。

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