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【第51回】ローテーターカフを鍛えよう

こんにちは!トレーナー黒津です。

突然ですが、ローテーターカフという言葉をご存じでしょうか。筋トレをやっていたり、解剖学に精通されている方はご存じかもしれませんが、回旋筋腱板といって、4つの筋肉とその腱からなるグループのことを指し、肩複合体の運動時に強度と安定性を提供する筋肉のことです。

今回はこの筋肉を鍛える効果であったり、なぜ鍛えるといいのかなどお伝えできればと思います。

それではさっそくいってみましょう!

ローテーターカフってどんな筋肉のこと?

まず、ローテーターカフという聞きなれない言葉ですが、どういう筋肉の集まりかというと、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つで構成されています。これらの筋肉は肩甲骨に起始して、上腕骨頸部に停止しています。

ローテーターカフの機能や役割

では、この4つの筋肉はどのような機能をしているのでしょうか。

それぞれ屈曲、外転、内旋、外旋など、上肢のさまざまな動作で使われます。これらは、ほとんどすべての種類の肩の動きにおいて必要です。

わかりやすく言うと、日常動作でいうと、肩を前ならえする動きや腕を外側へ開いていくような動きなど無意識に腕を動かすときには使用しています。

スポーツだとテニスのバックハンドのときのように肘を体幹に近づけて、手を後ろへ回転させるような動きのときに使ったりします。

ローテーターカフは肩のインナーマッスルと言われていて、トレーニングする方はいわゆる三角筋と言われる肩のアウターマッスルを鍛えることはよく見かけますが、インナーマッスルはあまり鍛えないかもしれません。

ローテータカフはそれぞれ小さく、筋力としても大きなパワーを期待できるものではありませんが、うまく働かないと肩関節の安定性が損なわれてケガをする要因となります。

野球選手がよくチューブを使って鍛えるのは投げる動作には肩のインナーとアウターの両方をバランスよく鍛えるほうがケガの防止になることをわかっているためなのです。


ローテーターカフを鍛えるメリット

スポーツでは、野球やバスケットなどボールを投げるような急に大きな力が加わる動作において、ローテーターカフなどのインナーマッスルの強度と安定性がパフォーマンスに影響します。肩関節の安定性が高まることにより、速く強いボールを投げられるようになります。

トレーニングのおいては肩関節や上腕の動きが安定するため、筋肉のブレが軽減します。そして安定した軌道を保ったまま動作を行えるようになるので、より重量UPが期待出来たり、鍛えている筋肉に集中して負荷をかけやすくなります。

インナーマッスルが硬いまま高重量のトレーニングに励むと、肩周辺の位置のバランスが悪い状態で動かすため、ケガの原因になります。一度痛めてしまうと治すのもとても時間がかかるので注意しましょう。

そして鍛えるだけでなくストレッチもかかせません。

肩こりや巻き肩の原因はローテーターカフのいずれかの筋肉が硬くなっていることからくる肩のバランスのくずれが原因であることもあるので、ストレッチをかかさないようにしましょう。

まとめですが、一口に体を鍛えるといっても、「バランス」がとても大事だということです。胸だけ鍛えていると収縮のバランスが悪くなり、肩が前に寄るかもしれません。そのため背中も含めてまんべんなく鍛える必要があります。

肩も外側の三角筋だけでなく、インナーマッスルであるローテーターカフもバランスよく鍛えましょう。それは上肢全体への安定性改善とパフォーマンスアップにもつながっていきます。

それではここまでお読みいただきありがとうございました。次回の記事もお楽しみに。

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