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浦河町とインド人:自然体験活動編

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浦河町を訪問したのは10月のこと。一足先に立冬を感じさせる時期でした。町内のフェスティバルも一段落し、「何もない」時期にきてしまったのかなと、半ば諦めていると。宿泊先のオーナーさんに「そんなことないぞ!よし、出発だ!」と、急なお出かけが決まり、町内の遊び場を紹介して頂きました。


今回、ネイチャーガイドを引き受けて頂いた 大久保 直幸さん。ラーメンまさご、銭湯まさごを切り盛りしながら、ゲストハウスまさごも開業してしまったという、まさにシリアルアントレプレナー(連続起業家)。移住体験者へのアドバイザーとして、町民からの信頼も厚い方です。

野山を巡って「見て・食べて・飲んで」楽しむ

北海道の山に分け入れば、そこにはたくさんの動物が。大久保さんは、様々な種類の鳥たちの住処を把握しているとのことで、山歩きをしながら一緒にそのスポットを確認していきます。大久保さんのお気に入りは、ハート形の洞に住んでいるエゾフクロウと、シマエナガ。シマエナガは「おまえ、めんこいなぁ~」と、つい声をかけてしまうほど可愛らしいのだそう。

今回、散策した時には生憎エゾフクロウは留守でしたが、そのかわりに足元が大変賑やかでした!それは…たくさんのキノコ!今回はムキタケ、ユキノシタ、ナラタケを収穫しました。スーパーでななく、山で採ってきたキノコを口にすることに、当初は少し抵抗がありましたが…。持ち帰ったキノコを再度、大久保さんと一緒に水をはったタライで、ひとつひとつ選別していきます(迷ったら食べない!)。

黒い靴下が目印のユキノシタ。とても美味!©2023 Liem
つるりと大きいムキタケ。こちらも美味!©2023 Liem

大久保さんに「絶対美味しいから、食べてごらん!」と、おすすめされたものの、どうも野生のキノコがコワイ…。そんな私の考えをぶっとばしてくれたのも大久保さん。特別に、ご自慢のラーメンスープをベースに採りたてのムキタケをいれてお味見させて下さったのです。そう、この一口を頂いてから…すべてのキノコを自宅に持ち帰りました。そのくらい美味しかったです。そして、持ち帰り用のまさごラーメンも忘れずに購入しました。いまでも忘れられない味です。

ムキタケのスープ©2023 Liem 

そのほかにも、サケの遡上など見ていて飽きないシーンがたくさんありました。回っているうちに、自然が無限の遊び場となって、いつまでもいつまでも飽きずに楽しめるものだなと、感じるようになりました。

今回のように大久保さんのようなネイチャーガイドさんと一緒であれば、まずは安全ですが、山や川沿いの独り歩きは避けた方が良いです。浦河町にはヒグマも出没するとのことですので、慣れていない方は、独りでの散歩はできるだけ避けましょう。

山歩きの前に、浦河町役場の方と一緒に浦河町立郷土博物館を訪ねていたので、より一層山歩きが楽しめました。ここの剥製をみながら、どのような動物が観察できるかを確認してからの方が、見つけやすくなるのではないかと思います。

剥製は圧巻©2023 Liem

美味しいといえば、日高山脈の湧水もいただきました。こちらは浦河町役場の方に教えて頂いた場所です。翠明橋公園という場所で、無料で美味しいお水を汲めるとのこと。年1回の水質検査と施設全般の清掃点検を行っているため安心です。この日はみぞれ混じりの天候でしたが、それでも地元の方が「美味しいんだよ。これでコーヒーを淹れるのがおすすめ」と、蛇口から湧水を汲んでいました。

湧水は蛇口を捻るだけ©2023 Liem
翠明橋公園の眺めも最高©2023 Liem

もちろん海もオールシーズン楽しめる

10月だとさすがに海水浴はできないけれど、それでも大型バスに乗ってたくさんのひとが浦河町の海岸に押し寄せていました。それはサケを釣るため!
浦河町とインド人:観光・産業編 で触れたように秋鮭を海岸で釣ることができるため、遠方からこの時期に多くの釣り人が押し寄せていました。なんでも、夜に海岸までバスで送り込み、朝にバスが迎えに来てくれるそうです。夜釣りなんですね…。

川でサケの遡上を眺めることもできますが、実際に間近で魚をみてみたいのであれば漁港にお邪魔させて頂くことも可能です。このときは、サケ以外にもブリなどの魚がいました。さらに、カレイの仲間であるマツカワも水揚げされるとのことで、是非、海の幸もご賞味いただければと思います。

サケもギッシリ©2023 Liem
特大のブリが水揚げされていました©2023 Liem

「自然」が一番の「遊び場」だと実感

浦河町においてレジャーがない…ということはないのかもしれない。確かに派手な有名テーマパークのような施設はないけれど、自然が日々移ろいゆく姿をみせてくれて、時にその変化から恵みを頂くこともある…という印象だ。今回は数日しか浦河町に滞在できなかったが、大久保さんいわく、本格的な冬がやってくれば、今度は別の野鳥やスキーも楽しめるとのこと。お決まりのお楽しみではなく、その場で巡り合えるお楽しみを探しに行くというレジャーも良いものだなと感じました。

いずれインドから浦河町に観光でやってくる?

さて、メインテーマであるインド人のことを振り返ると、浦河町はインドからの観光客を受け入れるポテンシャルがあるのでは?とも感じています。すでに、浦河町内ではインド人調教師らのために作られたインド料理店バハラットもあり、海外旅行中でも食事制限をするインド人観光客にとっても安心ではないかと思います。その中で、山や海を両方楽しめ、それに乗馬体験までできるとなれば、居心地が良いと感じるインド人観光客もいるのでは?と感じました。

とある厩舎厨房で山積みになっていたチャパティ©2023 Liem


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