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市場にならぶ忍者の道具「水の果物」

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寒い季節になると、どっしりとした冬野菜が市場に並ぶ。一方、色鮮やかな南国の果物は店頭から姿を消す。しかし、この時期だけコルカタに出回る果物がある。その名もパーニーパル。「水の果物」という意味だ。

パーニーパル。別名、シンガーラー。その正体は日本でも古くから食されている「菱」。日本ではあまり食卓に上らなくなったが、コルカタではいまだに季節の食材として庶民に愛されている。池や沼地の多いコルカタ。日本の田舎と似ている雰囲気もあり、菱が採れても不思議ではない。なんでもインドでは3千年も前から栽培されているそうだ。

市場で販売される菱©筆者撮影


今朝もおじさんがカゴ一杯の菱を持ってきた。新鮮なものを選んで、秤で重さを量る。小さな手提げ袋一杯で15ルピー。菱は生で食べる事もできるが、茹でるとより一層美味しくなる。コルカタでは、マサラ風味に調理されるが、ホクホクの菱とご飯を食べると、懐かしい日本の「栗ご飯」を思い出す。ショッピングモールでは、日本と同じような綺麗な野菜を買うことができるが、旬の野菜が並ぶ庶民の市場にいくと、何故か日本の伝統を思い起こさせる食材に出会う。

菱の入ったビニール袋。家に着くところには、菱の鋭く尖った角が、袋を突き破っている。この力強さに目をつけた日本の忍者は、なかなかのアイディアマンだ。

菱の緑に鮮やかな腕輪が映える©筆者撮影

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▼インドの冬の味覚は、こちらも。


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