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2024.2月(5冊ログ)

本を5冊紹介しています。今月は、読書した理由と思考を綴ります。

1. カメラは、撮る人を写しているんだ。

まさに、人生が変わる写真の撮り方。Instagramで多くのいいねを集め写真に興味をもった男性と、カメラマンの対話。カメラの技術の前にあることは何かを知って、写した先に見えたものとは。

カメラは、撮る人を写しているんだ。 ダイヤモンド社

まずは、この本の著者、写真家ワタナベアニさんの写真をご覧いただきたい。彼のInstagramから、わたしがクリップした画像集。

Ani Watanabe (@watanabeani)

あなたのソーシャルメディア&フォルダの写真と何が違うのか?どんな目で見ているから違うのか、何が入り込んでいるからうつくしいのか。カメラを楽しむブレイクスルーがどこにあるのか。

ここで気持ちが動いたらこの本をぜひ。

この本を読む前から、写真家ワタナベアニさんの写真には、ことばが映り込んでいるような気がしていた。この本にも書かれているし、動画でも「写真とことば」の意味が語られている。

本と合わせてこのyoutube動画もぜひ。

なるほど、がたくさんだった。確かにそうなんだけれども、まだ何かがある気がしていた。わたしは一体何を言いたかったんだろう。少し言語について読んでみようと次の本に進む。

2. #言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか

日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか?

言語研究者の解説書であり、人間の脳が言語を通じてどこまで理解するのかわかる。人間が生まれて言語を学び、共通認識を持つために伝わることばでコミュニケーションをとる。

わたしが気になったのは「言語の抽象性」だった。その言葉は理解はできるけど好きではない、という価値観と、人工知能(AI)の言語プログラムに冷たさを感じる理由。言語記号ではない感覚・知覚・感情が存在していることを知る。

そこでふと、わたしは感情と哲学も含めて「ことば」と表現していたのかもしれないと思った。それは詩ではなく、歌詞。「音楽と歌詞」のように「写真とことば」と言いたいような。

そして、「音楽と歌詞」は?を考えるため、次の本を手に取る。

3.#1998年の宇多田ヒカル

わたしは1998年の歌姫を聴いて育った。史上最もCDが売れた時代。宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみ(敬称略)がデビューした年。この4人は自ら作詞をしている。

才能はもちろん圧倒的だったけれど、同時にヒット曲を出すためのことも多く取り入れていた過去が書かれていた。彼女たちの音楽の中には孤独と光を探し続けた過程が映し出されている。しかし、それだけではCDは売れない。ファッションやプロモーションビデオ、キャラクターとしてのブームを起こす必要があった。

今でも彼女たちの曲を愛している人たちが多く存在する。わたし自身もそのうちの1人。何かに想いを寄せた時、彼女たちの歌詞が頭に浮かぶ。その歌詞はとてもシンプルなものだけれど、わたしが言いたいことの多くは、もう彼女たちが歌詞にしていることに気付く。彼女たちは、感情移入のことばを日本語をつかった哲学で書いてきた。1990年代の音楽には哲学がある。

ちょうどこのタイミングで会食があり、この考えを複数人の前で話した。対話を通じて出た結果が「文学と哲学って儲からないんだよね」だった。具体的な話はまた今度にするとして、この手の話をすると最後はここに行きつく。

というわけで、定期的にお金の勉強をしているのだ。

4. #きみのお金は誰のため

金融教育家、田内 学さんが書く、お金の話。わたしは金融や理系学習を避けて生きてきたけれど、子どものためにちゃんと大人にならないと、と思ってはいる。だから、子どもでも楽しめて大人の教養にもなる本はありがたい。

中学2 年生の子どもが投資銀行勤務の大人とともに、謎めいた屋敷へと入っていく。ボスの大富豪から「お金の正体」と「社会のしくみ」についての講義を受ける物語だ。

本書には「社会も愛も知らない子どもたち」という表現がある。お金に対してネガティブな感情がある大人になると、子ども同じように受け取る玉突き事故。現代は「個人が儲かる」情報に人もお金も集まる。個人のためのお金の冷たさを感じる。最後の章にその答えがある。ここで心が動いたらぜひお手にとっていただきたい。

人間は生活するためにお金が必要な社会に生きているけれど、愛ある社会を作るのは、問題を解決する人になること、と未来を共有することだと考えた。

今のわたしには何ができるだろう。

5.#シンクロニシティ 科学と非科学の間に

こうやって、人は科学と非科学に興味を持つのだな、と体感している。個人でできることなんて、せいぜい自分と家族が暮らしていくお金の確保のための仕事くらい。そこに不平不満を言う人も置いてきぼりにせず、大きな愛について考えるとしたら、もうシンクロニシティを信じるしかない。

そういえばどこまで研究が進んでいるんだろう?と思い、この本を手に取った。この本を読んで、学力のなさを痛感する。詳しく読み切れた自信がないので、ふわっとになる。

量子の世界では、直接的なやりとりがされていなくても、瞬時にまったくのタイムラグがなく相手の状態が認識できている。世に言う「不気味(spooky)な遠隔作用」だ。しかし、渡り鳥の群れは、この量子コンパスを使って闇夜でもあらしの夜でも方向を失うことなく、目的に向かって飛ぶことができる(研究中)。ムクドリの群れの数千・数万羽が一糸乱れぬフォーメーションで舞う。シンクロニシティで生きている生命体はいるのだ。

人間には、タイムリミットがある。人間としての生命体の進化を待っていたら何もできない。でもきっと何かのきっかけで動き出すことを信じた人が作ってきた歴史がこの本の中には立証されている。

おわり。
今月も読んでくださってありがとうございました。

この思考を元に、「写真とことば」「写真に映り込む哲学」「写真の感情移入の疑問」「ボランティアにならない優しい世界」(全仮題)をわたしは今後このnoteで書きます。思考が進んだら随時にはなりますが、良かったらまたここに、読みに来てください。

ご縁のあるタイミングがあればうれしく思います。

#読書
#本

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