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「考えること」と「良心」

遠藤周作「海と毒薬」#読書感想文

テーマがテーマなだけに、身体に鉛を抱えたような気持ちになりながら読み進めることとなった。HSP気質がある私には途中しんどいところもあったけど、我が人生において読むべき一冊なのだと思って頑張りました😭👍
以下、細々しててまとまりがないですが、、読了後の感想です。(もっと上手に感想文書けるようになりたいな~!精進!)

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自分の中の良心と、無情な集団心理との間で苦しむ勝呂の気持ちも分かるし、
幼い頃から要領よく生きてきて、「他人の眼や社外の罰だけにしか恐れを感ぜず、それが除かれれば恐れも消える自分が不気味になってきた」と感じている戸田の考えも 少し分かってしまう自分がいた。

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考えることって地味に大変だし、ときに面倒なことでもある。言語化して他人に伝えるとなると、さらに億劫になる。
世の中には複雑で難解で、思い通りにならないことが多々あるから、
「どうでもいい。(中略)あれでもそれでも、どうでもいいことだ、考えぬこと。眠ること。考えても仕方のないこと。俺一人ではどうにもならぬ世の中なのだ。」
そんな風に思ってしまうのも頷ける。時代のうねりのただ中にいる勝呂が諦めとともにそう感じるのはもっともなことなんだろう…とも思った。
だからと言って、そうやって考えることを放棄してはならないのだ とも強く思った。微かにでも違和感があったなら、たとえ大変でも面倒でも、眼を背けてはならないのだと思う。時代や境遇を言い訳にしてしまいがちだけど、、私たちはきっと、考えることを諦めちゃいけないんだ…。

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「あの捕虜のおかげで何千人の結核患者の治療法がわかるとすれば、あれは殺したんやないぜ。生かしたんや。人間の良心なんて、考えよう一つで、どうにも変わるもんやわ」という戸田の言葉から、「良心」って何なんや……。と思ってしまった。価値観によって、状況によって 変わってしまうのか?変わり得るものなのか?普遍的な"人間として"の良心はないのか?
現代を生きる私は、大義のために 理不尽に人の命が奪われてはならない。それは良心に反する!と戸田に言えるけど、これは普遍の良心なのか…。そう信じて大丈夫なのだろうか。。「良心」について、もっと理解を深めたい。そう思うきっかけにもなった。あと、集団心理についても詳しく知りたい。

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読むのはしんどかったけど、
読んで良かった、、いや、読むべき一冊だった
そして、めんどくさがらず 感想をまとめられて良かった。
昔から、読書は好きでも読書感想文は大の苦手な私だけど、
「考える」ためにも、感想文をまとめることから逃げちゃいけないな…!
これからも読書感想文、続けていきたい。


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