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これは男性向け恋愛ラノベだね!『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』感想

エルフ。

つまりは、北ヨーロッパでの民間伝承で登場する種族。

トールキンの『指輪物語』の影響からが始まりらしく。

ゲームやアニメにおける、ファンタジー世界の定番種族となっていますよね。

耳が長く。

魔法が得意で。

森の中で暮らしている。

そんなイメージがあると思います。

その上で。

イケメンであったり。

美女であったりもするという、この種族。

実際にいるのなら、出会ってみたいものですね。

まず出会ったら。

とりあえず、耳を触りたい。

そんなことを考えてしまう、今日この頃です。


さて。

というわけでもあるのですが。

本日、ご紹介するライトノベルは、手島史詞先生の『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』(2017年2月刊行)です。

2024年4月から、アニメが絶賛放送中ですね。

さあ! 今日は愛でていきますよ!!



あらすじです

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

悪の魔術師として人々に恐れられているザガン。不器用で口の悪い彼は、今日も魔術の研究をしながら領内の賊をぶちのめしていた。そんな彼が闇オークションで見つけたのは、絶世の美しさを持った白い奴隷エルフの少女・ネフィ。彼女に一目惚れしたザガンは財産をはたいてネフィを購入するが、口下手な彼はネフィにどう接していいかわからない。かくして、愛の伝え方がわからない魔術師と、主人を慕いながらも訴え方がわからない奴隷、不器用なふたりの共同生活が始まる。

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というわけで。

本日のテーマは、「口下手な魔術師と、不器用なエルフ」となっております。


これは、ラブが多めのコメディですね

さて。

この作品を一言で言い表すのなら。

「口下手な魔術師(男性)が、一目惚れしたエルフ(女性)に対し、不器用ながらも共同生活を送る、ラブが多いコメディ」

という表現になると思います。


主人公で、魔術師のザガンをメインキャラクターとして。

本作は描かれていく訳なのですが。

このザガン。

非常に口下手です。

悪い奴らが開催するオークションで。

惚れたエルフの女の子を多額の資金で買い取り。

自宅である城に招くザガンでしたが。

「好きな子との会話ってどうやるんだっけ?」

と、頭を悩ませます。

そして、そんな中でエルフの少女ネフィは。

非常に怯えています。

彼女の前に広がる城の中の光景は。

白骨死体や拷問器具の数々でした。

そりゃあ怯えるのも仕方のないことです。

そんな状況からか、ネフィからは。

「わたしは、どのような殺され方をするのか?」

という覚悟にも似た言葉が告げられます。

怯えさせている事に気がついたザガンは。

何とか彼女のことをなだめますが。

「ではどうして、わたしを買ったのか?」という質問が来ます。

そんな言葉に対して、ザガンは。

「お前の知ることではない」

と、まるで中二病的な言葉を発します。

まあ、この辺りは男性読者なら納得するとは思うのですが。

ザガンは、自分の本心を伝えるのが苦手です。

理由は恥ずかしいから。

そして、ネフィ自身も、どこか不器用な所があります。

そんな二人が、ちょっとずつ、コミュニケーションを取りながら。

近づいていく。

そんなライトノベルとなっています。



この話の面白い所

なんと言っても、初々しい二人の描写ですね。

「好きな子との会話」という、中学生が考えてしまうような事を。

魔術師であるザガンも考えている訳ですが。

主人公の不器用ながらも、優しさのある言動に対して。

それに応えるように。

エルフのネフィも、段々と行動に移していきます。

その二人を見ているのが、もどかしくもあり。

私は読んでいて、ニヤニヤしてしまいましたね!

バトルもあり。

それでいて、ラブが多めのコメディというこの作品。

中々に、面白いと思えました。



この作品の欠点について

目新しい所が無いところだと思います。

基本、どこかで見たことのあるような設定が、多く見られました。

「今までに見たこともない、ライトノベルが見たい!」

という人には、あまりオススメできないかと思います。


とはいうものの。

ファンタジーの世界で。

好きな子とのコミュニケーションに悶々とする、主人公の姿が面白いポイントな訳なので。

そういった事は野暮なのかもしれませんね。



最後に

非常に手堅く作られており。

なおかつ、男性読者に取ってみれば、面白く読める。

そんなライトノベルになっているかと思います。

しかし、後々になって考えてみると。

初々しいこの二人を応援するという視点から見たら。

女性読者にも読んでもらえるかもしれないということに気がつきました。

つまるところ。

男性でも女性でも、楽しく読めるライトノベルだと思いますので。

是非とも読んでもらいたい所存であったりします。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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