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ドイツ詩を訳してみる

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#ロマン主義

ひよこのるる訳詩目録

2018年11月以来発表してきたぼくの訳詩約70編の、作者別の目録です。もし気に入った作品を見つけたら、同じ作者や時代の他の作品も読んでみていただけたらとてもうれしいです。

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作曲家・ミュージシャン別の索引も用意しております。

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以下、作者の生年順に並べています。

Marcus Valerius Martialis/マルクス・ウァレリウス・マルティアリス(ローマ)
c.40-c.

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ノヴァーリス「もはや数字と図形が…」(ドイツ詩を訳してみる 21)

Novalis, Wenn nicht mehr Zahlen und Figuren (1800)

もはや数字と図形が
すべての生物の鍵ではなくなったら、
歌う者や口づけする者が
博識な学者よりも賢くなったら、
世界が自由な生命へと戻り
世界が世界へと還ったら、
そして 光と影が再び結ばれて
真の明るさとなって輝き、
人々がおとぎ話や詩の中に
世界の本当の歴史を認めるようになったら、
そのとき

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ブレンターノ「夕べのセレナーデ」(ドイツ詩を訳してみる 13)

Clemens Brentano, Abendständchen (1802)

ほら また悲しげに笛が鳴っている
冷たい噴水もざわめいている。
金色の音たちが降りてくる
しずかに! 耳を澄ませよう。

つつましい願い 穏やかな望みが
世にも甘やかに心に語りかける。
わたしを包む夜のかなたから
音たちの光がわたしを見つめる。

Hör', es klagt die Flöte wieder,
Un

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アイヒェンドルフ「あこがれ」(ドイツ詩100選を訳してみる 9)

「月夜」(Mondnacht)に続いてアイヒェンドルフの詩の翻訳第2弾。想像の中のイタリアを歌っている詩だという。

Sehnsucht

Es schienen so golden die Sterne,
Am Fenster ich einsam stand
Und hörte aus weiter Ferne
Ein Posthorn im stillen Land.
Das Herz mi

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