セクハラとセクシャルハラスメントの「あいだ」~日本語の問題解決能力について
「ことば」には、ある問題を発見・提起して、解決へと導く「力」が宿されていると思います。正しく「問い」として提起されなければ、それは解かれることはありません。耳慣れないことばというものは、新しい問題として発見・提起されているがゆえに「耳慣れない」、つまり、それまで問題として感じ取られていなかったということだろうと思います。しかし近年、日本語が本来的に有しているはずの問題を発見し、提起して、解決へと導こうとする「力」が、いささか弱くなっているように思うのです。本稿では、そのことに