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婆ちゃんの愛 〜女パチプロの手記〜 (あとがき)

ヤメ時はいつか。
現金投資はいつまですればいいのか。
という判断を迫られる時は多いと思います。

それは、残り時間、回転数、換金率、スペック、によってその都度変わります。

最高なのは、投資金500円で当たりを引き、持ち玉で一日打てるという状況です。しかしいつもそんな素敵な展開ではありません。
見切りをつけるべき時を見誤り、いつまでもムキになって現金投資をし続ける、それが一番駄目な打ち方です。


仕事としてパチンコを打っていると、演出や連チャンに一喜一憂しなくなります。当たるのは当然だからです。それよりも、今日は何回引けるのか、の方に興味が行きます。確率と比べて多ければ良し、少なければ残り時間はいつも以上に無駄打ちしないよう神経を使います。

私もたまには普通の客のように、派手な演出にドキドキしたり、ボタンを思い切り連打したりして、純粋に遊戯を楽しんでみたいな〜、と思うこともあるんですけどね。


毎日居る常連のお年寄り達は、パチンコ好きというよりは、パチンコ屋を社交場として利用しているケースが殆どです。寄合所代わりですね。

なので、私が一人で打っていると世話を焼きに来る事が多々あります。隣に座って打たずにずっと話し掛けてきたり、ジュースを買ってくれたり、みかんをくれたり、手を伸ばしてきて私の代わりにボタンを叩いてくれたり(笑)

私はそういうお年寄り達が大好きで、店ごとに仲良しのお爺ちゃんお婆ちゃんが居たりしました。たまに数日顔を見ないとすごく心配になったりしましたねぇ。

普段殺伐とした鉄火場ですから、そんなほっこりとする癒やしを与えてくれるお年寄り達は私にとって大切な存在でした。カムフラージュにもなりますしね(笑)


パチプロという視点からこの世界を見てきて感じたのは、パチンコ屋というのは正に「社会の縮図」だなぁとつくづく思いました。様々な意味で。
今まで全国各地を巡り、その土地々々の特徴を味わい、時には命を狙われ、時には人情に涙し、様々なドラマを経験してきました。
ハードワークですし、いつ刺されてもおかしくない緊張の日々でしたが、そのリスクを上回る楽しさがありました。
また機会があれば、エピソードを紹介出来ると良いなと思っております。

読んで下さり本当にありがとうございました!
(*´∀`)



1作目《敗北の記憶》
2作目《凄腕の証明》
4作目《プロへの道》

作品一覧


2023-08-07
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