言語の人格(語学の天才まで1億光年/高野秀行)
早稲田大学探検部出身の作家が、25の言語を学ぶに至る過程を記したノンフィクション。著者は言語オタクではなく、「コンゴの幻獣を探す」「アヘンケシ栽培をする」といった風変わりな目標を達成するための手段として、現地の言葉を学ぶ必要があったと主張する。(が、この本を読んだ人のほとんどは、彼を語学の変態と位置付けるのではなかろうか)
1980年代の若者の勢いを感じさせる冒険譚として、また、テキストはおろか文字さえ持たないマイナー言語の学習方法を知る言語学入門として、とても面白く読めた。