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満開よりも七分八分推し

また桜の話?と言われてしまいそうですが、また桜の話です。春といえばの風物詩なのに、一週間強くらいしか見頃がないんだもの……もう一度触れさせてください。この調子で葉桜になっても何かしら書いてしまいそう。

桜の寿命はイメージよりも短いな、と毎年思う。ハガキや雑貨などの桜モチーフ、さくら系のスイーツはがんばって三ヶ月くらい登場している気がするが、実物はやっぱり儚いのだ。その儚さゆえに愛されている面もあるのだけど、お花見シーズンといいつつ「シーズン」ほど長くないと思う。どちらかというと天候や時間に左右されるので、「お花見チャンス」のほうが適していないでしょうか。なんかロトの売り出し文句みたいだな。却下。

最盛期はもちろん満開の状態なのだろうけど、個人的には七分咲きや八分咲きの状態が好き。満開の桜ってものすごい存在感というか圧力みたいなものを感じて、ちょっぴり気圧されてしまうからです。ひとつの枝先に対してぶわわ~っと花開いているのがゴージャスすぎて……おうおうおう!と二、三歩さがりたくなる。不審者?
そして満開になってしまったら、あとは散ってしまうのが決定づけられているから、ちょっとさみしさもあるというか。満開かつひとつも散っていない桜というのは存在しなくて、だれも見たことがないと思うんですよね。すべて開きつつも散り始めている、地面に桜の絨毯が広がっていく光景にうっすら切なさを覚える。

今日見かけた桜も、満開の状態の横に、葉桜スタートダッシュをきめている樹があった。同じところに生えていても、そこのタイミングは違うんだなとびっくりした。けっこういい感じに咲き誇っているのに、お隣さんがもう葉桜になりはじめていたら複雑かもしれないな。もうちょっと一緒にかがやいていようよ、仲間と思ってたのに……みたいな。葉桜側としてはオツカレ~お先に!って感じなんだろうか。バイト退勤みたいに言うな。いらんアテレコをするな。

去年の昼間のお花見といえば、関東に住んでいたので、新宿御苑にピクニックをしに行ったのが懐かしい。サンドイッチやコーヒーを買って、その日のためだけに買ったビニールシートを広げて、あったかい気候が最高だったなあ。桜以外にもチューリップやいろんな花が咲いていて、敷地もめちゃめちゃ広かったことに感動した思い出。
ちなみにそのビニールシート、先日の夜桜にて二度目の出番でした。もっと使ってあげたいんだが機会が希少すぎて……どうしたらいいんだろう。レインコートごっこくらいしか思いつかない。もはや何もしないほうがいい。

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