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子育て知恵袋―「自分と違う」をどう伝える?

2024/3/5(火):子育て知恵袋
 今日も覗いて下さってありがとうございます。
 子どもとのかかわりについて考えていきましょう。

 今日テーマとしたいのは…「子どもが『自分と違う』と感じる存在についてどう対応・説明するか?」ということについて。

 例えば目に見えて分かる障害を持っている方に対して…例えば外国の方のように身体的特徴に違いがあるような方に対して…

 私達大人は、時として相手を気遣うつもりで却って傷つけるような対応をしてしまうこともあるのではないでしょうか?
 一度考えてみませんか?障害や国籍が違うこと、人とは違うものを使っていること…「違いがある」ということは避けるべきことなのでしょうか?

 私が保育士をしている時、一時預かりで外国人さんを父にもつハーフの男の子が私のクラスにやって来たことがあります。彼は見た目としては、所謂「外国の男の子」といったほぼ金髪に近い栗色の髪の毛にきれいな茶色の目をして、流ちょうな関西弁を話していました。
 朝、登園時に受け入れをしていた時、その子も同じように登園して教室内で遊び始めました。
 すると、うちのクラスの子どもたち(3歳児さん)は、見慣れない友達がいることに気付くと、興味深そうに数人が近寄って行って話しかけました。
幼児A「なんで髪の毛○○(自分のこと)と違う色なん?」
 様子を見ていた保護者さんたちは、反動的に止めに行こうとしていたのですが、聞かれた本人は話しかけられたことを嬉しそうに
ハーフの幼児「あんなぁ、パパが金髪っていうキラキラの髪の毛やからなぁ、○○はこんな色になってん!」
幼児ら数人「へぇ~すっげ~」
ハーフの幼児「目の色も違うねんで!」
幼児A「ほんまや!」
幼児B「一緒にドーナツ屋さんごっこする?(当時クラス内にドーナツ屋さんを作って遊ぶのが流行っていました)」
ハーフの幼児「する!」
…こんな風に、親の勝手な心配や気遣いに似せた無意識的な差別はどこ吹く風…といった感じで、子どもたちは自分と違うと感じた相手をすっと受け入れ、違うことも当たり前として話しをして伝えることで関係を結ぶことができました。

 この後、幼児Aの保護者さんは私に対して少々バツが悪そうに
「あんなことズケズケ聞いたりして…すみません」
と言い訳(?)をしてきたのですが、私としては
「相手の彼、傷ついてないでしょう?じゃあ、謝らんでええやろ?
 子どもたちは大人が思ってるよりも見た目の違いを大きくとらえてないんじゃない?子どもにとっての髪の色の違いは、持ってる箸箱のキャラクターの違いと同じようなもんちゃう?」
と話すと、保護者さんは驚いていたようでした。

 きっと大人がついやってしまう「触れない方がいい」という判断は、ベースに
「自分たちと違うから、相手はそれを引け目に感じているだろう」
という無意識な見下しと差別によるものなのではないでしょうか?

 きっとそれは国籍以外の身体的特徴の違いも同じではないかと思います。無意識を意識して、少し考えてみませんか?

 最後に、私が仕事でかかわったことのある女性について紹介して、今日は結びます。何かを考えるきっかけになってくれたら…と思います。


 彼女は事故をきっかけに車いす生活が「日常」になりました。
 彼女一人で車いすで電車に乗ってどこでも外出するし、とってもズバズバ気持ちの良い物言いをする人でした。
 彼女は言います。
「私を駅で見て、折角子どもが興味持ってお母さんに聞いたり私に話しかけたりするのに、お母さんたち『見たらダメ!』っていうねん。私『閲覧注意』の画像ちゃうのに…私のこと見たせいでその子が怒られたらかわいそうやし、私は何でも子どもに話してあげたいのに…」
「私は、人の助けをいろんなところで借りて、手を貸してくれた人たちは私に『ありがとう』って言われるでしょう?そしたらその人はその日一日、『自分は人にいいことしたなぁ』って思って過ごせる。私の存在は優しい人を嬉しい気持ちにできるんやと思う。
 だから私は社会に必要で、私にかかわる人は幸せなんやと思う」

 いわゆる「ハンディキャップをもつ人」のイメージ、変わりませんか?
 一緒の社会で暮らす人を、大人の価値観で勝手に排除したり「あの人(子)は違う人」なんて勝手に線引きをする大人にならないように…あったかく違いを受け入れあえる社会づくりを、子どもと一緒に作っていけるように…今一度考えて、子どもと向き合ってみませんか?

今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
また、あした(≧▽≦)

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