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じぶんにとってガイがあるか、リがあるか。


職場の台所に、手をつけていないカラアゲがたくさん捨ててあった。

お昼のお弁当が食べきれなかったのだろう。

でも、もったいない。
一体誰が…?


犯人は社長だった。


理由は、太るから。

じゃあなぜカラアゲ弁当なんて買うんだ!?と思うけれど、「カラアゲを食べたかったから」。

食べたい分のカラアゲは食べた。それ以上は太る。だから捨てた。

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経営者や、俗に言う人気者にはこの判断力があるように思える。

すなわち、

「自分にとって害のあるものは切り捨てる」

判断力だ。

また、

「自分にとって利があるものはどんどん採用する」。


そうやって取捨選択できる能力が、経営者に必要な能力なのかもしれない。

わたしのような凡人は、「もったいない」「かわいそう」といった感情に判断が左右されてしまっている。そして、その判断は一時的な利益にしかつながらないのだ。つまり、目の前の問題を解消するだけで、その背後には大きなリスクが伴っているかもしれない。

痩せたいと思っているのに、もったいないから食べてしまっては太る。

お金がないのに、かわいそうだからといって捨て猫を拾ってしまったら、結局食べるものがなくて弱ってしまうかもしれない。

ずっと健康的でいたいのなら、揚げ物はたくさん食べない方がいい。

経済的に余裕のある人が猫を育てた方が、飼い主も猫も日々の生活に幸福感を得られる。

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自分にとって害か、利か。

おそらく、経営者にとって無害は興味のないものだ。ただ無視するだけ。

害は切り捨て、利は採用する。

非情に感じるかもしれないが、
数年後には情のあった判断だったと思えるかもしれない。

世の中は損得勘定だけでまわっていないと思うけれど、悩んだり迷ったりしたら、この考え方で選んでみてもいいのかもしれない。



牧 真姫子🍙エッセイスト(@makicome1986


数多ある文章の海から、 みつけてくれて、ありがとうございます。 現在、不定期更新・お休み中です。 鹿児島から愛を届けています。