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子どもが考える”自由”とは何か?

「権利」と「義務」について考える。

授業で「私たちは子どもの権利を守る義務がある」について探究しました。
『権利』『義務』小学3年生にとっては、かなり難しい言葉。
子どもの辞書を引くと
「自分の意思で自由に〇〇することができる」
「〇〇しなければいけないこと」
つまり『自由』と『責任・ルール』という言葉に派生しました。

そこで、学校と家の中での子どもの権利と大人の権利について考えさせると…。なんとも面白い!

【子どもの権利】
・学ぶ権利
・遊ぶ権利
・食べる権利
・寝る権利

【大人の権利】
・学ばせる権利
・食べさせる権利
・教える権利
・ルールを守る権利

こんな感じにあがってきました。
「権利」と「義務」難しいもんね。
頭のなかぐちゃぐちゃ…っぽいです。

子どもたちの考える「自由」

次に「自由って何?」って聞きました。
どんどん出てきます!
「好きなことができる」
「わがままを言っていい」
「やりたいときに何でもできる」
「好き放題」
いいですね!子どもの自由!

その後、何枚か写真を見せて、
1.It is freedom. (自由である)
2.It might be freedom. (自由かもしれない)
3.It never be freedom. (自由ではない)
これらの3つで答えてもらい、更に理由を聞きました。
いろいろな考えが出てきますね。

このような写真を見せると、
一見ランドセルがいろいろな色だからそこに注目しがちですが、
子どもたちは別にランドセルじゃなくてもいいのにランドセルだから
3.自由ではない
と答えたり、服に着目して、なんでスカートなの?だから
3.自由ではない
などと答えてきました。
1枚の写真からもさまざまな見方・考え方があることに気付かされます。

もう一度「自由」について考える

全ての写真を見せ終え、
「自由」かどうかを考えた後にもう一度はじめと同じ質問をしました。

「自由って何?」

すると答えが変わっているんです。
「自由って、本当は自由じゃなかったんだ」
「自由でも相手を傷つけたら、それは自由ではなくなる」
「自分の自由を通すには、相手や周りのことも考えなければいけない」
「自由には責任がついてくる」
大きな学びでしたね。

身近な部分で「自由」を当てはめてみる

「もし、学校が全て自由になったらどうなると思う?」

「好きなときに学校に来てもいい」
「ずっと、外で遊べる」
「お菓子を持ち込める」
「ランチも食べたいときに食べていい」
「専科の授業も受けたい放題」
「夜に学校に来たい」

などと好き放題言ったあと、彼らが私に言いました。
「そうなると、先生大変だね…」

子どもたちは私の心配をしている様子でしたが、
そんなのお構いなし、
「え?なんで?みんなが自由ってことは、先生だって自由でしょ?」

すると、子どもたちは何かに気が付いたようです。
「そうなると、学校に来る意味がなくなる」
「みんなで学べなくなる」

そうなんです。
だから、時間割やルールが存在するんです。
「自由」って聞こえはいいけど、
「自由」すぎるともしかしたら厄介者かもしれないね。
そして、ルールの存在、大切さにもなんとなく気が付いてくれたようです。

「権利」と「義務」、「自由」と「責任・ルール」
子どもたちは、これからどう向き合っていくのか楽しみですね。

私が選んだ「自由」

余談ですが、私は高校を選ぶときに「自由」を選択しました。
「自由・自主・自立」という校風を掲げている学校でした。
私は中学まで、「不自由さ」を感じていたのかな。

高校ではもちろん、校則はあってないようなもの。
生徒の意見は尊重されます。
制服あるけど、いろいろな着方をしたり、
他校のスカーフしてきたり、スカートも短くたって何も言われない。
髪の毛もどんなに染めても何も言われない。
ピアスもOK
見た目はなんだかみんな怖いです。
でも中身はすごく優しいし、
進学校だからみんな勉強も真面目にやってました。
「自由」の裏側にある「責任」をしっかり果たしながら、
みんな学校生活を送っていたように感じます。

これはうわべだけの「自由」な気がしますが、
でもここを否定されると信頼関係を築くのは難しいのかなと感じています。

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