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徳弘正也『狂四郎2030』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある

西暦 2030 年。第三次世界大戦が終結して 5 年後の日本だ。核ミサイルによる戦争は、80 %に及ぶ地球上の人間を消滅させていた。生き伸びた狂四郎は、空を警護するヘリ巡査になっていた。そんなある日、科学者の脳を移植された言葉を話す犬・バベンスキーと出会う。

新ジャングルの王者ターちゃん』の連載中にエロに対する規制が入り、それについて徳弘正也はとても不満そうだった。確かに徳弘正也のエログロ描写は、元々から少年誌向けではなかったと思う。青年誌での連載になり、徳弘正也の良さが最大限に引き出されたように感じる。セックス描写もさすがのエロさで素晴らしいが、愛に対するひたむきさ、狂気、真に迫るものがあり、読み応えはさすがだ。戦後は洗脳教育が当たり前になるだろう、現実の少子化を考えたら、バーチャセックスで十分だという人たちも多くいるだろう、それでも狂四郎やバベンスキーのように、体制に疑問を持ち、クーデターを起こすこともあるだろう。最終的にこの世界がどこへ行き着くのか、現実でも、完全な AI 社会になったら、不要とレッテルされた人間は淘汰されるに違いない。遺伝子レベルで優劣をつけて。

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