第七の覚書

入院する少し前に、運命的な出会いを果たしていたのは、今は亡きR神父だ。
出会いといっても、手紙とメール。電話だけ。
そうそう、最初の出会いはR神父の書かれたいたとある一冊の本だ。

本当はリアルでも対面して会えるはずだった。実際に会うつもりでいた。
だがしかし、結果それはかなわなかった。

「○○は入院をする必要はないね」とR神父は断言していた。

だが悪魔の誘惑により、災難に見舞われてしまうことになった。

入院の寸前、R神父と電話で話すことができた。

「そうですか。でも○○!大丈夫だよ!」

その後辛く長い入院生活をする中で、R神父は僕宛にお手紙を下さることがあった。

最初はそこに含まれた言葉にいちいち感激していた。

そういえば自分は入院前に複数の教会に行っており、ある時、聖書の聖句『神は愛』という言葉を思い出した。

病棟では許可なく外出することができないどころか、持ち物を持って買い出しに行くことなどもできない。

最初の頃は母も割と頻繁に面会に来てくれていたので、母親同伴という条件で病棟の近くまでは外出したり散歩したりする機会を作ることができた。
自由に携帯電話を使えるのは、その時だけ。

またR神父と繋がった。限られた時間の中、いろいろお話しをした。最後に思わず、聞いてみた。

「神父様。神様は・・・神は愛なのですか!?」

「神様は」R神父は一呼吸を置いてこう答えてくれた。

「愛ですね。愛じゃなかったら、神じゃないね」

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