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人数が足りずメンバー交代ができない中、全試合フル出場でプレーし続ける選手たちの姿に興奮と感動が押し寄せる令和史上最高の実写バスケ映画『リバウンド』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:5/49
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:리바운드(Rebound)
  製作年:2023年
  製作国:韓国
   配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
 上映時間:122分
 ジャンル:ヒューマンドラマ、スポーツ
元ネタなど:実話ベース

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
バスケットボール選手出身カン・ヤンヒョン(アン・ジェホン)は突然、廃部の危機に瀕した釜山中央高校バスケットボール部の新任コーチに抜擢される。寄せ集め部員を引き連れて、初試合に挑むことになるが、対戦相手はなんと高校バスケットボール界の最強校だった。

チームワークは崩れ、結果は惨敗。学校側はバスケットボール部解体まで議論しはじめ、部員もバラバラになってしまうのだが…。

【感想】

これは本当に面白かったです。。。韓国が放つバスケ映画なんですけど、実話ベースってのが驚きでしたね。いやもう奇跡の連続すぎるだろって。韓国映画ってアクションはすごいし、ラブコメは笑えるし、バスケ映画まで作っちゃって、なんかどんどんハリウッド化してきてる印象です。これは「日本は韓国に20年くらい差をあけられた」という発言があっても頷いてしまいます。。。(笑)

<精神が肉体を凌駕し、不屈の闘志でプレーする選手たちに興奮と感動>

この映画、というか元ネタとなったチームがとにかくすごいの一言に尽きます。釜山中央高校バスケットボール部がモデルなんですが、たった6人の部員で全国大会決勝進出を成し遂げたんですから。映画では人数が少なすぎて試合にも出れず、廃部寸前という崖っぷち状態。そこから、監督を務めることになったヤンヒョンがあの手この手でメンバーを集めて練習に勤しんでいきます。とはいえ、集まった部員は全部で6人。そのうち4人は高校から本格的にバスケを始めたようなレベルです。それでも日々の練習を懸命にこなし、全国大会を勝ち上がっていきます。

ところが、途中で1人がケガで試合に出れなくなってしまい、試合は5人でまわしていくハメに。ご存知の通り、バスケは5人で行うスポーツなので、釜山中央高校バスケ部は控えがゼロ。今出ている5人がチームの全財産なのです。だから、全試合全員がフル出場。連日の試合で疲れも溜まり、全身が悲鳴を上げている中での決勝戦はマジで感動でしたね。精神が肉体を凌駕し、体力が限界を超えてもなおプレーし続ける不屈の闘志。中でも決勝戦の後半のエピソードには開いた口が塞がらないほどの衝撃でした。その真相はぜひ映画館にてその目で確かめていただきたいです。試合のシーン自体も臨場感溢れる形でリアリティがありました。キャストも相当バスケの訓練をしたのではないでしょうか。聞いた話によると、どうやら韓国のバスケのレベルは相当に高いらしいので、そのような環境にある中でこの実績はまさに奇跡としか言いようがありません。

<あの国民的コミックに親しんだ人ならなじみのある要素も>

また、ちょいちょい『SLAM DUNK』(1990-1996)を彷彿とさせるシーンがあるのも日本人にとっては親しみやすいところです。ほぼド素人だったジェユン(キム・ミン)が地道にシュート練習を続けて、ノーマークながらも3Pシュートを決めて相手チームを翻弄するのは、『スラダン』の決勝リーグでの陵南戦におけるメガネ君のようでしたし、劇中の決勝戦の試合結果の演出が漫画と同じ手法だったのにはグッときました。

<そんなわけで>

バスケを知っていても知らなくてもメチャクチャ楽しめる映画だと思うのでこれはもう超絶オススメしたいですね。もちろん、バスケをやったことがある人や『スラダン』にハマった人ならなおさら観てほしいです。崖っぷちの弱小チームが、メンバーそれぞれ抱える問題がある中で、前人未到の奇跡を起こす展開には興奮と感動が詰まっています。


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