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熱中症予防のためのスポーツ活動時の飲み物

スポーツ活動時の水分補給

スポーツ活動時、運動によって失われた水分を補給するため、水やお茶、スポーツドリンクなどを飲まれることが多いと思います。
日本スポーツ協会の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」では、スポーツ活動時の水分補給では、

①5~15℃に冷やした水を用いる
②飲みやすい組成にする
③胃にたまりにくい組成および量にする

と推奨されています。

しかし、水やお茶を飲むだけでは、スポーツ活動時の発汗により失われた塩分や運動時にエネルギーとなる糖質を補給することができません。
発汗により失われた塩分や運動時のエネルギーの補給のためには、

糖質 4~8%(100ml当たり:炭水化物4g~8g)
塩分 0.1~0.2%(100ml当たり:ナトリウム40g~80g)

を水分補給時に摂取すると良いとされています。

食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1,000

つまり、「1Lの水に塩1~2g、砂糖40~80g」を加えると、スポーツ活動時に必要な塩分と糖質を水分補給時に摂取することが可能となります。

ただ、これだと飲みにくいようであれば、レモン果汁を加えたり、砂糖の代わりに、はちみつを入れると飲みやすくなります。
(例)水1L、塩2g(小さじ1/2弱)、はちみつ42g(大さじ2)、レモン汁15g(大さじ1)

レモン果汁 (100g当たり:炭水化物79.7g、ナトリウム6g)
はちみつ (100g当たり:炭水化物8.6g、ナトリウム2g)
食塩 (100g当たり:炭水化物0g、ナトリウム39000mg)
(参照)日本食品標準成分表 2015(7訂)

では、市販されているスポーツドリンクにはどれくらいの糖分、塩分が含まれてるのでしょうか?

主なスポーツドリンク

と、各社から市販されているスポーツドリンクを摂取することで、水分補給時に塩分、糖分も摂取することが可能です。
なお、市販のまま飲むと甘いからといって、市販のスポーツドリンクを水で薄めてしまうと、塩分濃度や糖分濃度が薄まってしまいますので、水分補給時の目的を考えて水分補給することが大切です。

また、スポーツ現場では、塩分補給を目的として塩タブレットを摂取することもあると思います。

主な塩タブレット

なお、たくさん汗をかいたからといって、塩タブレットをたくさん摂取すると、塩分の過剰摂取になる恐れもあります。
また、スポーツドリンクにも塩分は含まれています。塩分の過剰摂取には注意しましょう。

まとめ

スポーツ活動時には水分だけでなく、汗で失われた塩分やエネルギーとなる糖質の補給も意識し、こまめに水分補給を行いましょう。

<参考>
・スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック | 日本スポーツ協会
https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.html#04
・食品成分データベース | 文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/

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