三井正義 (CEO at CollaboGate, DIF Japan Chair)

Decentralized identity @NodeX, CollaboGate.…

三井正義 (CEO at CollaboGate, DIF Japan Chair)

Decentralized identity @NodeX, CollaboGate. DIF Japan Chair. Distributed autonomous system in Keio SFC. Self-taught dev. Applied Physics.

マガジン

  • なめらかなデジタル社会基盤

    • 579本

    本マガジンでは、現在のWEBの構造的な課題にスポットライトを当てながら、未来のウェブのあり方、プライバシー意識の変化と高まり、分散型IDのコンセプトや技術解説・導入事例などの幅広いトピックをゆるやかに発信し、みなさまとデジタル社会の未来について考える場所にしたいと思います。

記事一覧

固定された記事

分散型IDとこれまでのデジタルIDとの違いとは?

分散型IDプラットフォーム「UNiD(ユニッド)」のリリース以降 、顧客体験のデジタル化に取り組むお客様から、多くのお問い合わせをいただいております。パートナー企業の…

DIF Japan Monthly Call #5 『OID4VC, SD-JWT VC等』

OID4VC, SD-JWT VCの最新動向について分散型IDのシステムを構成するクレデンシャルフォーマット、識別子、アルゴリズム、ステータス、トラスト・フレームワーク、発行プロ…

DIF Japan Monthly Call #2 『M2MコミュニケーションにおけるDID/DIDCommの実装と技術優位性』

なぜIoT/M2Mコミュニケーションに注目しているのか?2019年頃からDIDエコシステムに参加し、初期は人材・金融領域のお客様と共に、モバイルウォレットと属性証明書のモデル…

DIF Japan Monthly Call #1 『zk-SPARQL: SPARQLクエリに対して検証とプライバシ保護が可能な結果を返すパーソナルRDFデータスト…

zk-SPARQL について検証者( Verifier )による要求の表現について。例えば、検疫所( Verifier )があなた( Holder )に『2022年4月以降に当局認可済ワクチンを接種して…

分散型IDの開発者コミュニティ立ち上げ

こんにちは、CGの三井です。 富士榮さんや Blockbase の山村さんたちと「DID Developer Community(仮)」を立ち上げることになりました。まだ何もない状態ですが、なんで…

UNiDが実現するセキュリティライフサイクル管理

ライフサイクルとは、あるオブジェクトの寿命までの状態を定義するものです。デバイスのセキュリティライフサイクルにおける各セキュリティ状態は、その状態におけるセキュ…

UNiDで解決しようとしている課題とは?

セキュアなIoTサービスの実現には、開発段階からエッジからクラウドに跨る複数のセキュリティ要素を考慮する必要があります。例えば、開発段階ではセキュリティ機能を備え…

UNiD Monthly #1

UNiD Product Updates #1 (2021/09/12 ~ 2021/10/16)UNiD GitHub Published and A Small Bite of UNiD Roadmap- Published github repo on 12th Sep - In about a month, w…

プライバシーとデータ利活用を両立する「分散型IoTプラットフォーム」開発者と語るデータ活用の未来について

先日プレスリリースさせていただいた「分散型IoTプラットフォーム」に関するオンラインイベントを開催しました。当日のイベントには、行政、ITベンダー、医療機器・精密機…

Verifiable Credential (VC): 検証可能な証明情報とは?

私たちは、「なめらかなデジタル社会を築く」をミッションに、分散型IDプラットフォーム「UNiD(ユニッド)」を開発・提供しています。 さて、今回は Verifiable Credenti…

分散型IDとブロックチェーンの関係性とは?

前回の記事では、分散型IDとこれまでのデジタルIDとの違いについて紹介しました。今回は、もう少し踏み込んで、分散型IDとブロックチェーン技術との関係性にスポットライト…

Blockchain Economic Forum Singapore 2018で代表の三井が登壇しました

2018年2月6日にシンガポールで開催されたBlockchain Economic Forum(BEF)で代表の三井が登壇しました。 起業家、投資家、暗号技術のエンジニアが世界中から集まり、ブロ…

Horasis Asia Meeting 2019

コラボゲートの三井です。4月から少しずつ更新していければと思います。昨年11月にBinh Duong New City, Vietnamで開催されたHorasis Asia Meetingに参加してきたレポート…

ブロックチェーンによるサプライチェーン変革の未来

CollaboGate in Tokyoでは、各産業課題に対してブロックチェーン技術の可能性をオープンに議論する場を創っています。今回のオープンセッションでは、食のサプライチェーン…

分散型IDとこれまでのデジタルIDとの違いとは?

分散型IDとこれまでのデジタルIDとの違いとは?

分散型IDプラットフォーム「UNiD(ユニッド)」のリリース以降 、顧客体験のデジタル化に取り組むお客様から、多くのお問い合わせをいただいております。パートナー企業の抱える課題に対して、分散型アーキテクチャーを設計し、プロダクト開発に取り組む日々は学びが多くとても刺激的です。

活動を進めていくなか、「分散型IDのコンセプトや技術面について、おすすめの書籍やその他リソースはありますか?」と聞かれる

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DIF Japan Monthly Call #5 『OID4VC, SD-JWT VC等』

DIF Japan Monthly Call #5 『OID4VC, SD-JWT VC等』

OID4VC, SD-JWT VCの最新動向について分散型IDのシステムを構成するクレデンシャルフォーマット、識別子、アルゴリズム、ステータス、トラスト・フレームワーク、発行プロトコル、検証プロトコル、認証プロトコル等の技術要素(前提)。

クレデンシャルと発行プロトコルごとにエンティティの識別子、対応する公開鍵を持ってくる仕組み、対応する識別子を信頼するためのトラスト・フレームワークが必要。暗号

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DIF Japan Monthly Call #2 『M2MコミュニケーションにおけるDID/DIDCommの実装と技術優位性』

DIF Japan Monthly Call #2 『M2MコミュニケーションにおけるDID/DIDCommの実装と技術優位性』

なぜIoT/M2Mコミュニケーションに注目しているのか?2019年頃からDIDエコシステムに参加し、初期は人材・金融領域のお客様と共に、モバイルウォレットと属性証明書のモデルを検討していました。実際にβリリースしたときに反応してくれたのは、100%が製造メーカーでした。大学院で趣味でロボットを開発していた経験から、セキュアなM2M通信の実装が闇であることを知っており、このM2M通信のデータセキュリ

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DIF Japan Monthly Call #1 『zk-SPARQL: SPARQLクエリに対して検証とプライバシ保護が可能な結果を返すパーソナルRDFデータストア』

DIF Japan Monthly Call #1 『zk-SPARQL: SPARQLクエリに対して検証とプライバシ保護が可能な結果を返すパーソナルRDFデータストア』

zk-SPARQL について検証者( Verifier )による要求の表現について。例えば、検疫所( Verifier )があなた( Holder )に『2022年4月以降に当局認可済ワクチンを接種していたらその接種日だけを教えてください』といったデータ要求の表現手段を考えたい。

Verifier は Holder が保有する複数 VC から必要なデータだけを要求して検証したい。また、super

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分散型IDの開発者コミュニティ立ち上げ

分散型IDの開発者コミュニティ立ち上げ

こんにちは、CGの三井です。

富士榮さんや Blockbase の山村さんたちと「DID Developer Community(仮)」を立ち上げることになりました。まだ何もない状態ですが、なんでも情報交換できる場をつくりたいと思います。DID でプロダクト開発している人、してみたい人、繋がりましょう(すでに70人くらい!👀)
Discord: https://discord.com/invi

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UNiDが実現するセキュリティライフサイクル管理

ライフサイクルとは、あるオブジェクトの寿命までの状態を定義するものです。デバイスのセキュリティライフサイクルにおける各セキュリティ状態は、その状態におけるセキュリティプロパティを定義します。セキュリティ状態は以下に依存します。

・ソフトウェアのバージョン
・データ測定、ハードウェア構成、デバッグポートの状態などからなるランタイムの状態
・製品のライフサイクルの段階(例:開発、デプロイ、メーカーへ

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UNiDで解決しようとしている課題とは?

セキュアなIoTサービスの実現には、開発段階からエッジからクラウドに跨る複数のセキュリティ要素を考慮する必要があります。例えば、開発段階ではセキュリティ機能を備えたチップやデバイスを選定し、製品ごとに組込みソフトウェアを開発する必要があります。さらに、製造段階におけるキーインジェクションや証明書管理を行うためのインフラ構築、運用段階における現場のデバイス群のセキュリティアップデートやファームウェア

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UNiD Monthly #1

UNiD Product Updates #1 (2021/09/12 ~ 2021/10/16)UNiD GitHub Published and A Small Bite of UNiD Roadmap- Published github repo on 12th Sep
- In about a month, we received 76 github stars 🌟

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プライバシーとデータ利活用を両立する「分散型IoTプラットフォーム」開発者と語るデータ活用の未来について

プライバシーとデータ利活用を両立する「分散型IoTプラットフォーム」開発者と語るデータ活用の未来について

先日プレスリリースさせていただいた「分散型IoTプラットフォーム」に関するオンラインイベントを開催しました。当日のイベントには、行政、ITベンダー、医療機器・精密機器・コンシューマー向け機器などのメーカー様にご参加いただき、分散型IoTプラットフォームのデモを紹介しながら、今回の取り組み内容について説明させていただきました。

今回のイベントでは、パネルディスカッション内容が特に面白かったので、一

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Verifiable Credential (VC): 検証可能な証明情報とは?

Verifiable Credential (VC): 検証可能な証明情報とは?

私たちは、「なめらかなデジタル社会を築く」をミッションに、分散型IDプラットフォーム「UNiD(ユニッド)」を開発・提供しています。

さて、今回は Verifiable Credential (VC) という技術仕様についてご紹介したいと思います。

Verifiable Credential (VC) とは、検証可能な証明情報の技術仕様ことを指します。たとえば、運転免許証は自動車を運転する能力

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分散型IDとブロックチェーンの関係性とは?

分散型IDとブロックチェーンの関係性とは?

前回の記事では、分散型IDとこれまでのデジタルIDとの違いについて紹介しました。今回は、もう少し踏み込んで、分散型IDとブロックチェーン技術との関係性にスポットライトを当ててみたいと思います。

分散型IDは、表面的にはただのグローバルな識別子( did:example:123456789abcdefghi )にしかみえません。しかし、より深いレベルでは、分散型の「識別子」と「公開鍵基盤」を組み合

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Blockchain Economic Forum Singapore 2018で代表の三井が登壇しました

Blockchain Economic Forum Singapore 2018で代表の三井が登壇しました

2018年2月6日にシンガポールで開催されたBlockchain Economic Forum(BEF)で代表の三井が登壇しました。

起業家、投資家、暗号技術のエンジニアが世界中から集まり、ブロックチェーン技術を既存の金融市場とどのように融合していくか議論を行いました。私は日本で進めていた共同プロジェクトについてプレゼンテーションと質疑応答を行いました。

この頃は、世界中の事業家が積極的に新し

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Horasis Asia Meeting 2019

Horasis Asia Meeting 2019

コラボゲートの三井です。4月から少しずつ更新していければと思います。昨年11月にBinh Duong New City, Vietnamで開催されたHorasis Asia Meetingに参加してきたレポートです。

本会には、ベトナムの主要なCEOや政府大臣、アジア全域からビジネスリーダーが集まり、国や地域ごとの社会課題、新しい経済モデルやテクノロジーが与える影響について議論されます。

私は

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ブロックチェーンによるサプライチェーン変革の未来

ブロックチェーンによるサプライチェーン変革の未来

CollaboGate in Tokyoでは、各産業課題に対してブロックチェーン技術の可能性をオープンに議論する場を創っています。今回のオープンセッションでは、食のサプライチェーンが抱える課題とブロックチェーンによる変革の未来について議論しました。

セッション内容まず初めに、キリン研究開発推進部長の石倉さんから『食のサプライチェーンのリアル』として全体感と事例を交えた産業課題の共有が行われました

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