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落とし噺の話

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落語と本格的に出会ったのは高校生のとき。 国語の先生の「落語はいいぞ。古典がいい。新作はダメだ。」という言葉がきっかけで聴き始めました。 それ以前にもテレビで寄席番組を見る機会が… もっと読む
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記事一覧

落語に関心がなくても【うるさい】

最近、といってももう数十年になりますが、寄席や落語会に行かなくなった理由はいくつかありま…

まさこん
1か月前
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大吉原展

上野の東京藝術大学大学美術館で開催されている「大吉原展」を見てきました。 多くの落語の噺…

まさこん
1か月前
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落語に関心がなくても【な〜んにもないけど】

ある高座で柳家小三治さんがこんなことをおっしゃっていたことがあります。 小三治さんはたま…

まさこん
1か月前
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落語に関心がないあなたへ!【8千万円預かったらどうします?】

【千両みかん / 神田青果市場】 夏の暑い盛り。 ある呉服屋の若旦那が寝込んでしまう。 医者に…

まさこん
1年前
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落語に関心がないあなたへ!【名作中の名作のお話です!】

毎年12月になると途端にやる人が増える名作中の名作の落語「芝浜」。 「誰も彼も」という感じ…

まさこん
1年前
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落語に関心がないあなたへ!【搗米屋を知ってますか?】

「搗米屋」 「つきごめや」と読みます。 文字通り、米を搗いて精米する商売で、長くて重い杵を…

まさこん
1年前
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落語に関心がないあなたへ!【今、なんどきだい?】

もうだいぶ前のことですが、「今、なんどきだい?」という言葉が流行ったことがあります。 今の言葉で言えば「今、何時?」。 この言葉の出どころは「時そば(ときそば)」という落語なんです。 今日はそのお話。 屋台を引いて夜の街を歩くラーメン屋のチャルメラの音を最後に聞いたのはいつのことでしょう。 衛生上の問題もあるし、屋台のラーメン屋はもういなくなってしまったのかな? 江戸の街にはラーメンはありませんでしたが、そばを売り歩く商売がありました。 「二八そば(にはちそば)」「夜泣

聖地巡礼【深川江戸資料館2】

長屋には表長屋と裏長屋があります。 表長屋は表店(おもてだな)とも呼ばれ、表通りに面して…

まさこん
1年前
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噺を撮る【中村仲蔵 / 歌舞伎座】

今日12月14日は赤穂浪士の吉良邸への討ち入りの日ですね。 この赤穂浪士による仇討ちを南北朝…

まさこん
1年前
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聖地巡礼【深川江戸資料館1】

自分が好きなアニメやドラマなどの舞台や撮影場所を訪ねて歩くことを「聖地巡礼」というんだそ…

まさこん
1年前
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噺を撮る【紺屋高尾 / 神田紺屋町】

吉原の遊女の中でも最高位の遊女を「花魁(おいらん)」と呼びます。 花魁はその容姿が美しい…

まさこん
1年前
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噺を撮る【唐茄子屋政談 / 見返り柳】

道楽が過ぎて勘当された若旦那の徳三郎。 「お天道様と米の飯はついて回る」と威勢よく家を飛…

まさこん
1年前
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噺を撮る【お直し / 五十軒道】

歳をとったこともあり、お茶をひくことが多くなってきた花魁。 悔し涙に暮れているところを若…

まさこん
1年前

噺を撮る【明烏 / 吉原大門】

噺に登場する若旦那は遊びが過ぎて勘当されて、ということが多いのですが、この噺の主人公、時次郎は堅物で、それが父親の悩みの種でした。 いずれは店を継ぐ時次郎。 付き合いもあるから少しは遊びを覚えて欲しいというずいぶん話の分かる(?)父親でした。 そこで、町内の札付きの遊び人である源兵衛と太助に時次郎を吉原へ連れて行ってもらいたいと頼む。 お稲荷さんのお籠もりということで二人に連れられて出かけた時次郎。 お茶屋で「お巫女さん」にご挨拶をしたものの、見世に上がって中の様子を見れば、