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33歳の私へ ②

今日の創作です。
エネルギー調整を学んだ自分に声をかけています。

こんにちは。お疲れさまです。

初めての感覚で放心状態のところ、話しかけて申し訳ないです。
最後だと思って、少しだけ聞いて頂けると嬉しいです。

あなたは先ほど、言葉では表せない種類の体験をしましたね。

実は私は―もうお気づきでしょうけれど―未来のあなたです。ちょうど4年後です。あなたが先ほど感じたものを拠りどころに、生きています。

美雨と向き合った時、あなたはみぞおちを貫通して何かを感じましたね。あなたが "自分" だと思っていた枠が壊れました。あなたは「自分は何も知らないのだ」と直観しました。すべてが不確かなものに感じられました。

あなたは混乱しましたが、同時に救われたような気持ちになりました。元々救われていることを思い出した、と言ったほうが正確でしょうか。自分の中に、無償の愛のようなものがあるのを感じました。中と外の区別はあるようでないので、表現がとても難しいのですが…。

とにかく、あなたがどれだけ有名な先生のセミナーを受けても消えることがなかった「もっとちゃんと楽になりたい」という渇望が、そこで成仏したようでした。安心も不安も人生の一部で、すべてがプロセスで、何も恥じることはないのだと、あなたは思いました。

あなたはそれまでほとんどの行動を、周りに認められるためにしてきました。自分の市場価値を上げないと、生き延びることができないと信じていたからです。でも、自分に鞭打って美しく整えるあり方に、あなたは疲れきっていましたね。誰かや何かのお墨付きではなく、「もう足さなくていい」という自分の感覚を頼りに、あなたは生き始めます。

かくして4年後、あなたは相変わらずプライドが高くめんどくさい女です。あんなに神秘的な体験をしたのだから、もう少し寛容になっていても良さそうなものですけどね。残念です。しかも謎の病気が発生しています!なんでやねん!今日検査をするのですが、結果次第では、もうあなたに話しかける余裕はなくなるかもしれません。

4年後のあなたは相変わらず病院が怖いです。何かしていないと落ち着かない私は、過去の自分に絡むことで気を紛らわせています。付き合わせてしまって本当に申し訳ないです。もうすぐ終わります。

あなたは学生時代は偏差値で戦い、大人になってからは資格や肩書で戦ってきました。目に見えない世界に入ってもなお「自分は今どのへんにいるのか」を気にしてきました。上を目指し続ける道の途中で、あなたは限界を迎えました。

これからあなたが歩む道は、白と黒とグレーが同時に存在し、点数のつけようのない世界です。常に生産的なほう、感謝されるほうを選んできたあなたにとっては、難しく感じることも多いと思います。既に笑えない事件も多々起きています。でも、自分で決めた道での難しさは、楽しいです。

何かやりたいことが見つかったら、ぜひ挑戦してみて下さいね。「どうせ下手だ」とか「どうせ続かない」とか「どうせ誰かの真似」とか思わずに。違ったら変えればいいだけの話です。意味は好きに付けたらいいです。だって無いから。

あなたは本当にどうしようもない人間ですが、私はあなたのことが大好きです。凸凹で矛盾だらけのあなたはとても可愛いです。あなたの人生で良かった。

長々と聞いて頂きありがとう。講座はあとは卒業式だけですね。打ち上げもあるそうですね。飲みすぎには気をつけて。あなたは4年後も酒癖が悪いです。

では、ごきげんよう!

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