見出し画像

豊かな感情を取り戻す

心が何も感じなくなった話

僕は自分の気持ちが言えませんでした。とはいえ、子供の頃は素直に言えていたんです。しかし、厳格な母だったために、ことごとく否定されてしまっていたんです。本音を言うと、習い事や塾なんか行きたくありませんでした。ふつうに友達と遊びたかったんです。しかし、日曜日以外は、全て習い事でした。当時は、それが悲しくて悲しくてやりきれませんでした。

考えてすることはダメだと叱られました。「学校でこんなことしたよ。」と、話すと、なんでそんなことしたのかと、また叱られるのです。だから、僕は自分のことを話すことを辞めてしまいました。

こうやって、僕は自分の気持ちや自分のことを話すのが苦手になったのでした。それでも、学生の頃は、なんとか周りに適応出来てはいました。

しかし、社会人になってから、僕はひどいいじめにあってしまいました。大人しくしていたのに、会社に勤めてすぐに標的にされてしまったのです。精神的に追い込まれましたが、どうしても、助けてが言えなかったのです。幼い頃の、自分のことを言ってはいけないという、トラウマが出来ていたからです。

僕には、ただただ耐えるしかありませんでした。ある時、みんなでよってたかって、暴力を振るわれ、大きなゴミ箱の中に投げつけられたことがありました。その時にゴミ箱の中で、僕は無になろうと必死で心を抑え込みました。悲しいとか辛いとか思っちゃいけない。何も思うなと心に叫びつづけました。

それから、僕は笑うことがしばらく出来なくなってしまいました。無理にわらうと、顔がひきつりました。何か見ても、何も感じなくなりました。ただ、何もないときでも、涙が勝手にこぼれてしまうのでした。

僕には、感情を取り戻す必要があったのです。そこで、学んだことを今からお話ししたいと思います。

感情を心で味わってみる

ここで、感情にはどんな種類があるのかを挙げて見ました。基本的な感情は8種類あります。喜び・信頼・恐れ・驚き・悲しみ・嫌悪・怒り・期待。そして、それらの強弱や組み合わせによって、一説によると、52種類あると言われています。

そのなかで、ポジディブな感情(例、安心・リラックス・自己肯定感・達成感・感謝など)とネガティブな感情(例、不安・焦り・自己嫌悪・後悔・恐怖など)さらには、中立的な感情もあり、それぞれ分けることが出来ています。

豊かな感情を取り戻すには、普段、自分自身がどんな感情を味わっているのか、知ることから始めていきます。行動や思考にも、パターンや習慣があるように感情にも、気づかないうちにパターンで感じているものだからです。そのパターンの部分を改善出来れば、良いものに変わっていけるものなのですから。

ただ、仕事や生活の忙しさに追われていると、感情に意識がいかないために、感じにくいものになっています。それに、心を抑え込んでしまっている場合は、感情に目を背けています。

僕自身、自分の気持ちを抑え込んでいた方が楽でした。これまでの否定されていた経験から、自分の感情と向き合うことは、しんどくて、ネガティブに捉えていたからです。

しかし、抑え込んでしまい続けたからこそ、気づいたことがあるのです。どんどん行動や思考は悪影響が及んでいき、ついには、何をしても、充足感や満足感を得られなくなってしまうのです。燃え尽きたように意気消沈してしまい、意欲的になれなくなってしまいました。それが、精神を病んでしまうことにも繋がってしまいました。

だからこそ、感情を感じてみることは、何よりも大切なのです。

ひとつ注意しないといけないことがあります。ネガティブな感情もしっかりと感じることも重要なのです。心理学の本のお話しによると、幸福感というのは、ポジティブ感情に対して、ネガティブな感情も3対1の割合いで味わっている時だと言われているのです。ネガティブな感情は不要だと言っている訳ではないのです。不安があるからこそ、備えることが出来るために、安心を得られるものでもあるのですから。

ありのままの感情を感じること、自分の感情にフォーカスして、味わってあげることこそ、自分の全てを受け入れることが、出来るのです。

豊かな感情を生み出す2つの力

幸せは、自分の内側にあるとよく言われています。自分の気持ちを知ることで、やりたいことや好きなこと、更には、大切なことを見つけることが出来るからです。自分の気持ちがわからないままそのことを考えることは、暗闇の中を手探りで進んでいくようなもので、迷走した自分探しになり、途方に暮れるし、不安に飲み込まれてしまうし、くたびれ果ててしまうものです。

豊かかな感情というのは、自分の心の中の深い部分にある熱い心の部分。没頭や熱狂といった感情やそれに繋がるワクワクだと思うのです。そういった感情はどこから生まれてくるのかというと、その人が無意識に信じている考えであり、持って生まれたかのように感じる欲求なのです。

自分はやればできると信じている人と、自分は何をしてもダメだと思っている人では、同じ出来事でも生まれてくる感情は全く違ものです。自分自身が、無意識に信じているものこそ、心の深い部分を刺激することが出来ます。

また、人それぞれ心地よさや、生きがいはといったものは違うものです。目的を達成していくことが、生きがいの人もいれば、人との繋がりに心地よさを感じる人もいます。自分自身の本質の欲求の部分こそ、より心を揺さぶるものになります。

この2つの力が、どんなものかを知り、これらを変えようとするのではなく、自分らしさとして、認めてあげて、従っていくことで豊かな感情は生まれてくるものなのです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?